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2006年1月29日 (日)

ちょっとした疑問

最近改めてふと思ったことがあります。
昔、塾に勤め始めた頃にもそういえば思ったなぁと思い出しました。

私が勤めていた個人塾は、玄関で靴を脱いで上がる塾でした。多いときは150人ぐらいの子がいたこともあります。
けれど、その子たちの中で靴を揃える子はほぼ皆無でした。

稀に脱いだ靴を揃える子がいて、極めて稀に他の子の靴を揃えてくれる子がいました。
当然、その子たちは他のこともきちんとしていました。

その後、自分で教室を始めました。もともとワンルームマンションで始めた教室ですので、やはり靴は玄関で脱ぎます。

今、うちに来てくれている子たちの数は少ないのですが、やはり靴を揃える子は限られていて、大半の子は玄関で靴を脱ぎ捨てるようにして上がってきます。

金曜日、1年生の女の子のレッスンが終わり、玄関でお迎えのお母さんと弟くん、彼女を見送ろうとしていたとき、お母さんが彼女に言いました。

「〇〇ちゃん、そのお兄ちゃんの靴、揃えておいてあげてね。」

一緒にレッスンをしている別の男の子の靴のことでした。
このお母さんの言葉にちょっと感動しました。普段から、いい子育てをしておられるお母さんだなと思っていましたが、やっぱり素敵でした。

普段、私も気をつけなきゃ、脱ぎ散らかしてあったらとりあえず揃えて子どもに声をかけるようにしなきゃと思うのに、ついつい忘れてしまうのです。

そういえば、まだ1年生の小さな彼女は、来ると靴を脱いだ後玄関でちゃんと揃えている気がします。
それはやはり、お母さんがきちんと躾けているからなんですよね、きっと。

ということは、今のお母さん達の多くがそれを言わないってことなんでしょうか?
この疑問は昔にも思ったことがありました。それを思い出しました。

私も子どもの頃、いくつぐらいからだったのかは覚えていませんが、しょっちゅう母に言われていた気がします。玄関で脱ぎ散らかしていると叱られ、直らないとしまいには靴を捨てるとも言われ、そのうち靴は揃えるものだと、それが当たり前のことだと身についたように思います。

今はそれは「当たり前のこと」ではないのでしょうか?

玄関で靴を揃える意味はなんでしょう?
後で自分が履きやすいようにということもあるでしょうし、揃っている方が見た目が美しいとかいうこともあるかもしれません。ただ、多分、他者への気遣いも含まれているのではないかと思うのです。

教室や病院、その他多くの人が集まる場所で靴を脱ぐとき、後から来る人が脱ぎやすいよう、邪魔にならないよう揃えて端に置くのではないのでしょうか。そのために躾をするのではないのでしょうか。

小さなことかもしれませんが、その小さなことから、私ももう一度意識していきたいと思います。
もし、普段お子さんに何も言ってないわと思われる保護者の方がおられましたら、黙って揃えてあげるのではなく(一生揃えてあげることは恐らくできませんし。)お子さんに働きかけてみませんか?

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