子どもは本当にすばらしい
恐らく、塾でお仕事をされている先生方の殆どが自分の塾に来ている子達のことを心から可愛いと思っておられると思います。
もちろん私もこの仕事に関わるようになってからずっとそうでした。どんなにできない子でも、やんちゃな子でも、みんな本当に可愛かった。
けれど、自分で教室で今の指導法での指導を始めてから、可愛い上に素晴らしい子達を何人も見られるようになりました。
3年生の子達のお話は先日しましたが、同じ時期に入ってくれた現在4年生と6年生の男の子がいます。
6年生の男の子は、来てくれたときが既に4年生。脳の発達の面から言えば既に少し遅いスタートでした。正直なところ、算数はできる方とは言えないぐらいの状態。周囲の低学年の子達の伸びがあまりにも目覚しく、自分の中でも(やっぱり高学年になってからじゃなかなか伸びないなぁ。。)と今ひとつ成果が出してあげられないことをもどかしく感じてきました。
しかし、2年数ヶ月を経た今、恐らく彼は学校のクラスの中では算数はできる方から数えた方が早いはずです。時々、今日は1番に終わったとか、誰もわからなかったけど自分だけ答えられたという報告をしてくれます。
高学年でも希望がない限り週1回1時間だけのレッスンです。教科書に沿ったワークと平行して、算数パズルのようなものもやっています。その内容で週たった1時間なのに、彼は未だにずっと学校より先の内容を学習し続けることができています。
他の低学年の子たちと比較しすぎて気づかなかったけれど、恐らく彼も十分に力をつけて伸びているのですね。
そして、もうひとりの4年生がまた素晴らしい。今週のレッスンでもまた感心しきりでした。
所謂「分配法則」や「結合法則」の考え方を使うような計算の工夫や、四則混合の式の1ヶ所が□(空欄)になっていて、そこの値を求める複雑な問題も、やり方を覚えているのではなく、その計算をしたらもとの数より大きくなるとか小さくなるとか、大体このぐらいになるはずだとか、そういうイメージが確実にできるため、一見4年生にはかなり難しいであろう問題にも躊躇わずに取り組み、答えを出してしまうのです。
「68×14+14×32」のように、わざと少し順序を入れ替えたような式でも、彼はちゃんと「14が68+32で、100個」という把握ができます。
また、「37×105」のような式があり、工夫して解きなさいとなっていたのですが、もともとそういう掛け算でも筆算を書くことが殆どない彼は、問題集の余白に「3700」と「185」を書いていました。もちろん、37に100かけた答えと5をかけた答えで、それはどちらも暗算です。
要するに、彼にとってそれは「工夫」ではなく当たり前の作業ということです。
この彼はもちろん、どんぐり(糸山先生)の文章題にも抵抗なく取り組み、どんどん解いていきます。わからなければ絵を描くし、彼の場合は既に絵を描かずして解ける問題も沢山あるようです。頭の中にイメージがしっかり浮かんでいることの証拠だと思っています。
彼らは私に本当に沢山の新しい発見と感動をくれます。
これまでの経験で勝手に持っている先入観や固定観念を見事にどんどん覆してくれます。
彼らと共に、私ももっともっと成長していきたい。心からそう思っています。
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