またまたネット書店で偶然出会った1冊です。
「天職」という言葉と「社会起業家」という言葉がなんだか気になりました。
「マイクロソフトでは出会えなかった天職」
ジョン・ウッド著 ランダムハウス
評価 ★★★★☆
外国人の方が書いた本はあまり読まないというのは以前から何度か書いていますが、こちらもネット注文だったので、さて、どうかなぁと思って読み始めました。
しかし、いい意味で予想を裏切られ、私にとってはとても興味深く、感動を覚える内容の1冊でした。
著者のジョン・ウッド氏は著者紹介によると、こんな方だそうです。
ケロッグ経営大学院でMBAを取得後、数年の銀行勤務を経て、1991年にマイクロソフトに入社。30代前半で国際部門の要職に就き、オーストラリアと中国に赴任した。大中華圏の事業開発担当重役を務めていたとき、人生の針路を転換して、途上国の子供の生涯の教育という贈り物を届け貧困のサイクルを断ち切るために、手を差し伸べようと決める。
1999年末にNPO「ルーム・トゥ・リード」を設立。ネパール、インド、スリランカ、カンボジア、ラオス、ベトナム、南アフリカ等で識字率向上のために活動している。
内容は3部、24章構成で、きっと頭のいい方なのでしょう、とても読みやすく(訳された方も優秀な方なのでしょうね)、読み物としても面白かったです。
また、ネット書店の書評の中には「素晴らしいビジネス書だ」というようなことを書いておられた方もいましたが、確かに、ボランティアとか社会貢献に興味のない方で、経営などについて興味があるような方が読まれても参考になることがあるようにも思います。
個人的に、この本を読み始めたとき、タイトルにやや違和感がありました。
確かにジョン氏は今、天職と思える仕事に出会い、社会貢献をして、充実した日々をお過ごしなのだと思いますが、「マイクロソフトでは出会えなかった」という表現では、マイクロソフトでの仕事がムダだったように取れなくもないなという印象を持ってしまいました。
ですが、読んでいくほどに、間違いなく、マイクロソフトでの経験、人脈その他があって、今のジョン氏があり、その全てが今の仕事に生かされていると感じることがとても多く、マイクロソフトを経たからこそ、今の仕事があり、その仕事で充実しているのだと感じたのです。
で、内容には大いに感動し、楽しめたのですが、そのことだけ引っかかっていましたところ、ご本人も著書の中で同じようなことを書いておられるのを見つけました。
どうやら、日本語タイトルを誰かがこうつけたということなのかなと思います。
(もとのタイトルなのかどうかわかりませんが、本の表紙の上部にはこんなことが書かれています。(ぼんやりしか意味がわかりませんが・・・(汗))
Leaving Microsoft to Change the World:
An Entrepreneur's Odyssey to the World's Children
この本を読みながら、子ども達が学ぶというのは本来こういうものなのだろうなと(是非読んでみてください)しみじみ感じ、今の日本、今の私たちがいかに恵まれているかを感じました。
そして、恵まれていることが当たり前になってしまって、「学べることの幸せ」を感じられなくなっている私たちがもう一度気づかなければならないことをこの本は気づかせてくれるような気がします。
ジョン氏がマイクロソフトを辞めるきっかけになったネパールの小学校。
そこの図書館にあったのは(以下引用)
ダニエル・スティールの恋愛小説(表紙では服のはだけた男女が抱き合っている)、ウンベルト・エーコの分厚い小説(イタリア語)、ロンリープラネットのガイドブック(モンゴル版)。『フィネガンズ・ウェイク』のない子供の図書館はありえない。バックパッカーが置いていった本は、幼い生徒たちにはむずかしすぎた。
450人の子どもたちの小学校の図書館にあったのはたったそれだけ。
今の私たちからは到底想像もつかない世界です。
今、そんな子ども達に学校や図書館を作り続けているのが、ジョン氏が設立した「ルーム・トゥ・リード」なのです。
これを読んで色々なことを考えさせられました。
また、もうひとつのブログにも書こうと思います。
お勧めの1冊です。
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