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2006年4月26日 (水)

大人を超えるとき

昨日、うちのスーパー新5年生とのレッスンがありました。
中学受験の予定もないことを考えると、宿題の量は決して少なくなく、おまけにやっていることもかなりレベルが高いことです。普通に公立小学校に通っていれば、全く出会うことのないような問題まで彼は日々解いてくれています。

2年生の夏に出会ったときには、計算は速いけどそれ以外は何かが飛びぬけてできるというほどではありませんでした。
そして、その頃からずっと、家庭学習では主にお父さんが彼のことを見ていてくださったようです。

そのお父さんは中学生のお嬢さんの数学や理科もご指導しておられたそうですし、もしかすると理系崩れの文系の私より、理数系にお強いのではと思っています。

最近は、結構自分ですいすい解いてしまう彼なので、宿題でお父さんのご指導のあとを見せて頂く機会もあまりなくなっていました。
おまけに、私自身も去年辺りから、とりあえず経験や知識の量ではまだ私の方が勝っているものの、数量感覚というか、数を見たときの反応などはもう完全に彼には叶わなくなってきていました。

大きな数を見ても、瞬時に1万が1万個あるとか、2400を400で割ったら6だとかそういうのがわかるのはもちろんのこと、それだけでなく、おおよその答えを数字を見るだけで大体感じ取ってしまうようです。

昨日も、小数の四則混合計算で1箇所□になっているところに入る数を求めるという、大人でも面倒でできればやりたくないなぁと思うような問題を、パッと見て「あぁ、足せばいいんや。」とか、「かけるんや。」とか、全く当然のことのように言うのです。(おまけにそれが全部合っている。。。)
もう本当に、彼の頭の中を見てみたい!!という衝動に駆られることはしばしばです。

そんな彼の昨日の宿題の中に、どんぐりさんのこんな問題がありました。

「鰻のヌルヌルは自分専用の細長いベッドルームを作ることにしました。そこで、幅0.064m・長さ16cmの木製のベッドを購入しましたが、どうも寝心地が良くありません。そこで、ヌルヌルはベッドにカーペットを敷きつめることにしました。カーペットは正方形の物を切らないで使うことにしました。なるべく大きな正方形のカーペットを使うとして、何枚の正方形カーペットが必要でしょうか。」

この問題は算数の単元で言えば、最小公倍数を利用する問題になるのだと思います。因みに彼はまだその学習はしていません。
おまけに、メートルをセンチに直したところで、6.4cmと小数になってしまいます。
かなり難しい問題とも言えるでしょう。

このプリントには珍しく久しぶりに大人が書いたような図と文字があったので、彼に尋ねるとお父さんが書いたとのこと。そうか、難しかったから一緒に考えたんだなと思ってふと見ると。。。。。。。答えが違うのです。。。(苦笑)

丁寧に絵も描いてくださっていて、ちょっとした勘違いかなと思いながら、その日のその他の文章題は全部ちゃんとできていたので、とりあえず彼に尋ねてみました。

「これ、考え方はバッチリなんだけど、もっと少なくてもできるねん。わかる?」

と尋ね終わらぬうちに彼が、ちょっと納得いかなそうに言いました。

「10枚ちゃうん?」

・・・・・・・・・・。
いや、その通りです。彼の口調からすると、彼は10枚だと思っていたのに、それを否定されたのかもしれないような印象でした。
これはお父さんの立場を悪くしてはならないと思い、とっさに

「う、うん、そうやで。すごいなぁ。よくわかったなぁ。」

と言ってそれ以上の追求を避けました。(苦笑)

彼はまだ5年になったばかり。まだまだ伸びることでしょう。この分だと、私が彼から算数を教わる日も近いかもしれません。

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