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2008年7月25日 (金)

子どもたちってすごいなぁ

大人になると、自分が幼かった頃の記憶は断片的にしか残っていないのが普通で、人によってはほとんど何も記憶がないなんてこともあるかもしれない。
だから、そんな私たち大人はときどき相手が「幼い子ども」であることを忘れて、言葉で理解させようと必死になってしまうことがあるような気がする。

大人にとってはあまりにも簡単で、小学生でも高学年ぐらいになれば簡単なことだったりすると、それより幼い子にだって、ゆっくり説明すればわかるんじゃないかと思ってしまうことは、大抵の大人なら少なからずあるのではと思う。

でも、それは大人の思い込みなんだなと気付かされることがある。
どれだけ平易な言葉に言い換えようと、ゆっくり丁寧に話して聞かせようと、言葉やプリントの絵では理解できない段階があるのだ。

糸山先生が「りんこ」(人名ではなく)と言われても何もイメージできないけれど、それを一度イメージと結びつけたら、次からは「りんこ」をイメージすることができるというようなことを書いておられたように思うけれど(端折りすぎて、違っていたら申し訳ありません…)、大人だって、それまでに見聞きしたことのないものをイメージすることはできないのと同じように、子どもたちには未経験のことが山のようにあるのだ。

たとえば、サイコロ型の積み木をランダムに積み重ねた図を見せて、それがいくつか尋ねてみたとしよう。
実際の積み木で遊んだ経験、積み重ねた経験のない子は、隠れて見えないところに積み木があることをイメージすることは難しい。
もちろん、積み木を積んだことはないけど、箱を積んだことがあるとか、ブロックで遊んだことがあるとか、そういうことで代用できるイメージもあるだろうけれど、そういう類のことを経験していない子どもには積み重ねた積み木の図を見せて、何個の積み木が使ってあるか尋ねても、よくわからないか、見えているところだけ数えて答えとしてしまうことが多いだろう。

実際、これまでにもそういうことを感じたことは何度もあるけれど、今日、ある幼児さんのレッスンでもプリントではわからないといって…とお母様が困っていらしたので、レッスンで積み木を積んで見せることにした。

初めは全部が見えるように積み木をL型や正方形、階段型などに並べ、見たままの数を答えてもらった。
そのあと、全部見えていた積み木に付け足すように積み木を置いて、数を答えてもらった。
初めは隠れた積み木を数え忘れていたりしたけれど、そういうときは何度か積み木を前後に離すなどして、全ての積み木が見えるようにして確かめるということを繰り返した。

ある程度できるようになってきたので、プリントの中の簡単そうなものから「○○ちゃんならこれは絶対わかると思うな~」とか言って、いくつか答えてもらった。
正解が続くと、本人ものってくる。
そして、少しずつ難易度の高いものに移っていったのだけれど、隠れているものがある図だと、初めは間違えていた。
そのときは同じ形を作って、実際に見せ、それでも間違えるようなら、前後や左右に離して全部を見られるようにしてから、正解に至ってもらった。

そんなことを繰り返した後、プリントの中では一番難しそうな問題を「ちょっと難しいけど、○○ちゃんならきっとできると思うなぁ」というと、真剣な表情で問題を見つめ、とうとう積み木を使わずに隠れている積み木もきちんをとらえて、一発で正解した。

「すごいね~!」というと、満面の笑み。とても誇らしげな顔だった。

その間、ほんの10分足らずのことだ。
見たことがないから、隠れているところを想像できない。
しかし、何度か繰り返しただけで、ちゃんとそれに気づけるのが小さい子のすごいところだ。

積み木に限らず色々な問題で、プリントでは理解できてなさそうな子に何度か具体物を操作させたり、操作して見せたりしていると、大人が思うより遥かに早く、確実に理解する。
その際、いくら言葉で説明したって、多分同じだけの結果を得ることは難しいだろうと思う。

子どもたちが説明を聞いてもわかっていないなと感じるときは、言葉でわからせようとすることを一度脇に置いて、実際に目で見て、手で触って、肌で感じて…そんな風に理解させる方法がないか考えてみられると、想像を遥かに超える結果を子どもたちが見せてくれることもあるのではと思う。

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