考えさせる(1)
さっきテレビで宮本先生の算数教室と宮本先生ご自身が特集で紹介されていました。
これまでお写真では見たことがありましたが、動いて(?)おられる宮本先生を拝見したのは初めてで、なんだか感激してしまいました。
1学年20人だけの算数教室ということで紹介されていましたが、伸ばす秘訣は「教えないこと」というスーパーが出ていました。
宮本先生がインタビューに答えてお話されていましたが、飄々とした雰囲気で淡々と話されるにも関わらず、やはり子どもへの愛情をひしひしと感じました。
「教えない」はイコール「考えさせる」ということなのだと思います。
考えさせるための効果的な手立てが、教えず苦しめる(と先生は表現しておられました)ことなのだと。
「苦しめる」という言葉だけを聞けば、子どもになんて仕打ちを。。。と思う方もおられるかもしれません。けれど、宮本先生が子ども達を「苦しめている」のは、そこを経て子ども達が伸びる、より幸せになれる、それを確信しているからなのだろうと思うのです。
宮本先生の「強育論」を読み終え、その後ずっとずっと自分の中に強く残っている思いがあります。
「もう絶対、うさぎ殺しの少女にはなりたくない。。。」
先生の著書に、こんなことが書かれていました。
赤ちゃんうさぎが可愛くて、少女は思わずうさぎに触れてしまう。
そして、帰る時間が来てうさぎを親の側に戻そうとしたが、親は赤ちゃんうさぎを遠ざける。そこで少女は思い出す。「ウサギの赤ちゃんに触ってはいけない」と言われていたことを。何度戻しても親は遠ざける。気になりながらも少女は家路につくが、翌日一番に見にいくと、赤ちゃんうさぎは冷たくなっている。
そんな例が挙げられていたのです。可愛くって触れてしまった少女は許されるのかと。そんな内容だったと思います。
ものすごく重い言葉だと思うのです。
そして、昔の私は「うさぎ殺しの少女」だったのではないかと思うのです。
思えば、独立するまではずっと、どうやって教えるか、いかにわかりやすく説明するかということばかり考えていたように思います。
どうやってわからせるか。
ある意味、それが全てだったと思うのです。
難しい言葉をわかりやすい言葉に言い換える。何通りもの説明を考える。わかりやすそうな教材を探す。そんなことは色々努力したつもりでした。
(続きます)
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コメント
こんにちは!
私は不覚にも見逃してしまいました。(^_^;)
「強育論」はターニングポイントになる本でした。現在ある塾の方向性も2年半前に「強育論」との出会いはかなり大きいものでした。
この番組でより多くの方たちに、私たちの方向性が認められるといいですね♪
投稿: こだま | 2006年4月20日 (木) 15時35分
こだま先生こんばんは。
お変わりありませんか?
宮本先生、ステキですよね~。ただ。。。私の場合、低学年までは
楽しく褒めて伸ばすってパターンなので、高学年になって急に鬼に
なるってのは無理すぎる。。。(苦笑)
でも頑張ります!これからもどうぞよろしく。
投稿: TOH | 2006年4月20日 (木) 22時40分