子どもと一緒に問題を解きませんか?
教室の子ども達が考える気がなくなりかけているときに、やる気を出させる、結構効果的で簡単な方法がある。
もともと、小さい頃から来てくれている子達はしばらくの期間一緒にレッスンをすると、こちらが何も言わなくても、自然と自分でじっくり考えるようになることが多いが、それがなかなか思うようにできないような子達でも、私があることをすると、真剣に考え始めることが多い。
それは実はすごく簡単なことだ。
教室では色々な論理パズルを取り入れているのだが、例えば高学年でじっくり考えるのが苦手な子であれば、パズルも少し考えてわかりそうになければ、すぐに「こんなんわからへん!」とかなんとか弱音を吐く。
そのときにただ励ましたり、叱ったりするより、遥かに効果があることがあるのだ。
それは
「同じ問題を解く」
たったそれだけのことだ。
子どもがしばらく考えてわからないと言った頃に「じゃ、私もやろっかな」と言って、おもむろに同じ問題を解き始める。すると、大抵の子が負けじと頑張り始めるのだ。
もちろん性格にもよるし、ただの算数の問題とかだと当然大人の方ができるとも思っているので、そんなに乗ってこないが、パズルなどだと結構燃える子も多い。
もともと子ども達が先にしばらく考えているので、ハンデはついている。だから、子どもはそれなりに本気で私に勝とうと頑張るのだ。
問題の難易度が高く、私もすぐには答えが出ないような場合に、子どもがもともとある程度まで解いていたりすると、実際私が負けることもある。
それはそれで子どもの自信に繋がるし、私が負けたからといって、「ヨーイドン」で始めたわけではないから、子どもが私をバカにするなんてこともない。
それに、まあ、殆どの場合、私が先に解き終わってしまうのだが、それはそれで、「もうできたん?はや~~~!!」とかなんとか言いながらも、負けじと最後まで頑張ったりもする。
これは多分、ご家庭で子どもが問題に取り組む気をなくしかけているときにも応用できるのではないかと思う。
もちろん、低学年の算数で同じ問題を解くなんていうのは、大人には優しすぎるし、真剣勝負じゃなければ子どもも乗ってこないので、子どもは自分の問題を、親は例えば数独とか、何か難しい問題などを考えるのだ。
子どもに本を読ませたいと思ったら、まず親が本を読みなさいというアドバイスはよく目にするが、きっとそれと同じようなことが言えるのではないかと思う。
もし算数が苦手なお子さんがおられる方は、普段より時間の余裕もある夏休みに、そんなことを試してみてはどうだろうか。
ただ口で「やりなさい」というより、遥かに子どもはやる気を出すはず。
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