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2007年2月12日 (月)

「ばってんのやつ」

あまりにも可愛い話だったので、ちょっとご紹介。

今教室に通ってくれている子の中に、赤ちゃんのときから知っている子がいる。
友人の息子くんなのだが、算数はお任せするからと、まあホントに見事に真っ白に近い状態で年長の秋から通ってくれるようになった。

彼は私の大好きな野生児なのだが、その理解力たるや素晴らしいものがある。
大量のプリントをやらせている方や進学塾、受験塾に通わせている方が見たら、これだけ「お勉強」をしていなかった彼が軽々と問題を解いてしまう姿に、それこそ卒倒してしまうのでは?というほどだ。

彼のすごいのは、実はまだひらがなも完璧には使いこなせないし、ここでレッスンするまで時計の読み方にも興味を示さず、もちろん九九とかも覚えていない。

そんな彼は1年目の教材を全て終えて、今週早々と掛け算の学習に入った。
といっても、例によって、暗記からは絶対入らないので、九九なんて教えない。それでも楽しそうにスラスラと、1時間のレッスンで10の段、5の段、1の段、2の段、4の段までもクリアしてしまった。

正しく言えば、「○の段」という表現さえ知らないし、当然九九の唱え方など知らないけれど、彼に「5×6は?」などと尋ねれば、考えて答えが出せるということだ。

スラスラ解けてご機嫌で、「な~んや、掛け算って簡単やなぁ~」とその日のレッスンを終えた。

その彼の後日談。

友人である母に向かって彼が言ったそうだ。

「お母さん、問題出して~。えっと、割り算、じゃなかったかな、あのばってんのやつ。」

メールをくれた友人がこう書いていた。

「×(かける)も九九も知らなくっても解けるんだね。」

私はこの友人に非常に感謝している。本当に彼の興味に合わせて、彼が興味を示さなければここまで見事に真っ白の状態にしておいてくれたことを。

何にも邪魔されない彼の頭は、驚くべき柔らかさでかけ算というものを理解していく。
もちろん、学校でかけ算を習うときには九九も暗記することになるのだろうけど、「覚えなくても解ける」ということを見事に体現してくれる彼を見て、またとても嬉しくなる。

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