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2006年3月11日 (土)

子どもたちはママが大好き

うちに来てくれている子たちはみんな、本当にママのことが大好き。

ある子はママが作ってくれたバッグをとても嬉しそうに、そして誇らしげに

「これ、ママが作ったの。」

そう教えてくれる。

その表情は、新しい何かを買ってもらったときよりずっとずっと幸せに満ちている。

また別の日には3年生の男の子が新しい、可愛いバッグを持っていたので尋ねると

「あ、これ、母さんが作ってん。母さんとお揃いやねん。」

そう言う彼の顔もとても嬉しそうだったし、おまけに彼は次の週にも、今度は私が何も尋ねていないのに、同じバッグを

「これ、母さんが作ってん。」

と嬉しそうにまた教えてくれた。

また別の子は、レッスンが終わった後にあげる飴をおうちに帰ってお母さんにあげたら、「お母さんが美味しいって言ってた。」そう言いながら、

「これ、お母さんにあげな。」

そう言って、嬉しそうに同じ飴を選んでいる。2つは取っていいことになっているのだけど、そのうち一つはまずお母さんの飴だ。

中には、私が見ていて、これだけ予定をつめては子どもが可哀想なのでは?と思ってしまうママでも、子どもはけな気なまでに一所懸命頑張って、レッスンがもう少しで終わる、もうじきママがお迎えに来るって頃になると

「ママにさっさとやってるところ見せなきゃ!」

そう言って頑張り始める。

子どもたちはみんな、ママが大好きだ。
私はいっぱい「ママ」の話を聞きながら、時々ママが羨ましくなる。こんなにも手離しに無条件に、大好きな存在なのだから。

だからこそ尚更、ママには意識していてほしい。
大好きな人に褒められたい。喜んでもらいたい。子どもたちはみんな子ども達なりに一所懸命それを考えているのだと思う。

その大好きな、もしかしたら世界で一番大好きなママに「なんでこんなのもできないの?」なんて言われたら、消えてしまいたくなるぐらい悲しいかもしれない。
嫌いな人に怒られたって、うるさいなぁって無視していればいいけど、怒っているのは大大大好きなママなのだ。

大好きな人の言葉は多分ストレートに心に届く。
嬉しい言葉も悲しい言葉も。

だからママたちにお願いしたい。
もちろん、命に関わるようなことは本気で、もう鬼になったかってぐらい怒ったっていいと思う。そのことで子どもは傷ついたりはしないだろう。そこには紛れもない愛情が存在するのだから。

けれど、何かが早くできなかったり、ママの思っているようにできなかったりしても、子どもが一所懸命やっている限り絶対怒らないでほしい。
だって、子どもたちはママに喜んでもらいたいから、一所懸命頑張っているのだもの。それなのにうまくできなかったり、さっさとできなかったりするのだもの。
そんなときはママが怒らなくたって、子ども自身がきっと悲しい気持ちになっているはず。

「なんでできないんだろう。。。上手にやってママを喜ばせたいのに。。。」
「なんでわからないんだろう。。。ママに褒めてもらいたいのに。。。」

子ども達の心の中にはきっとそんな思いがぐるぐるしているはずだから。。。

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