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2008年8月 8日 (金)

「能力」を見せつけられる

子どもたちとレッスンしていると、しばしば感じることだけれど、今日もまたまざまざとその子の持つ素晴らしい能力を見せつけられた。

一般に女性より男性の方が空間認知能力は高いと言われていて、私自身もその例にもれず、子どもの頃からずっと空間図形は苦手な方だったし、塾講師時代、そして独立してから、必要に迫られ、また、数多くその類の問題に触れたことによって、ある程度はできるようになったけれど、教室のほかの先生やお母さん方も概ねそのあたりは苦手なようだ。

しかし、子どもたちは小さいうちからそういう能力を高める学習をしていくこともあり、女の子であったって、多くの子がかなりできる方ではあると思う。
ただ、それはレッスンを通して身につけた力だったりもするし、当然性差だけでなく、個々の能力差もあるので、一緒にレッスンすることによってできるようになっていくのがわかる子もいれば、最初っから何の苦もなくやってしまう子だっている。
まあ、これは空間把握に限ったことではなく、計算だって、その他のことにだって当然言えることではあるけど。

で、今日のこと。
一応先週、立方体の展開図を作ることも宿題に出していたのだけれど、旅行に行ったりして時間がなかったらしく、尋ねると「まだ作ってない」とのこと。
とりあえず教室でのレッスンには用意はしてあるので、「いいよ、また作っといてね」と言ってレッスンに入った。

プリントの意味を理解してもらうために、ひとつだけ展開図を使って、ミニチュアの人形も置き、展開図を組み立てたときのそれぞれの面の位置関係を書き込んでもらうことを確認した。

そのプリントをやるときには全ての子に言うのだけれど「まずわかるところをやってみて。わからなかったらこれ(展開図)使うから。」とその子にも声をかけて、様子を見ていた。

すると、もう本当にいともたやすく、ひょいひょいとどの面がどの位置に来るかを書き込んでいく。
時には結構組み立てるのがイメージしづらい(私にとってかもしれないが)展開図の、最も決めづらそうな面に最初に位置が書き込まれたりもする。
あまりのすごさに唖然としつつ、「ほんまにすごいなぁ」と何度も言うと、まだ2年生の彼は不思議そうな顔で私を見て、まだ少し拙い言葉でジェスチャーを交えながら一所懸命説明しようとする。

「だって、こうなったらここがこうなってこう来るやん?だから…」

彼が言っていることはもちろんその通りで、「こう組み立てたらこうなる」わけだけれど、苦手な人にはそれが全くイメージできないのだ。
実際に展開図を組み立てて確かめて、ようやくどうにかわかる子だっているのだ。
けれど、その子は展開図が頭の中ではっきりと組み上がっていくのだろう。そして、それは彼にとっては当たり前のことで、すごいと言われても一体何が?そんなの当たり前でしょ?という気分なのだろう。

要するに、能力ってそういうもんなんだろうと思う。
それができる子にとっては、できることが当たり前で、「なんでできるの?」と聞かれたって説明ができないような、もちろん努力で伸ばせる部分はあるけれど、本当にそれが「能力」として身についたときには、「なんとなくできる」、「なんとなくわかってしまう」、そんな風になるんだろう。

それにしても、子どもたちの能力は本当に計り知れない。

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