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2010年3月15日 (月)

「国際バカロレア」 田口雅子著

保護者の方にお借りした本です。
ある学校でこの「国際バカロレア教育」を導入しておられるというお話を教えてくださり、ただ、そもそもその「バカロレア」ってのは何?というレベルだった私…。(それに、日本人にはどうも微妙な響きじゃありませんか?そんなことない??)

で、わざわざこの本をお貸しくださいました。
読んでびっくり!
まあ、私は様々なことに疎く、無知であるのはわかっているものの、もう何十年も前に作られた制度であるということにびっくり。
これまでただの一度も耳にしたことも、目にしたこともありませんでしたので、一体どんな教育なんだろう?と早速読ませて頂きました。

著者ご自身が長年国際バカロレアのお仕事に携わられ、主に「文学」の科目に関わっていらしたようで、内容も「文学」の科目についてが中心になっていますが、それだけを取ってみても、ただただ、「すごいなぁ~、高校生でこんな勉強をするのか…。」「先生方はこんな指導をされるのか…。」と感心しっぱなしでした。

著書の説明によると、「国際バカロレア」というのは、1968年に設立され、ユネスコや多くの国の政府機関、財団基金の協力を得て活動している非営利の教育機関で、簡単にいうと、「国という枠を越えて世界で認められている『大学入学資格のためのカリキュラムと試験』のこと」だそうです。

この試験に合格すると、原則として希望する国の希望する大学(著書によると、主に欧米の大学のようですが)に無試験で入学できる資格が与えられるそうです。(大学や学科によっては、ある程度の得点以上でなければならないなどの条件があるところもあるようですが。)

「文学」科目について詳しく書かれていましたが、その授業内容や試験内容を見ていると、大村はま先生の実践が頭に浮かびました。(もちろん、どちらも直接は知らないので、ただの印象でしかありませんが。)

これだけのことを学べば、確かに付け焼刃的な試験勉強とは全く違いますし、それをクリアしていれば、無条件で入学資格が与えられるというのも、なんとなくうなずけます。

ただ、現在この教育を導入しているのはインターナショナル・スクールがほとんどだそうで、また、現在の日本での高校教育、大学入試などを考えると、せっかく素晴らしい教育であっても、それを導入、実践するのはまだまだ難しいだろうなという気がしました。

実際のところ、この試験を私自身もですし、現在の日本の大学生が受けたとして(仮に外国語が全くできなくてよかったとしても)、「文学」の科目でさえ、パスできる人はかなり限られているのではないかと思えます。(合格基準がはっきり書かれていないので、得点は低くても合格する人も結構いるのかもしれませんが。)

目指しているのは「全人教育」だそうで、確かにこの教育をきちんと受けて、しっかり学んだ生徒達は、国際的に通用する優れた人になるんだろうと思いますが、著書の中で著者ご自身も書いておられたように、導入や準備などのハードルの高さ、指導者のレベルのばらつき、学校間での受けられる科目のばらつきなどもまだ少なくないようで、素晴らしい理想を掲げ、そこに向かって努力をし続けているという状態のようです。

こういう教育があるということを全く知りませんでしたので、ひとつ勉強になりました。

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