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2006年7月25日 (火)

きっと人生に無駄なことなんてない。

以前にも書いたかもしれないが、私は独立するもっと前の数年間、夜な夜なチャットをしていた時期がある。

まあ、「チャット」といえば、いかがわしいイメージを抱かれる方もおられるだろうし、実際、そういうチャットも多く存在したように思う。(いや、ある意味そういう方が数としては多かったのかもしれないが。)

私がチャットをするようになったきっかけは、「機械オンチ」によるものだった。
もともと、未だに機械には暗いし、パソコンもよくわからないままに使っているのだが、そもそもパソコンを買おうと決めた最大の理由は、その頃かなり熱心にやっていた趣味の作品をホームページで紹介したいと思ったからだった。

会社を辞めて時間が有り余っている頃だったので、わからないなりに夜な夜な作業をするのだけど、わからないものがやっているので何かとトラブルが起きる。しかし、そういうことをしているときは大抵が深夜で、サポートセンターにも友人にも電話ができるような時間ではないのだ。

悩んだ末、よくわからないなりに迷い込んだとあるチャットの部屋。幸運にも機械に強い人が大勢おられ、文字での会話ながらも、ひとつひとつ丁寧にアドバイスをくれ、あれがダメならこれをやってみろという具合に、かわるがわるみんながアドバイスをしてくれた。

今思えば、星の数ほどある部屋の中で、偶然かなり常識的で良心的なメンバーが集っていた部屋に入った幸運を改めて感じるが、最初の印象がよかったので、その後しばしばその部屋に顔を出すようになり(もちろんネット上で)、私の趣味のホームページも無事完成した。

そのうち、その部屋を開いていた部屋主さんが仕事の都合で部屋を開けなくなり、一時よそにお引越しなどもしてみたが、最終的には自分で部屋を開くようになった。

そこからは、もちろん話をするのはそれなりに楽しかったが、一度始めると続けなくてはと思ってしまう一面が顔を覗かせ、数年にわたりほぼ毎日、深夜部屋を開き、常連達が集っては、他愛もない話を飽きることなく繰り返していた。

パソコンでブラインドタッチができるようになったのは間違いなくチャットのお蔭だし、文字だけで会話をすることの難しさを学んだのもチャットを通じてだった。

幸い私が開いていた部屋にはそういう人は少なかったし、たまに来てもまともに会話ができない人は常連になることはなかったので幸せだったが、ネットの世界は顔が見えない分、わざと人を傷つけるような言葉を吐いてまわる人や、下品な発言を繰り返す人なども少なからずいた。

また、例えば、誰かが軽い気持ちで「あほちゃうか~。」と打った文字を見て、相手が本気で怒り出すなんてこともいくらでもあった。

更に、匿名性が高いせいか、知り合って(それもほぼバーチャルな状態で)間もない相手に、深刻な悩み相談をしてみたり、また、そんな深い話ができるのだからと、すっかり親しくなったような錯覚に陥ったりと、本当に色々な人間模様を見てきた。

部屋の常連だったメンバー同士が言葉の行き違いや誤解から、チャットでケンカになってしまい、どちらか、もしくは両方が部屋に来なくなってしまったりなんてことは数年の間に数えられないほどあったように思う。

今思えば、私自身、絶対あれは病気だったよなぁと思うし、その頃から今もまだ付き合いのあるごく限られた友人達も、やはり口を揃えて「病気だったよね」という。

個人的には、多分多くの人がはしかみたいに一過性の病気にかかるんじゃないかと思っている。
チャットに依存したり、メールに依存したり、ネット自体に依存したり、今ならブログやミクシなど、依存の対象がどんどんめまぐるしく変わっていっているだけで、また新たに、あの頃の私たちのように何かに依存し、どこかでは貴重な縁を得、またどこかでは不必要な争いを生んでいるのだろう。

あの時期があったから、今は一定以上ネットに依存しないよう意識もしているし、チャットに至ってはあれはもう一体いつのことだったんだろうというぐらい、完全に遠い世界になってしまった。(まあ、私が部屋を開いていたニフティ自体も、私たちの熱が冷めた頃からか、チャットの利用者がどんどん減って、縮小、最終的にはサービスがなくなったような気もするけれど。)

メールなどを打つときも極力言葉を選ぶようにしているし、きつくとられるかもしれない言葉には「(笑)」などを意識的に付けてみたりと、つまらないことでトラブルを生まないよう、なるべく心がけている。

ブログにしても、私は自分の言いたいことをストレートに書いてしまう方なので、人によっては気分を害されたりもするかもしれないが、これでも一応表現にはできる限りの気を遣っているつもりだ。

今日唐突にこの話を書こうと思ったのは、全く知らないところで、ちょっとした波が立っていたようで、そのことを知って、ちょっと昔のことを思い出したからだ。

昔、チャットの常連のある子が言った。

「デリートボタンを押すように、人と縁を切る。」

確かに、バーチャルな世界で出来上がった人間関係は、ほんの一瞬で消えてなくなることも少なくなかった。

これだけパソコンが普及し、小学生でもパソコンを操作してしまう時代だ。いい大人の私でさえ、一時中毒のようにチャットにはまった時期があることを思えば、これから子ども達にも、チャットではないにしろ、そういうことが起きてくるのだろう。

色んなことを考えながら、あの頃の自分はバカだったよなぁと思うけれど、それでもやはり、あの経験は必要だったんじゃないかとも思う。
多分、どんな経験もそこから何かを学びさえすれば、人生に無駄なことなんて何もないんじゃないかと思う。

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コメント

こんにちは!はじめまして。いつも、ブログを読んでいます。私も、家で教室をしています。どんぐり倶楽部からこちらへ来ました。実は、わたしもパソコンを買ってすぐから、何年間かチャットにはまっていました。さすがに今は、ほとんどしませんが・・・。そのころのことを思い出しました。確かに病気だったなあって。でも、いいこともたくさんありました。これからも、こちらのブログを読むのを楽しみにしています。

投稿: taeko | 2006年7月27日 (木) 09時59分

taekoさん初めまして。コメントありがとうございます。
そうですか、taekoさんも一時期チャットを。
あれ、なぜなのかわかりませんけど、はまりますよね。(苦笑)
taekoさんはどんないいことがあったのでしょう。
ちょっと気になります。(笑)
それではこれからもどうぞ宜しくお願い致します。

投稿: TOH | 2006年7月27日 (木) 11時14分

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