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2007年12月17日 (月)

伝えられなかったな・・・。

うちの教室は小さい子対象にしては、お引っ越しや卒業以外に途中で辞めていくということがかなり少ない方なのだと思う。
それはとてもうれしく、とてもありがたいことだけれど、それでもやはりたまに、多分それは本当の理由じゃないよね・・・と思う理由でお辞めになる方がおられる。

そういう風に辞めていかれる方は、ほぼ間違いなくブログを読んでくださっていない方だったり、ここに来るまでに反復学習などをさせてきた方だったり、上のお子さんが既に進学塾などに行っている方だったりだ。

このブログを読んで、うちの教室がこういうところだとわかって来てくださる方、そういう方のご紹介で来てくださる方が増えて、私は結局どこかでこのブログに甘えてしまっているのかもしれない。

今回、表向きの理由はお引っ越しということでお辞めになることになった方がいる。
その方の他のお子さんは既に進学塾に行っているし、その子もいずれ中学受験を考えておられるのだろうと思う。
しかし、学校で暗記させられる前になんとかと順番を入れ替えて掛け算のレッスンをしたりしたにも関わらず、その子はおうちで掛け算の筆算のやり方を習ってしまっていた。正直言ってちょっと驚いた。暗記させることで失うものが多いからこそ、順番を入れ替えて先にやらせてもらったのに、それより先に筆算を教えてしまっていたという事実に。

ああ、きっと通じていないんだな・・・とそのときに感じた。なのに、忙しさにかまけてそのままになってしまった。心のどこかで、ああ、わかってもらえないんだなと諦めてしまってもいた。

お引っ越しで通いづらくなるからという理由ではあったけれど、それは本当の理由ではないだろう。
たった1問の問題を子どもがうんうんうなって悩んでいるのに、私はそれを黙ってみているだけという状態に納得がいかなかったのだろうと思う。

ただ、私はこれまで、どうもはっきりしない理由でお辞めになる方を説得しようと思ったことがない。
というのは、私自身は今の学習法を今自分が知る限り一番いいと思ってはいるが、全ての子どもに一番いいかどうかはわからないし、価値観や考え方は人それぞれだからだ。

お月謝を払っているのに何も教えてくれず、子どもがうんうんうなっているだけなんてお金のムダだと感じられたらそれはどうしようもないことだし、世の中にはまだまだ根強い「大量反復信仰」があることもわかっている。

そして、仮にその大量反復を続けたとしても、多分高校受験ぐらいまではどうにかなるんだろうとも思うのだ。
おまけに、最近は高校や大学でもあり得ないような話を耳にすることもあるから、「考える力」のない子でも高校や大学に進学し、普通に卒業していけるのかもしれない。

うちの教室はあくまでも選択肢のひとつで、大量反復を支持しない方、回り道のように見えても最終的には大きな力を身につけられたらいいと考えてくださる方などが選んでくださればそれでいいのだと思う。
実際、受け入れられる人数にも限界があるから、とにかく子どもを集めなきゃとか、辞めそうになったら引き止めなきゃとか、そんなことは考えていない。

ただ、やはり心残りなのだ。

その子はテクニックだけで計算をクリアし、考えることが苦手そうに見えた。
ここに来てくれるようになってから数ヶ月、意味を理解することの大切さや、テクニックではなくきちんと考えて解くことの大切さを、私なりに精一杯子どもには伝えてきたつもりだったし、苦しみながらも確実に変化が見え始めてもいたのだ。

その子とお別れしなくてはならない。
きっとまた、先取りの反復学習に戻っていかれるのだろう。
おうちに方にきちんと伝えられなかったことは自分の未熟さ以外のなにものでもないと思う。もっとしっかりしなくちゃな。わかってくれる人だけわかってくれたらいいって思いはないわけじゃないけど、せっかく伸びつつあった子どもとのお別れは、やはり自分の至らなさを感じざるを得ない。

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