時間の計算(暗算の場合)
何を隠そう(いや、仕事を考えると本当に隠した方がいいような気がするのだけれど)、私自身、時間計算は苦手。
未だに「○時から△時まで何時間か」を考えるときに、指を折ることさえある。
まあ、もちろん、計算で出そうと思えば出せるのだが(出せなかったら、レッスンができないので困るし。。。)、面倒だとついつい指を折ってしまうのだ。
大の大人の私でさえそうなのだから(いや、世の大人の方は殆ど皆さん、指なんて折っておられないのだろうけど。。。)、時間計算は子ども達にとって苦手分野のひとつだ。
遠い遠い記憶だけれど、私が小学生の頃には時間計算の筆算を習った。けれど、そのときの記憶は今でも残っていて、なんだかややっこしくてよくわからないなぁと思ったものだ。
しかし、学校の授業というのは時が経てばそこを通り過ぎていくし、四則計算は別として、単位の学習に関しては通り過ぎるともうそのまま出会うことがなくなってしまうものも少なくなかったため(例えば、面積のアール、ヘクタールなどもそのとき習ったっきり、その後出会うことはなかったように思う。)、時間計算もあやふやなまま通り過ぎて行き、結果として指を折って数える癖が身についたようだ。
今の教科書では時間計算といっても本当に簡単なものしかやっていないようだ。(先生によってはもっと難しいものまでやらせたりということもあるだろうけれど。)
しかし、教室で使っている教材では、もう「これでもか!」というぐらい、かなり面倒な時間計算の問題が出てくる。そして、さすがのスーパーちゃんたちも、できないわけではないが、「好き」という子にはこれまで出会ったことがない。
やはり面倒なものは、できる子であっても面倒なのだろう。
因みに、時間計算の方法はいくつか考えられる。
これまで主にやっていたのは以下のパターンのいずれか。
(1) 2時15分から5時30分まで のように、時間も分も増えている場合
これは子どもも抵抗が殆どない。時間が3増えて、分は15増えているというように目をつけ、「3時間15分」というように答える。
ただ、10分や15分のようにわかりやすい数だといいのだが、これが「2時17分から5時43分まで」のようになると、若干勝手が違ってくる。
(1)’ 2時17分から5時43分まで のように、どちらも増えてはいるが、計算がやや面倒な場合
これを解くには主に3通りの考え方があるのだと思う。
① 2時17分から3時までと3時から5時43分までを考える方法
② 2時17分から5時17分までと5時17分から5時43分までを考える方法
③ 時間は3時間増えたとわかるので、分は筆算で計算。(暗算が得意な子は(1)の解き方で普通に解けるので。③には該当しない。)
これまでの感触では、「指を折って考える派」(要するに時間計算があまり得意ではない子)には②が少しわかりやすいような感じを受けるが、量感覚の乏しい子や算数が苦手な子には③の方法でやらせるのが一番、子どもは苦痛を感じないかもしれない。
ただ、これも一概には言えず、「2時57分から5時13分」のように、スタートの時間が次の時刻(この場合は3時)に近い場合は(1)の最初の方法であっさり解ける子も多いし、①と②のいずれかなら、①の方が簡単に感じる子もいるように思う。
(2) 2時45分から5時27分まで のように、時間は増えているが分は減っている場合
この場合は教科書などを見ても、基本的には3時までと3時からを分けて考える場合が多いと思う。
3時までに15分、3時からが2時間27分だから2時間42分といった具合だ。
ただ、子どもによってはこの考え方がわかりやすい場合がある。
・時間は3増えたが、分は18減った。・・・つまりこれは、時計の長い針が3回回ったかと思ったら、18分戻ったということだ。
だから、3時間から18分減らして2時間42分。
筆算でなければ、上記のいずれかの方法を使うわけだが、経験も少ない子どもでは、どの場合にどの方法が簡単かを判断するのも難しいため、やはり時間計算は苦手に感じる子が多くなってしまうのだろう。
個人的には、とにかく時間と分が増えたか減ったかを見て、両方増えていれば増えた分がそのまま答えだし、分が減っていれば、時間が何周してから、分が何分戻ったという考え方のどちらかで統一するのが、子どもも混乱せず多少はわかりやすいのではないかと思うのだが。
ちなみに、教室では時間計算の筆算もやるのだが、先日その指導をしていたときにまたちょっと発見したことがあった。(と、どうも長くなりそうなので、続きは改めて「筆算の場合」として書かせて頂きます。)
| 固定リンク
コメント