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2006年1月 1日 (日)

年末年始の習慣

明けましておめでとうございます。
まだまだ未熟者の拙いブログですが、今年もどうぞ宜しくお願い致します。

古くからの友人達には半ば呆れつつも感心されるのですが、私には年末年始にどうしても欠かせない習慣があります。

元日には新しいパジャマと下着、そして可能であれば新しい服を身につける。
そして、お正月を迎える前には例年除夜の鐘ギリギリか下手すれば新年になって初日の出の頃まで大掃除をする。

これらは欠かせない習慣です。

新しいパジャマや下着というのは子どもの頃から、お正月には母が新しいパジャマと下着を用意してくれて、それを身につけるのが習慣になっていたため、ひとり暮らしを始めてからもそれをしないとなんだかお正月を迎えられないような気がしてしまうのです。

おまけに、いつ頃からか、元旦に身につける服も高いものでなくても新しいものをと思うようになり、お蔭でこの仕事をし始めてからの年末は戦争のような慌しさです。

もともと、塾に勤めていた頃も29日まではほぼ確実に仕事がありましたし、教室の大掃除などもしなくてはいけない。だから、例年、大掃除もお正月準備や買い物も全て最終2日にしなくてはという感じになってしまうのです。

今年は特に時間が足りなくて、本当に最終2日しかない状態だったのに予定以上に寝てしまい、焦りながら大掃除と買い物をこなしました。
普段も歩くのは速い方ですが、普段の1.5倍速ぐらいで歩いている自分が何だか可笑しくなってきて、どうしてそうまでして新しい服を買わなきゃいけないんだ。。。と思ったりもしましたが、毎年続けていることを辞めるのにも勇気が必要です。特に元旦は1年に1回しかありませんし、「一年の計は元旦にあり」というぐらいですし。。。

時間も予算もあまりなかったので、手頃なものになりましたが、どうにか大晦日に必要な買い物を済ませることができ、ひと安心。
結局大掃除だけは年内に終わらず、元旦朝5時過ぎまでやっていましたが。。。

そんなことをしているご家庭は他にもあると思うのですが、お正月に実家ではお茶に結び昆布を入れて飲みますし、ほんの数分ではありますが、家族揃ってテレビも消して、きちんと正座してお正月の挨拶をします。

最近は忙しすぎて母のこだわりも減ってきましたが、数年前までは「元旦の午前中には刃物は使ったらいけない」とか「元旦には風呂に入らない」とか色々な言い伝えがあり、それを守っていました。

おせち料理にはそれぞれ意味があることをご存知の方は多いでしょうし、例えば鏡餅のお飾りにも意味があったりしますが、そういうのを親から子へ、子から孫へと語り伝えていくのは、私はとても素敵なことだと思っています。

まあ、私の場合、自分の「子」に伝えることはできないような気もしますが、昔の風習や伝統を語り継いでいくことも必要だと思うのです。

もちろん、「迷信」などと言われ、今の時代には全くそぐわないものもあるとは思います。
例えば「夜に爪を切ると親の死に目に会えない」とか言われても、一般の社会人で昼間に爪を切る人は多分かなり少ないでしょうし、そもそもは電灯などもなく、夜が暗かった頃、そんな暗い中で爪を切るのは危ないからということでできたものというようなことを聞いたことがありますから、今は気にする必要はないのかもしれません。

幼い頃、スイカの種を食べたらお腹からスイカが生えてくるよと言われ、(以前何かで聞いた話ではスイカの種はお腹を冷やすのでというようなことでしたが、真偽は不明です。)神経質なまでに種を避け、ついうっかり食べてしまうとしばらくは不安だったというのは今では笑い話ですが、今の親たちは子どもにそんなことを言ったりするのでしょうか?

数年前までは、元旦には殆どのお店が閉まっていて、だからこそ各家庭でおせち料理などの正月料理を用意しておかなければ、お正月早々食べるものに困る状況がありました。
けれど、今は元旦でもお店は開いていて、わざわざおせち料理などを用意しなくても、全く不便を感じることはなくなったのだと思います。

ゴミ問題などの影響もあるのか、注連縄を飾るお家も明らかに減ってきていますし、七草粥や鏡開き、松の内を過ぎてお飾りを外し、とんど焼きをして家の周りに焼いた灰を盛る、そんな習慣はどんどん消えていっているように思います。

便利になったことは本当にいいことばかりなのでしょうか。
便利になった代わりに、もっと大事で素敵なものをどんどん見失ってはいないでしょうか。

もちろん、私の家にも教室にもドアにはお正月飾りがついていますし、家には小さいながらも鏡餅も飾っています。当然鏡開きも、形だけですがします。

お正月にはお正月ならではのこと、お子さんがいればお節句にはお節句らしいこと、秋にはススキを飾ってお月見を、冬至にはかぼちゃにゆず湯を。
そんなことを小さな子がいるご家庭でもっと意識してもらう。
小さなことかもしれませんが、それも大切な教育のような気がしています。

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コメント

新年あけましておめでとうございます。

新品下着なので、ちょっと肌になじまない…ぷぅです。(パジャマは用意してなかった)

そうですね。
自分自身もそうですが、年末・年始の感覚が薄くなって(なくなりつつ)きているようですね。
便利さの代償に何かを失っているような気がします。(スーパーの初売りは、どこも元日。お正月に家族(スーパーに勤めるお母さんなど)が揃わないのはやっぱりおかしいです。)

塾では何ができるか?
クリスマス会や意味もよく分からない(←私が、です)ハロウィンなんかをやるより、日本の「文化」を継承すべき何かを…
ちょっと大げさですが、もっと「日本文化」を「地域文化」を伝える努力はしたいものです。

今年もよろしくお願いします。

投稿: ぷぅ | 2006年1月 1日 (日) 19時51分

ぷぅ先生、あけましておめでとうございます。
コメントありがとうございます♪

先生も「新しい下着」派なんですね~。(笑)
しかし、同じ親に育てられながら、うちの兄はそんなこと
全く気にしてないみたいですけど。。。

こちらこそ、今年もどうぞ宜しくお願い致します。

投稿: willseeds | 2006年1月 2日 (月) 00時29分

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