今日は「風水整理術」の本のご紹介です。
「ガラクタ捨てれば自分が見える」
カレン・キングストン著 田村明子訳 小学館文庫
評価 ★★★★
ネット書店で偶然目に留まったこのタイトル。掃除嫌いで、教室はとりあえず毎日必要最低限は掃除するものの、自宅は正直かなり「いただけない」状態。ひとり暮らしも長くなると、どんどんとものも増えてきて、収納できないために棚が増え、棚にも収まりきらず机の上にもものが置かれ。。。そんな状態の私には非常に気になるタイトル。
おまけに、世界14ヶ国で翻訳され、ベストセラーになっているともいうので、文庫で手軽だし、ちょっと読んでみることにしました。
副題に風水整理術と書かれていたし、キャッチコピーのようなもので「あなたも捨てたくなる」というようなことが書かれていたため、運気を上げるためにはどんなものを処分した方がいいとかそういうことが書かれている本なのだろうと、気楽に読み始めました。
実際、第1部ではこの本でいう「ガラクタ」というものの定義が細かく詳しく紹介され、例えば、気分が落ち込んでいるときに似合うと思って買ったけど、気分が回復したら似合わなく思えて着ることのないままの服などもガラクタに入るようなのですが、このように「なぜそれをガラクタ」と定義するかの理由もきちんと書かれており、結構「ふむふむ」と思いながら読むことができました。
因みに、著者の定義する「ガラクタ」とは以下の4つのカテゴリーに分類されるそうです。
*あなたが使わないもの、好きではないもの
*整理されていない、乱雑なもの
*狭いスペースに無理に押しこまれたもの
*未完成のもの、全て
こういうものを身の回りにそのままにしておくと、気づかないうちにどんどんと自分のエネルギーが奪われていくというのです。
あまり考えたことがありませんでしたが、言われてみればなんだか納得ということが多かったです。
現に、私は家にいてもあまり「居心地がいい」と思いませんし、仕事をしようと持って帰ってきても、家では全くというほどやる気にならない。それも何かこの収納スペースに入りきらなくなっているようなものたちの影響があるのかも。。。と思ってしまいました。
そして、第2部では「『ガラクタ』を見分ける」と題し、個人でも手軽にできる簡単なものではありますが、風水による自分の家のどの場所が人生にどんな影響を及ぼすかについての説明とその割り出し方、また、家のどんな場所にガラクタが溜まりやすいかなど、こちらもまた具体的に細かく書かれています。
ラストの第3部はいよいよ「『ガラクタ』の処分の仕方」として、どのように始めれば「ガラクタ」整理を始めやすいかが紹介され、いきなり処分する決心がつかなければ、まずは「ジレンマ箱」を用意してもいいなどというようなことも書かれています。
正直なところ、思い切ってやりたいと思っても、著書では「リサイクルしたり友人・知人にあげたり、寄付したり」ということも書かれているものの、そういうものを溜め込んでいるのであればいいのですが、私のように手紙や手芸・工芸材料、道具、今じゃもう絶対引き取ってもらえないであろう本の数々を持っている人間にはやはり「捨てる」しか方法がないところもあり、おまけに貧乏性&「もったいない精神」により、一層処分を困難にされるところはあります。
著書には、ガラクタを処分したら次々にいいことが起きたという例が沢山紹介されており、実際そういうこともあるのかもなぁと思うものの、そこまで思い切ったことは私にはちょっと難しいかなとは感じています。
ただ、この本は思っていたのとは少し違って、単に自分の家に溜め込んでいる「モノ」の処分だけでなく、それが済んだら次は「体をきれいにする」、「心をきれいにする」、「魂をきれいにする」というところまで進んでいきます。
そして、著者はこう述べておられます。(以下青字部分引用)
実を言えば、これ(魂をきれいにする)が本書の目的の全てでした。私たちの視野を曇らせ、混乱させ、道を誤らせるものをクリアリングしていくことを目指していたのです。誰にでも生まれてきた理由があり、その目的を達成したいという意思を持って生きています。ところがこの世に誕生すると、その意思を保つのが難しくなり、時には段々忘れていってしまうこともあります。様々な形の「ガラクタ」を整理していくことによって、私たちが元々持って生まれた人生の目的が再び見えてくるようになるのです。自分が何をするべきなのか、明瞭に見えてくるようになります。「ガラクタ」をきれいにしていくことで、私たちは意志を妨げようとする障害を取り除き、「Higher Self/大いなる自己」、そしてそれぞれの神と接することが出来るようになるでしょう。
最終的にはスピリチュアルな話になってしまいました。まあ、風水なのですから、そうなのですね、きっと。
読んでいておかしかったのが、著者がイギリス人でもとの文章が英語で書かれているからなのでしょうけれど、本文にやたら「!」が出てくるのです。日本の方の書かれた本ではあまり見かけないので、全く本題とは関係ないのに、感嘆文で書かれていたのかしら?とか思ったりしていました。
私の場合、家の不要なものを処分するだけでもかなりハードルが高いので、まずはできることからと思っていますが、既に少しだけ手をつけた古い手紙やいらない写真などを処分しただけでも、確かになんだかちょっとすっきりした気がします。
整理が苦手な方、もったいないからと何でも取っておこうとする方など、もしかしたら思い切ってものを処分する気になれるかもしれませんよ。
あ、そうそう。空き箱を空き箱のままの状態で置いておくのもエネルギーを奪われる原因になるそうです。どうしても置いておくなら箱をたたんでと書かれていました。ご参考までに。
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