子どもってやっぱりすごいな。
先日から一緒にレッスンするようになった2年生さんがいる。
本当なら1年目の教材の途中からスタートするところなのだけれど、間もなく学校で掛け算を習うということもあり、ちょっと順を入れ替えてレッスンをスタートすることになった。
それでも、ある程度の九九は覚えているようで、その結果、覚えているところはすぐに解けてしまうため、普通なら2回分のプリントが1回で終わってしまう状態になった。
そうなると、持って帰る宿題の枚数も多くなるので、どれか教室でやっておこうかなと思い、初めは苦手とする子が多い、積み木を3方向から見た図を描くプリントを一緒にやることにした。
これは、言葉で説明してもなかなかわかるものではなく、感覚的に何の説明もなしにクリアしてしまう子もいる反面、あれこれ工夫して理解してもらおうとしても、初めはどうにもこうにもお手上げ状態になってしまう子も少なくない。
というのも、たとえば真上から見たとしても、本当に正確に真上から見ない限り、積み重なっている他の積み木の一部が見えたり、近いとどうしても高さの違いが気になって、その違いを図に表現しようとしてしまったり、悪戦苦闘する子が少なからずいるのだ。
前から見た図の場合、机の上に置いてあるのであれば、一番下の段は当然真っ直ぐに揃っていなければならないのに、積み木が宙に浮かんだりしてしまう場合もある。
で、新人さんはやはり最初はどうもピンとこない様子で、がたがたになったり、宙に浮かんだりと、四苦八苦していた。
実際に積み木を使って、それを見せても、初めはそういう状態の子は決して少なくないのだ。
積み木を見せてでも、それがきちんと描けるようになるまでにある程度時間がかかるのは珍しいことではないので、その子には今回のレッスンで何とか描けるようになってもらえたらいいけど…ぐらいに思っていた。
それをやり始めたときは既にレッスン時間が残り10分を切っていたので、今日だけでは無理かもしれないけれど、その時は次回に持ち越せばいいやと思っていた。
初めの1問を3方向とも正解するまでには恐らく5分以上かかったのではないかと思う。
しかし、それを正解したあと、2問目は半分以下の時間でなんとか3つとも描けた。
もちろん見ながらだし、上からの時は立ち上がり、前からの時はしゃがみこんで机と目線を合わせたりしていたけれど、3問目、4問目になると、何も言わなくても、ひとりできちんと描けるようになった。
結局10分足らずで、積み木を実際に見ればではあるけれど、きちんと図に表せるようになった。
これを一度やっておけば、次からはもっと早くなるし、そう遠くないうちに積み木なしでも描けるようになるはずだ。
子どもってやっぱりすごいなと思うのはこういうとき。
ほんの10分前にはわけがわからなかったのに、10分後には体得してしまったりする。
きっと、能力的にはもうとっくの昔に子どもたちには叶わなくなってるんだろうなといつも思う。
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