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2006年5月16日 (火)

禁句

(以前に同じようなことを書いていましたらどうかお許しを。。。記事も結構な数になってきたもので。。。)

私はこの仕事を始めてからずっと、絶対に言わないと決めている言葉がある。
もともとはそれを意識したこともなかったし、意識するまでもなく使ったことはなかった。
けれど、会社員を辞めて勤めた個人塾で、ある先生が子ども達に向かってしょっちゅう口にするその言葉を聞きながら、ものすごい抵抗を感じた。

「なんでこんなんもできへんの?」

同じ大学出身で理系の、私より遥かに頭のいい先生だった。そして、その言葉を多発されていたのは2クラスあるうちの勉強が苦手な子達のクラスだった。
きっとその先生からすれば、この子達のもたもた具合やできなさ具合がまどろっこしくって仕方なかったのかもしれない。

けれど、その言葉を聞くたびに私は心の中で思っていた。

(そんなもん、すらすらできるんやったら塾なんか来てへんわ!って誰か言ったれ!)

多分、学力では私はその先生に全く叶わなかったと思う。私自身が先生から「そんなのもできないの?」と言われる可能性は十分にあった。指導力もある先生ではあったけれど、私にはどうしても納得がいかなかった。

その言葉を子どもにぶつけて何になるんだ?
ずっとそう思っていた。

だからそれ以来私は絶対その言葉は口にすまいと決めた。
今でも子ども達に最初に伝える。

「私は勉強ができなくっても絶対に怒らない。もし怒ったら、『嘘つきや』って文句言っていいよ。でも、ルールを守らなかったり、人を傷つけたりしたら、それは怒るから。」

多分この約束は守れていると思う。
そして、伊藤先生に出会い、先生の口からも「できないことを責めても何の意味もない」という言葉を聞き、とても嬉しくなったのを覚えている。

もしも子どもに対して「なんでそんなことも。。。」というような発言をしたことがある方がおられたら、少し考えてみてほしい。

例えば私なら、高校数学に関してはもうほぼ完全に忘れてしまったので、数列とかの問題を目の前に出され、「高校でやったでしょ?なんでそんなこともできへんの?」って言われたとしたら、「なんでって言われても、できへんもんはできへんの。」と答えるかもしれない。

勉強で答えがわからない子に「なんでできない?」と聞くことの無意味さはそう考えればよくわかるのではないだろうか。

お子さんに「なんでこんなのもできないの!」と言ってしまうお母さん、あなたは高校数学が解けますか?高校の英語の教科書が今でもスラスラ読めますか?「習ったのになんでできないの?」とお子さんに聞かれたらどう答えますか?

私は可愛くない子どもだったから、もし子ども時代にそれを言われていたら、絶対言い返していたと思う。塾に勤めていた頃、誰か一人でも先生に言い返してくれないだろうかと密かに願っていたのだが、そんなチャレンジャーは残念ながらいなかったけれど。。。

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