ささやかだけど嬉しかったこと。
教室に来てくれている子たちは本当にみんな可愛いけれど、一所懸命頑張っても、やはり一人一人個性も能力も違うので、みんな同じ成果が出るわけではない。
中には算数がかなり苦手な子もいるので、そういう子たちには、状況を見ながら必要に応じて普通より多めにヒントを出したり、解く問題を選んだりと、できる限りそれぞれに対応する。
で、時間計算は多くの子が苦手とするところでもあり、すんなりできなくても普通ではあるのだけれど、特にピンと来づらい子が何人かいる。
そのうちの1人の子とレッスンをしていたとき、これまで何度か時間計算をした後のおさらいとして、ちょっと久しぶりにそれをすることになった。
さて、どうだろうと思って見ていると、残念ながらかなり不思議な答えを書いている。
時間の部分は何時間増えたかを見ているようだけれど、分のところはどうやら2つを足してしまっているようだ。
この子にはこれまでも色々な考え方を提示し、必要であれば時計の針を回して考えてもらったのだけれど、どうやらまだピンときていないらしい。
でも、今回は私の方がなんとなく思ったのだ。別に時間計算がすらすらできなくたっていいじゃんと。指折り数えたって、それでわかれば別に困らないよね?と。
例えば、午後6時40分から午後9時10分までだと、その子は初め、3時間50分と答えを出していた。(6時から9時で3時間。40分と10分で50分。)
なので、まず、6時40分から1時間、2時間、3時間たった時刻をそれぞれ尋ねてみた。
1時間ずつ尋ねると、間違えずにきちんと答える。で、3時間経ったら9時40分になってしまうことを確認して、じゃあ3時間は経ってないねと。
そこで、9時10分になる前で、2時間後の時刻、8時40分をメモしてもらい、そこから9時10分まで何分あるかは時計を見てもいいよと声をかけて考えてもらった。
時計を見ながら、少し考えて「30分」と答えてくれた。
そこで、ここまでが2時間、そこから30分ということを確認して、答えに辿り着いてもらった。
もう1問一緒にやった後は、その考え方でわかるようになったらしい。これまでになくすんなりと、間違えずに答えを出していってくれた。
なんだか嬉しかった。
もちろん、そのぐらいすっとやってしまう子も少なくない。
でも、色々試行錯誤して、その子は現時点でその方法が一番納得できたということなんだろう。
それがベストの方法かどうかはわからないけれど、その子自身がピンとくる方法が見つかって、なんだかとても嬉しかった。
まだまだ頑張らなくては。
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