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2008年12月12日 (金)

「誰が学校を変えるのか」 藤原和博著

なかなか本を読む時間も、ゆっくりご紹介する時間も取れないままに師走もどんどん過ぎていっています・・・。(汗)
ただ、いついつになったら余裕ができるとかいう類のものでもないような気がしてきていますので、この紹介のスタイルももう少し簡略化させて頂くことになるかもしれません。
ただ、これは自分が本を読み続けるためにも続けていきたいとは思っていますので、どうぞ宜しくお願い致します。

「誰が学校を変えるのか 公教育の未来 

藤原和博著 ちくま文庫

評価 ★★★★

ネット書店で目に留まったので注文。
藤原氏の本は以前にも購入したのですが、分厚くて実はまだ未読書に埋もれたまま・・・。ただ、ニュースなどで聞く話などで、校長先生が変わるとこんなにも学校が変わるんだなぁと感心もしました。(それで未読になってしまっている本を注文したのですが・・・。)
ただ、杉並区で校長をなさっていたときに、某大手塾を学校に招き入れたあたりで、なんとなく自分の中ですっきりしないものがあり、どこかがっかりした感覚もありました。
ただ、何か気になるタイトルでもあり、文庫でもあったので、ちょっと読んでみることにしました。

こちらの本は、ベネッセコーポレーションより刊行された「公教育の未来」(2005年5月)に加筆修正したものだそうです。
構成は以下の通り。

第一章 誰が学校を無力化したのか
第二章 学校の真実――解かれなければならない六つの誤解
第三章 教師の真実――さらに、解かれなければならない六つの誤解
第四章 もう一度、いかに学校に力を与えるか
第五章 地域本部づくりには経済効果がある
第六章 ナナメの関係を復興せよ
終章  「パワーゲーム社会」から「クレジットゲーム社会」へ

私自身、もともとは教員志望だったので、大学を卒業してそのまま教職の道を選択することも可能ではありました。(試験に通らなくても非常勤などでもよければ、現場で働くことは多分可能だったと思いますし。)
ただ、あのタイミングで、社会に出ずして学校に入ってしまい、日々の忙しさに紛れてしまったら、私はもちろんのこと、どんなに素晴らしい先生でも、学校という閉じた世界の中のこと以外ほとんどわからなくなってしまっても不思議なことではないだろうなと思っています。

そういう意味で、藤原氏は民間企業から校長になられた方ですから、民間の視点から学校を冷静に見ることができ、学校の中では当たり前になっていることでも違和感を感じたり、元民間人だからこそ、学校の先生方の扱われ方の問題を感じることができ・・・と、そういうことを感じました。

民間が全ていいなんてことは思いませんし、医療と教育の世界は公的に守られるべきものという考え方もわからないではありません。
ただ、学校を「閉じた社会」のままにしていては、やはり問題は解決しないだろうなとも思います。

そういう意味では、藤原氏が実践された「よのなか科」という授業の試みはとても興味深いものですし、また、地域本部というものを設置し、学校に地域の方を招きいれてしまったことも、やはり興味深いものでした。

子を持つ親御さん、教員の皆さん、広く大人の方々に、一度読んでみて頂きたいなと、いい悪いは人それぞれ受け止め方が違うと思いますが、子どもたちの未来のためにも多くの方が公教育のあり方を考えるきっかけになるのではと思う、そんな内容でした。

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