ちょっと感動した話
私は普段格闘技には全く興味がないのだが、以前にも書いた通り、亀田兄だけはちょっと好きだ。
で、テレビを見ないから知らなかったのだが、今日は亀田の試合がありますよと寺子屋先生がメールで教えてくださったので、レッスンが終わったら教室で結果を見届けようと思っていた。
ただ、今日は18時から2時間、6年生たちのレッスンで、更に今日はこれだけのことが終わらないと帰れないと思ってくるようにと事前に言ってあったので、時間通りに終われない可能性が高かった。
もともとこの子達はとってもいい子なものの、ちょっとおしゃべりが過ぎるときがあり、それに釘を刺すべく、今日は最初に言っておいた。
「今日は亀田兄の試合があるから、時間があんまりにも延長になったら、私の機嫌が悪くなるかもしれないから、そのつもりでやってね。」と。(笑)
まあ、半分は冗談だったし、放送は19時55分からで、すぐに始まるはずもないから、終わって見送ってから見られるだろうと思っていたし、彼らも結構集中して頑張っていた。
しかし、さすがに2時間ずっと集中し続けるのは難しい上に、ひとりの子はちょっとプリントの直しなどが多くてだんだん延長が確定的になってきた。
それも10分、15分ならともかく、最低でも30分以上はかかりそうだ。
内心、どこかで切り上げて帰らせようかとも思ったりした。正直なところ、その子も2時間頑張って、かなりヘロヘロになっていたし、このまま延長しても効率が上がるとは思い難い。
もういいからまた次回って言葉が喉元まで出かけたのだが、もし今日帰らせてしまったら、きっと彼は「先生は終わらなきゃ絶対帰らせないって言ってても、ある程度残ったら帰らせてくれるんだ」と思ってしまうだろう。私の「絶対」は「絶対」でなくなってしまうに違いない。
亀田の試合は見たかったけれど、結果は後でもわかるだろうし、何が何でも絶対見なくちゃいけないようなものでもない。試合のことはもういいやと、ただ純粋に、今日このまま帰らせてはいけない。けど、本当に全て終わるまで居残りさせると、小学生だし明日も学校だし、ちょっと問題だろうと、かれこれ延長が1時間になろうかという頃にやっとひと区切りついて、残る最後の直しにかかるときようやく、「これを全部今からやったらすごい時間になるから、ここはもう一度家でちゃんと考えてきて。けど、約束やからここまでは絶対終わらせよう。そしたら今日はおしまいにするから。」と何ページかあるうちの一部を直して終わることにした。
しかし、彼の偉いところは、もう既に3時間経ち、ヘロヘロになっているはずなのに、たったひと言も文句も言わず、素直に「うん」と頷いたことだ。
そして、何とかどうにかこうにか頑張って、ある程度すっきりしてレッスンを終えた。試合のことはもう半分忘れかけていたのだけれど、その彼が帰り際言ったのだ。
「試合見られなくってすいません。」
もちろん、私は理不尽な居残りをさせたわけではない。
この前から彼は宿題がいい加減だったり、パズル問題で超苦戦してレッスン時間の大半が過ぎてしまったりして、色んな直しが溜まってしまっていたので、事前に今日絶対終わらせることのリストを渡して、少しでも家で終わらせてくるように言っておいた。
だけど、彼はまだ小学生だし、3時間の間大半の時間をちゃんと集中して取り組んでいた。さぞへとへとだったことだろう。おまけに終わったときには21時を回っていたのだ。
なのに、帰りに「ありがとうございました」といういつもの挨拶の後、自然とその言葉を口にした彼に本当に感動して、ちょっと泣きそうになってしまった。
この子達とは春にはお別れになるだろう。
本当にいい子達だから、ちょっと淋しい。
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