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2005年12月 1日 (木)

最近感動したこと(2)

数学やパズルがお得意な方には簡単すぎると思いますが、まずは次の問題を考えてみてください。

ヒント
□□□□□■←1  □□□□■□←2  □□□■□■←5

□■□□■□←これはいくつでしょう。

多少問題は端折りましたが、本当にこんな問題です。彼女は普通の公立小学校の3年生。他に勉強の習い事はしていません。その彼女がしばらく考えました。そしてふと言いました。

「ん?組み合わせてできる数(のカード)はないの?」

正直ちょっと驚きました。ただ黙って頷くと、彼女は数を書き並べ、まずは1から4までの組み合わせでできる数を調べ上げました。そして全て足しても7にしかならないことに気づきます。

「ここ8?」

もう一度だけ頷きます。するとまた8までを使って作れる数を考え始めました。今度は全て足しても15。隣のマスに「16」と書いたところでじっとマスを見つめた彼女が言いました。

「あ!倍になってる!」

その後は何も言わなくても、数を書き並べなくても、32、64と書き、プリントのもっと複雑な問題を解き上げました。

次はこれでした。(これはヒントの一部だけご紹介)

□□□□■     □□□□■     □□□□□
□□□□■←2  □□□■■←5  □□■□■←10

これはあっという間でした。
右から1、3、9、27、81が二段重ねになっていることにすぐ気づきました。

この後の4段重ねの5進法はもう言うまでもなくあっという間に気づいて解いていきました。(因みに、彼女たちは二進法だの五進法だのそんな言葉は全く知りません。)

そして、いよいよ最大の難関のプリントに辿り着きました。

教室を始めてからこれまで、高学年で入会してくれた子たちもいたため、彼女たちより先にこれらの問題に取り組んだ子達が何人かいました。現在5、6年になっている子たちです。
その子達の殆どは結構よくできる子達でしたし、少なくとも学校の算数では全く問題ないような子達でした。それでも、今から彼女らに渡そうとしているプリントをノーヒントで解けた子はいませんでした。

ノーヒントどころか、ヒントを出して出して、しまいには色を塗ったものを見せて、それでもできなかった子もいました。
大量のヒントでかろうじてどうにかこうにか答えに辿り着いた子はいたにはいましたが、本人は「解けた」という感覚は全くなく、案の定、ほぼ同様のプリントが宿題に出ていたのですが、それには手が出なかったのでした。

高学年であり、普通かそれ以上にかなりできる子達でさえその状態でした。もちろん、小学生でこれができなくたって困ることは全くないですから、できないものを無理に反復させて覚えこませるようなことをしませんでしたが、そんな難問をまだ3年生の彼女達はどんな風にやってみせてくれるんだろうとワクワクして見守っていました。
(もう少し続きます。)

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