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2007年2月 2日 (金)

できないことに目を向けると・・・

これまでにも何度かそんなことは書いてきたような気もするし、私は子育て経験もなく、当然「親」になったことがないので、いくらお話を伺って「皆さんそうらしいですね」とか「皆さんそうおっしゃいます」とか、そういうことは言えても、自ら実体験をしたわけではないので、最終的には「あなたにはわからないのよ」と言われてしまえば「はい、その通りです・・・」というしかない。

それでもやはり思うのだ。
そして、子ども達のためにもやっぱり何度でも伝えなくてはと思うのだ。
大人でありながら、親ではない私だからこそ感じることなのかもしれないから。

うちに来てくれている子達は本当によくできる子が多い。もちろん、中には「よくできる」とまではいかない子もいなくはないが、最近は「普通」とか「できない」とか言われる子のレベルがわからないので、ここでの「普通」は学校では「よくできる」なんじゃないかなと思ったりもしている。
(何しろ、ここの子達は低学年でもほぼ1時間しっかり集中して問題に取り組むし、それができない子は基本的にいないので、私にとっては1時間一所懸命レッスンを受ける子どもというのが既に「普通」になってしまっているわけだし。)

そんなにも素晴らしい子達だらけなのに、親の目から見ると、どうしても「できないところ」に目がいく方がまだまだ少なくないように感じる。

10個のことのうち7個とてもよくできていても、できていない3個が気になってしまう、すごいときなど10個のうち9個が本当によくできていて、あとの1個も私からすれば普通(私の感じる「普通」)かそれ以上にできているような場合でさえ、その1個が気になってしまう、そんな親御さんは決して珍しくない。

中学時代の同級生に私達からすると気の毒な子がいた。
仲のいいグループのメンバーの一人で、グループの中でも頭のいい子だった。テストの平均点が50点ぐらいしかないようなときに、その子は80点や90点を取って、学年でもかなりの上位になっているようなときでさえ、その子のお父さんは取れなかった10点、20点に対して怒るのだと彼は言っていた。

どんなに頑張っても100点でない限り、彼はお父さんに認めてもらえないのだそうだ。
グループのみんなは「信じられへ~~ん!!」とかなんとか口々に言いながら、彼を気の毒だなと感じていた。
正直なところ、成績でいえば彼の方が私なんかよりずっとよかったのは間違いないのに、私は親に成績のことで怒られたことなんて一度もなかったし、彼は褒められることが滅多になかったのだ。

この話を聞いて、彼のお父さんは理不尽だと感じる方は少なくないと思うし、そんなことしていたら伸びる才能を潰してしまうわと感じる方だっておられるに違いない。

人の話であればそう感じる方であっても、いざ愛する我が子のこととなると、そうはいかなくなるものなのだろう。
けれど、愛する我が子のことを思うのであれば、そこを克服しなくてはならないのではないかとも思うのだ。

もちろん例外はあるだろうし、じゃあ、できないことに目をつぶっていた結果、将来それが仇となったら責任とってくれるの?といわれたら、私には責任の取りようはないので、だったら無責任なことを言うなと言われればそれまでである。

なので、そう思われる方はこれ以上私は何も言えないし、読み流して頂けばいいと思う。
でも、少しでも何か感じてくださる方がおられたら、大切な大切な子ども達のために、やはり言いたい。

もし仮に、10個のうち2個のことしかうまくできない子がいたとしよう。
しかし、その子の親はできる2個に目を向けて、「○○ちゃん、すごいね。よくできるね。」と心からそれを褒めて育てたとする。
そして、10個のうち8個のことはうまくできる子がいたとしよう。
その子の親はできない2個に目を向けて、「○○ちゃん、ダメじゃない。この2個もできるようにならなきゃ。」とか、「どうしよう。○○ちゃんはこの2個ができないのね。お母さん心配だわ・・・。」とか、そんなことばかり言って育てたとする。

数年後、どちらの子どもが素敵な子どもに育っているだろう?

もちろん、例外はあるだろうし、「素敵」だけどお勉強はできないとか、そういうことはあるかもしれない。
それでも、多分間違いなく、幸せで素敵な子に育つのは前者なんじゃないだろうか。

場合によっては、2個しかできなかった子が8個できた子を逆転することだってあるんじゃないかとさえ思う。

できないことにばかり目を向けられている子どもは、きっとどんどん自分に自信をなくす。親に愛されてないんじゃないかと思い始める子だっているかもしれない。
そんなことが続いたら、その子がぐんぐん伸びていくということは極めて考えづらい。

しかし、できることに目を向けられている子どもは、自分に自信が持てるし、親の愛情もしっかり感じられるに違いない。「できないことはあるけど、お母さん(お父さん)はちゃんといいところを見ていてくれる」と感じた子どもは、できないことにもチャレンジする強さを身につけるかもしれないし、できることは一層得意になっていくに違いない。

私もときどき、他の子たちはみんなできているのに、なぜこの子は・・・と感じてしまうことがないわけではない。
しかし、うちの教室の子たちは殆どみんなが学校より難しいことに取り組んでいるのだ。であれば、今その子ができないからといって、私が心の中でであってもそう感じることは、かえってその子の伸びを妨げるのではないかと感じる。
そしてまた反省するのだ。

一部の親御さんが子どものできないところに目が向いてしまうのは愛するがゆえなのだということはわかる。
けれど、愛しているのなら、どうか我が子の素晴らしいところに目を向けて、お互い幸せな気持ちになって頂きたいと思う。

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コメント

そうですね。愛するが故というよりも、親が不安になり精神的なアンバランス状態に耐えられないと言う面も多いと思います。勿論それも愛するが故という事も言えますが、子供の事に対するとデリケートになりすぎて心の遊びが無い方が多いと思うのです。最近東京で話題のキッザニアという
大人の仕事を模擬体験できる遊戯施設にうちの子供と友達が共に母親と数組で行くのですが、医者やモデル、スチュワーデスやると事を母親は勧めてピザ屋さんとかをやりたいと言うと親たちは良い顔しないというのです。親側の心になんと遊び
の部分が無いものかとこの話を聞いた時は流石に
考えてしまいました。

投稿: 金の字 | 2007年2月 3日 (土) 10時40分

金の字さん、こんばんは。いつもありがとうございます。
キッザニアというところのことは先日教室のお母様に教えて頂いて、
いいなぁ~、そんなの楽しそうだなぁ~と思っていました。
しかし・・・そんなところでまで、子どもがしたいものに意見する方も
おられるのですねぇ。う~ん。。。
因みに、私の幼稚園時代の夢は「おもちゃ屋さん」でしたけどね。(笑)

投稿: TOH | 2007年2月 3日 (土) 19時22分

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