その感覚を大事にしてほしい
年長の頃から来てくれている2年生さんは、どうやら数には興味はあっても、形には全くというほど興味がないようで、形を作るような課題でも、楽しそうではない上に、もう2年以上しているにも関わらず、それは全く違う形よね?大きさが全くあってないよね?と思うような置き方をしたりします。
算数が好き、算数の能力が高いというような子の多くは、空間認知の力に恵まれていることが多いので、数に対しての反応とは別人にようになってしまうその子は、結構珍しいケースのように感じます。
ただ、好き嫌いは人それぞれですから、嫌いなものを好きになれとも言えません。今回のレッスンでも、どう見てもそれは全く違うよ?と思うような形を作っては崩しを繰り返し、嫌そうな顔をしていたのですが、敢えて目の端で見るだけにして、何も言わずにいました。
すると、結構長らく試行錯誤した末にようやくお手本の形ができた瞬間、ぱっと表情が明るくなり、嬉しそうに「できた!」と言いました。
その子は、なんでもすぐできないとイライラするようなところがあって、これまで何度も繰り返し、ぱっとできるのは簡単なものだから、簡単なものをたくさんしても力はつかないよという話をし、すぐに分からなくても、ああかな、こうかなと考えたら考えただけ、もっと賢くなるよとも話しているのですが、これも性格的なものなのか、響いている感じはありません。
だからこそ、何度も何度も試行錯誤した末、できたときの嬉しい気持ちを(それは簡単にできたときには感じることができませんので)何度も経験し、積み重ねていってほしいと思います。
そうする以外、好きではない課題に前向きに取り組もうと思えるようにはならないかもしれませんので。
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