2013年9月16日 (月)

「できる子供は知っている本当の算数力」 小田敏弘著

2010年に出版されたもののようですが、ネット書店で目に留まって注文したのが半年ほど前だったでしょうか。
それでもなかなか読み始めるに至らず、読み始めたら始めたで集中して読まずで、読了に随分時間がかかってしまいました。

とはいっても、読みづらかったとか、面白くなかったとかでは全くなく、単に私の読書熱が激しく低下していたのが原因なのですが…。
この本を読み始めてすぐから、え?これ、いつも私が思ってること!!とか、私の言いたいことを書いてくださってる!!とか、そうそう、これ私もそうしてる!!とか、そんなのの連続で、どこかで共感できなくなるかもと思いながら読み進めたものの、結局最後まで、うんうん、そうよね、そうなのよ!という感じが続きました。

といっても、著者の小田氏は東大を出ておられ、小中学生の頃から算数オリンピックや広中杯などでも好成績を収めておられた方のようですので、頭脳の方では全く足元にも及びませんし、より専門的なこともきちんと理解された上での言葉なので、説得力もあります。

しかし、難しい表現は使わず、わかりやすく大事なことをたくさん書いてくださっているように感じました。
算数教育に携わっておられる方や、小学生のお子さんがおられる方などは是非一度読んでみられてはと思いました。

あくまでも私が共感できるということではありますが、久々に大いにお勧めしたい1冊です。

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2011年4月18日 (月)

またまたすみません…。

新年度で教材が大幅に改訂になったことやら自宅の引越しの諸々やらで、最近落ち気味だった読書ペースが極端に落ち込み、更に、なかなかゆっくり読書ブログを更新するぞ!という気持ちになれず…。

とりあえず、数冊読み終えている本はあるのですが…。
引っ越しがひと段落したらぼちぼちご紹介できるといいなと思っています。
(他にも何か読み終えているような気がするのですが、今手元になく、思い出せません…(汗))

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2008年5月 5日 (月)

「『ゆっくり』でいいんだよ」 辻信一著

半年かそれ以上前になんとなく気になって購入したものの、直接仕事に関係あるわけでもなさそうだしと、ついつい後回し後回しになっていました。

「『ゆっくり』でいいんだよ」 辻信一著 筑摩書房

評価 ★★★★★

私はあまり詳しくないのですが、この本は「ちくまプリマー新書」となっていて、恐らく中学生や高校生を対象に書かれているのではないかと思います。

以前、お知り合いの塾長さんから「豪快な号外」のお話を教えて頂いたときに「ナマケモノ倶楽部」という名前はネットで目にしていたのですが、その後なぜだったか、この本を購入していました。

相変わらず「積ん読」になっている本はまだまだたくさんあり、何も今これを優先して読む必要があったわけではないのですが、これもまた不思議なもので、今の私はこの本を読むべきときだったのかもしれないなと感じました。

内容は中高生でも読めるような易しい文体で書かれていますので、おバカな私でもスラスラ読めましたし、わかりやすい言葉だから尚更、すとんと心に入ってくる感じもありました。

著者である辻氏は著者紹介によると、文化人類学者、環境運動家で、NGO「ナマケモノ倶楽部」を設立。明治学院大学国際学部の教授でもあられるそうです。

本書の構成は2部、11章からなっており、タイトルはそれぞれ以下のようになっています。

第一部 時間がない!――ファストライフの秘密
 第一章 きみと時間の関係
 第二章 時間ドロボーは誰だ!?
 第三章 時間戦争
 第四章 愛はゆっくり

第二部 時間のくにへ帰ろう――スローライフへのカギ
 第一章 ナマケモノになる
 第二章 食いしん坊宣言
 第三章 たのしい引き算
 第四章 幸せはお金じゃ買えない
 第五章 遊ぼう、外にとび出そう!
 第六章 カナダの少女セヴァンの旅
 第七章 がんばらないで、ゆっくりと

私たちは知らず知らずのうちに「忙しくしていることがいいこと、暇でダラダラしているのはよくないこと」という価値観に縛られて、見えなくなっているものがたくさんあるのではないかということに気づかせてくれる本です。

子ども向けに書かれていますが、忙しい大人の方に是非一度読んでみて頂きたいと思いました。

私たちは利便性を追求して色々なものを発明、開発して今日に至っています。
ですが、ひとつの例としてこんなことが書かれています。

 でもまあ今は、これらすべての問題を横に置いておいて、自動車が省いてくれたはずの時間がどこに行ってしまうのか、という点にしぼって考えてみよう。Aさんが車を買う。これで通勤や、子どもの送り迎えや、買い物がずっと楽になる。つまり、これらの用事がもっと速く(より短い時間で)、簡単に(より少ない労力で)できる、とAさんは考えたはずだ。しかし彼はそこでホッとして、車が節約してくれた時間を余暇としてのんびり過ごすだろうか。たぶん違う。せっかく車という便利なものがあるのだから、とせっせといろんな所に、もっと頻繁に出かけるようになるだろう。今まで行けなかったような遠くて不便な場所へも出かけていこう、と。つまり、車をもつことでAさんが手にいれたはずの時間は、その車でより多くの距離を走るために使われるだろう。時がたつにつれて、距離というものについてAさんの感じ方は大きく変わっていき、以前はとても遠く感じられた場所がもう遠くない。しかし逆に、以前は平気で歩いていたような場所が、あまりに遠くて車でなければ行けないように感じられたりもする。これじゃあいくら道路をつくっても、混雑がなくならないわけだ。

これはひとつの例としてご紹介しましたが、私にとってはあらゆるところで共感し、感動し、考えさせられました。

最新の機械で便利になるはずが、それを手に入れるために一層仕事に励むようになり、結局は「余暇時間」は生まれない。
何かを手に入れると、また次はこれ、そしてその次は…と欲望は留まるところを知らず、その結果、環境破壊や戦争などを引き起こしているのだと。

経済的には日本より遥かに貧しい国でも、日本よりもっと幸せそうで豊かな日々を過ごしている国はたくさんあるということも、とても納得のいくことでした。

同じ日本の中でも、例えば東京や大阪などの大都市と、農業や漁業など第一次産業を中心としているような地域とでは、きっと流れる時間も違うのではとも思ったりします。

神戸生まれ神戸育ちの私は、ここ以外の土地のことをほとんど知りませんし、私の場合、何かを買いたいから仕事を頑張るというわけではなく、物質的欲望を満たすために「忙しい!」と言っているわけではないつもりではありますが、「ゆっくり」というのはなかなかステキなことなんじゃないかなと、そんなことを改めて感じました。

子ども達のペースは大人のそれより遥かにゆっくりであることが多いですから、大人たちがもう少し「ゆっくり」を意識して暮らせたら、子どもたちももっとのびのびすくすく育ってくれるのではと、そんな気もしました。

とても読みやすい本ですので、忙しくされている方は是非一度読んでみられてはいかがでしょう。

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2008年4月17日 (木)

申し訳ありません・・・。

今日はちょっと正直言ってかなり最大級に理解不能な出来事がお昼に起きてしまい、レッスン中は忘れていたものの、現在またいくら考えても考えがまとまらない状況に陥っております。

読み終わっていてご紹介予定の本は数冊あるのですが、今日はそれをご紹介するだけの色々な意味での余裕がありません・・・。
明日以降、書けそうでしたらまた書かせて頂きますので、宜しくお願い致します。

因みに、現在ご紹介しようと思いつつもまだご紹介できずにいる既読書はこんな感じです。

「進学塾不要論」 認知工学
「脳を活かす勉強法」 茂木健一郎 
(既に何人もの先生がご紹介されてましたね。)
「頭がいい子に育てる親の話し方」 樋口裕一
「この地球にすんでいる僕の仲間たちへ」 東田直樹 東田美樹
「国語王ドリル 作文王」 工藤順一

近々ご紹介できるようにします。

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2006年12月31日 (日)

1年間ありがとうございました。

今年もあと1時間あまりでおしまいです。
結局バタバタしていて、本の紹介ができませんでしたが、新年1月1日に更新させて頂く予定です。
皆様よい年をお迎えください。
今年1年ありがとうございました。

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2006年12月28日 (木)

すみません、お許しください。

といっても、もう年末で皆さまお忙しくされていることとは思いますが、私の個人的こだわりで読書のブログは基本的に月・木更新でやってまいりました。

今日は 「脳で勝つ!中学受験」 吉田たかよし著 学研 のご紹介をするつもりだったのですが、とりあえず今日これから教室の大掃除を優先したいと思いますので、明日以降のご紹介になってしまうかもしれません。 405403148X

アマゾンで見たところ、滅多に見ない「星ひとつ」評価の方がお二人もおられ、ちょっと意外でした。
少なくとも、書いておられることはとてもまともで、えぇ~っ、それはないんじゃないの?っていうところは感じられなかったのですよね。

ただまぁ、中学受験に「勝つ」とまで書いておられるので、そういう目的で読まれた方には確かに物足りなさや不満が感じられるのかもしれないなぁと思います。

もう少し詳しいご紹介はまた改めて。

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2006年4月18日 (火)

「百万回生きたねこ」 佐野洋子著

この表紙は何度も目にしたことがあったのですが、実際にちゃんと読んだことがありませんでした。
とても有名で昔からあるようなのに、なぜだろう?と思ったりしていたのですが、初版が1977年。納得です。私は絵本を読む年齢ではなくなっていたということですね。

「百万回生きたねこ」 佐野洋子著 講談社

評価 ★★★★☆

正直言って、思ってもみないストーリーでした。
有名な絵本ということだったので、てっきり子ども向けでほのぼのしたお話なのだろうと思っていました。

作者はこのお話を子どもに向けて書いたのだろうかと考えてしまうほど、なんだかとても深い深い物語です。

100万回生まれ変わり、100万回それぞれの飼い主に可愛がられ、けれどもねこの心は一度も満たされることがなかったのでしょう。

そして、100万1回目にして初めて、お話はそれまでと違った展開を見せます。
恐らく、分類すればハッピーエンドなのだろうと思います。ねこが満たされて命を終えたということなのだろうと。

けれど、なんとも言えず衝撃的なひと言で終わるのです。(書いてしまうと読んだことのない方の感動のチャンスを奪ってしまうかもしれませんので書きませんが。)

大袈裟かもしれませんが、魂は何度も何度も生まれ変わり、その時々の課題をクリアして磨かれ続けることで、いつの日かこの世に戻ってこなくなるという輪廻転生のお話を思い出してしまいました。

果たして作者はそこまで意図して書いたのかはわかりませんが、大人が読むとなんだか色々考えさせられる1冊です。

これを子どもはどう感じながら読むのだろうということに興味があります。(アマゾンなどの書評では子どもも好きなようですが、どこどんな風に「好き」なのかなぁというのが気になります。)

これまで読まれたことのない大人の方、是非一度読んでみてはいかがでしょう。

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2006年3月 5日 (日)

お休み

小さな教室とはいえ、この時期はどうしてもしなければならないことが山ほどあり、本を読む時間がなかなか取れません。

最近まともに書けていないなと思っていましたら、やはり読んでくださる方も少なくなっています。
皆さんよくわかっておられますね。

春休みになればもう少し落ち着きそうですが、それまでは無理矢理な更新、もしくはお休みになりがちかと思います。
何卒お許しくださいませ。

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2006年2月26日 (日)

皆様にお願い。

本日は日曜日。
ゆっくりブログを更新できるといいのですが、今日もちょっとゆっくり自分のパソコンの前にいることはできそうにありません。。。

ところで、皆様にお願いが。
こちらでは私が見つけた範囲での(その上、少なくとも読んでみたいと思ったもの、最後まで読む気になれたもののみの)本のご紹介をしていますが、当然私が知らない素晴らしい本も星の数ほどあると思うのです。

特に児童書や絵本関係は殆ど読む機会もありませんし、癒し・自己啓発系の本も最近はあまり読めていません。当然ながら教育・育児関係の本でも私が読めるものはごく一部です。

ですので、皆さんがオススメの本やブログ、サイトなどがありましたらご紹介頂けたら嬉しいなと思っています。

ちょっと考えなくてはと思っているものの、このブログには掲示板機能がついていないため、ご紹介頂くにもコメント欄もしくは教室のサイトの掲示板、メールなどになってしまうと思うのですが、ご紹介頂いたものはこちらを読んでくださる皆さんと共有できたらなぁと思いまして。
当然、ご紹介くださった方もご紹介させて頂きます(紹介しないでとおっしゃる方はご紹介しませんが。。。)ので、宜しければ、皆さんのオススメ本を教えてください。

どうぞよろしくお願い致します。

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2006年2月19日 (日)

今日はおやすみ。

あっという間に2月も19日。早いですね。
今日はレッスンもお休みで、書籍・ブログなどのご紹介もお休みにさせて頂きます。

関係あるようなないようなですが、このところ続けて誤解されている方に出会いましたので、ちょっとだけご説明を。

私が尊敬しているピグマリオン教育研究所の伊藤恭先生の「ピグマリオン」と、書店などで低学年向けなどに売られているカラフルで楽しそうな教材「ぴぐまりおん」は全く別のもので、伊藤先生、先生の指導法、理念とは何の関係もありません。

伊藤先生は子どもの心を育みながら能力を伸ばすことのみを重視しておられるため、他所に真似されたり、無断で使用されても、争うことで時間を費やすのは。。。とそんな風に思ってしまわれるような方です。(しかし結構毒舌なところもおありですけど。(笑))

本当に素晴らしいものをお作りなのに、宣伝も殆どされていません。なので、「知る人ぞ知る」存在になっておられます。

ですので、私のブログなどを読まれて「ピグマリオン」=「ぴぐまりおん」と思っておられる方がもしおられましたら、それは全く違うということだけ改めてお伝えさせて頂きます。

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