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2008年2月28日 (木)

「『感謝の習慣』で人生はすべてうまくいく!」 佐藤伝著

先日ご紹介した学習法の著書が面白かったので、別の著書を検索してみたところ、椋木先生についても驚いたのですが、この方もまた別の肩書き(?)をお持ちでした。

「『感謝の習慣』で人生はすべてうまくいく!」 

佐藤伝著 PHP文庫

評価 ★★★★

著者紹介によると、佐藤氏はなかなか幅広く、バラエティーに富んだご活躍をなさっているようです。

佐藤伝
1958年3月生まれ。明治大学文学部卒。専門は学習方法論。都心にて、創造学習研究所を25年以上にわたって主宰しており、指導を受けた1期生はすでに40歳。卒業生には政財界の著名人の子弟も多く、ビジネス・医学・教育・マスコミなど各分野の第一線で活躍している。MMM(まんだらマトリックス・メソッド)などユニークな問題解決法で、上場企業のリーダー研修、大学での就活セミナーにひっぱりだこの夢実現ナビゲーター。(中略)
チベットのダライ・ラマ13世より、10年間にわたって現地で直接、密教の奥義を伝授され、最高位ゲシェの称号を授かった祖父からスピリチュアルな秘伝を受け継ぎ、脳外科医だった父親の影響の元、科学的アプローチ法も学び、らくらく幸せに成功する「成功大楽習慣」を研究・指導している。夢実現ナビゲーターとして、今もっとも注目されている人物の一人。(後略)

著者紹介の一部を引用しましたが、これだけでもかなり幅広いご活躍をなさっているのがわかります。
その方の学習法の著書が面白かったのでこちらを注文したのですが、こちらはタイトルからもわかる通り、学習法にはほとんど関係ないものでした。
本の帯に「100万部のベストセラー『鏡の法則』著者野口嘉則さん推薦!」と書かれていますが、確かに自己啓発やスピリチュアル系の内容でした。

個人的には好きな内容、共感できる内容でしたが、特に目新しいということでもないかなという気も。
「はじめに」にはこんなことが書かれています。

(前略)
 銀行の窓口などには、なんだか絶えず怒っている人がいます。
 「なんでこんなに待たせるんだ」
 「それはさっき説明したじゃないか」
 こういう人は、スーパーのレジでも、駅のホームでも、居酒屋でも怒っているものです。絶えずイライラして、自分でもよくわからない漠然とした不愉快な気持ちにさいなまれているのでしょう。
 一方で、銀行の窓口でも、スーパーのレジでも「ありがとう」を欠かさない気持ちのいい人もいます。
 どちらが幸せかなんて説明するまでもなく、いつも怒っている人だって本当は「ありがとう」といって幸せに生きていたいのです。

 「ありがとう、嬉しい」
 「あなたに感謝しています」

 本書には、いつでもこういう言葉が口をつく幸せな人生を送る方法が書かれています。(後略)

そして、内容は以下の6章から成っています。

第1章 感謝の習慣が幸せをつれてくる
第2章 あなたはこんなに自由なんです!
第3章 自分のなかの偏見とサヨナラしよう
第4章 見えない力に感謝する
第5章 運を引き寄せる感謝大作戦
第6章 感謝のステージを無限にする

第2章の中にこんな言葉があります。

 幸せって「なる」ものではなくて「感じる」ものなのです。
「ああ、幸せだなあ」
 と感じたら、そのとき人はすでに幸せになっているのですが、こう感じることができなければ、どうやったって幸せではありえないのです。
「ああ、おいしい。幸せだなあ」
「楽しいなあ。幸せだな」
 こう感じる時間が多い人ほど幸せなのであって、高価なものを食べられる人やものを多く持っている人が幸せなのではありません。

 幸せは、青い鳥のように追い求めたり探したりするものではありません。すでにあなたのなかにあるのです。それをあなたが感じれば、もうそれで幸せ。当たり前のことに感謝できれば、あなたは一〇〇パーセント幸せなのです。

何かを悩んでいる方、何かに疲れている方などは一度読んでみられると、気持ちが楽になるかもしれません。

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2008年2月25日 (月)

「余命1ヶ月の花嫁」 TBS「イブニング・ファイブ」編

教育にも育児にも関係なく、自己啓発でもなく、単にネット書店からのDMで目に留まり、興味を惹かれたので読んでみました。

「余命1ヶ月の花嫁」 TBS「イブニング・ファイブ」編 マガジンハウス

評価 ★★★★

何度も書いています通り、ほぼ全くテレビを見ない生活になって久しいため、この本の主人公である「長島千恵さん」のことも、番組自体も全く知らなかったのですが、フィクションではなく、ノンフィクションでの彼女の闘病生活を番組で取材し続けた記録が本にまとめられたということのようです。

著書紹介ではこう書かれています。

TBS「イブニング・ファイブ」が報道し、全国に大反響の嵐を巻き起こした同名ドキュメンタリー番組の待望の書籍化。
テレビでは伝え切れなかった、物語の詳細な背景や主人公たちの微妙な心情がリアルに描かれている。

 イベントコンパニオンをしていた長島千恵さんは23歳の秋、左胸にしこりがあるのを発見、乳がんとの診断をうけた。ちょうどそのころ赤須太郎さんから交際を申し込まれ、悩みに悩んだが「一緒にがんと闘おう」という言葉に動かされ、交際がスタートした。
 しかし、がんの進行は止まらず、昨年7月に乳房切除の手術をせざるをえなくなる。それでも治ると信じ、SEの資格を取り再就職し、次第に病気のことは忘れていった。
 ところが、今年3月、激しい咳と鋭い胸の痛みに襲われ、主治医の元に。胸膜、肺、骨にがんが転移していたのが判明。筆舌に尽くしがたい痛みとの闘い。
 そして、ついに千恵さんは……。

最後まで人を愛し、人に愛され、人を支え、人に支えられた24年の人生を生き抜いた長島千恵さんからのラスト・メッセージ。

表紙にも本の中にもたくさんの彼女やその家族、友人、恋人の写真が載せられていますが、彼女の写真を見る限り、とても可愛くて、「今時の女の子」という印象そのものです。

予備知識なしに読み始めたことや、イベントコンパニオン姿やオトコマエの彼氏と幸せそうな姿の写真から始まることなどもあり、最初はちょっとちゃらちゃらした軽いノリの子なのでは?と(すみません・・・外見的な判断で・・・)思って読み始めたのですが、読み進むにつれ、涙が止まらなくなりました。

素晴らしいお父さん、叔母さん、恋人、友人の存在。これだけたくさんの人に愛情を受けた彼女は間違いなく、それだけ人にも愛情を注ぎ続けた素晴らしい人だったのだと思います。

この本によると、もともと彼女が取材を受けたのは、彼女自身が自分のように検査を先延ばしにして手遅れになってしまう人がおられませんようにという願いを込めて、既に病魔に冒されて入院している身でありながら、友人に相談したことがきっかけだったそうです。

そして、もちろん、彼女自身がそれだけ素晴らしい人だったのだと思いますが、彼女の周りの人たちの愛情がすごい。
取材を受けることができないかと奔走した友人。結婚式のようなことができないかと片っ端から教会や式場などに打診した友人。式のようなことをするとなって、内緒で彼女がほしがっていた指輪を用意しようとした恋人。。。さまざまなエピソードに心を震わされます。

個人的に特に印象に残ったひとつが、彼がある指輪を探したとき、色々なお店にあたっても見つからず、誰もが知っているであろう一流ブランドの本社に「手に入るなら日本全国どこにでも買いに行くので教えてください」と尋ねたところ、日本で1店舗だけ取り扱っている店が見つかったと。。。これ以上書くとこれから読まれる方の感動が減ってしまうと申し訳ありませんので控えますが、このエピソードにも運命のようなものを感じました。

本の帯に彼女の言葉が書かれています。

「みなさんに明日が来ることは奇跡です。
それを知っているだけで
日常は幸せなことだらけで
あふれています」

もちろん、彼女のようなケースは滅多にないことだとは思います。
滅多にないことだからこそ、彼女自身が「まさか自分は・・・」と思い、検査を先延ばしにしたとも言えるでしょう。
そして、長生きしたから幸せ、短命だったから不幸というものでもなく、彼女が愛する人たちより先にこの世を去らねばならなかった無念は計り知れないとしても、短くも愛情をいっぱい受け、幸せな日々を送ったことも紛れもない事実だろうとも思います。

命の大切さ、毎日生きていることのありがたさ、そんな普段忘れてしまいがちなことに気づかせてくれる、素晴らしい1冊だと思っています。
紹介を書くためにぺらぺらとページをめくっただけでもまた涙が出てしまいますが、彼女のご冥福をお祈りしたいと思います。

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2008年2月21日 (木)

「読む・書く力を鍛える日本語トレーニング・プリント」 高濱正伸監修

読み終わっている本は何冊かあるのですが、紹介を書く時間がなかなか・・・。
今日はまたまたドリル系の本のご紹介です。

昨年末、ネット書店でたくさんのパズル本、それに類するドリルが出版されているのを発見しました。
その中で気になるものを何冊か注文したのですが、その中の1冊がこちら。

「読む・書く力を鍛える日本語トレーニング・プリント」 

高濱正伸監修 PHP研究所

評価 ★★★★

トレーニングプリントという名前になっていますが、プリント形式ではなく、B5サイズのドリル(普通の横開き)になっています。(なぞペーなどと同じですね。)

表紙には「テーマごとに似た意味のことばを集めているので、ちょっと難しいことばも、整理しておぼえやすい!」と書かれているのですが、たとえば、最初のページはこのような感じになっています。

テーマ 

① 悲しい映画を見てごうきゅうする
② 母の苦労話に
めがしらがあつくなる
③ 
なみだをのんで我慢する。
④ おこられて
めがうるむ
⑤ 
なみだにくれる日々を過ごす。

全てを転載するのはさすがに問題かもしれませんので、どういう形式になっているかなどは実際にご覧頂くとしまして、上記のようにページごとにテーマがあり、それに関する、最近の小学生はほとんど使うことのないようなことばが紹介されています。

そして、それぞれのことばの意味を後ろから選ぶようになっており、すぐ下にその解答が書かれています。
また、ページの下に、そのことばの用法として正しいのはどちらかを選ぶ問題がついているという感じです。(難しい漢字にはルビがふってあります。)

答えがあまりにすぐそこにあるのはどうなんだろう?と思ったりもしますが、最近は子ども達に限らず、私たち大人も確実に語彙が減ってきているように感じますし、大人がそうであれば、子どもは尚更それに拍車がかかっていることだと思います。

そういう意味で、これにまとめられていることばは、知っていて損することはないと思いますし、お子さんが興味を示すのであれば取り組んでみられるのもいいのではという印象です。

最近の生活では、大人が意識的に働きかけなければ、子どもの語彙はどんどん貧弱になっていく一方だと思いますので、ご興味のある方は一度ご覧になられてはいかがでしょう。

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2008年2月18日 (月)

「『もうひとりの自分』とうまく付き合う方法」 石井裕之著

以前、全て書き上げた後、記事が消えてしまったのがこの本の紹介でした。
なんとしてもご紹介したい!というものでもありませんでしたため、なかなかもう一度書く気になれませんでしたが、どうにかようやくのご紹介です。

「人生を変える!思い通りに自分を動かす4つの法則 『もうひとりの自分』とうまく付き合う方法」 

石井裕之著 フォレスト出版

評価 ★★★★

そもそも、なんでこの本を買ったんだったかなと…。(苦笑)
多分、この類の本を買ってしまうときは何か精神的に弱っているとか、自己嫌悪に陥っているとかいうのが私のわかりやすいパターンですので、きっとそんな感じだったのだろうと…。

というわけで、なんで買ったのかも忘れてしまっている今は私はこの本を必要としていないということなのかもしれませんが、ひとまずご紹介を。

石井氏の本は以前にもご紹介したことがありますが、著者の肩書は「カリスマ・セラピスト&パーソナルモチベーター」となっています。
ベストセラーシリーズ完結編ということになっていますが、著書もかなり売れているようで、ご存知の方も多いかと思います。

この本でいう「もうひとりの自分」というのは「潜在意識」のことで、それをうまく付き合うことで人生が変わるということのようです。
潜在意識については他にも読んだことがあり、納得できるところも色々ありました。

第1章の最初に潜在意識についてこんな風に書かれています。

(前略)後から冷静になって考えてみれば、「どうしてあんな愚かなことをしてしまったんだろう?」と自分でも理解に苦しむようなことをしてしまう。そういうことは、多かれ少なかれ、誰にでもあると思うのです。
 
 どうやら私たちの中には、自分で自覚している"いつもの自分"とは別に、"もうひとりの自分"がいる――と、そう考えてみることができそうです。

 この"ふたりの自分"が同じ方向に向かって協調しているうちは何の問題もありませんが、お互いの意見や方向性が食い違ったときに、さまざまな問題が起こるのだと言えそうです。(後略)

そして、面白いなぁと思ったのがこちら。

"潜在意識の世界はひっくり返っている" (中略)

・"心の支点"がひっくり返っている
・"主客の関係"がひっくり返っている
・"時間の流れ"がひっくり返っている

全部興味深かったのですが、「心の支点が…」にはこう書かれています。

"いつもの自分=意識"は、たとえば、「英語を勉強して、通訳になろう」と考えます。
"もうひとりの自分=潜在意識"は、それがひっくり返って、「通訳になる。そのために英語の勉強をしよう」と考えます。
「それって同じことじゃないの?」と思う方もおられるでしょうけれど、

"心の支点"がひっくり返っている

のです。

また、4章ではこんなことも書かれています。

 潜在意識は、"繰り返しのリズム"に共鳴するという性質がある。もっと言ってしまえば、

"繰り返しのリズム"をもっているものなら、どんなものでも無条件に潜在意識に入りこめてしまう

ということです。

ここも、そうかもなと思ったのですが、「相談する前から答えを知っている!」という項目にこんなことが書かれています。

 相手の答えに応じて、あなたは喜んだり、がっかりしたりしたりします。ときには腹を立てることもあるでしょう。

 しかし、喜ぶということは、あなたの期待する答えを相手が言ってくれたからです。がっかりするということは、相手の答えがあなたの期待する答えとは違っていたからです。

 ということは、喜んだりがっかりしたりする"基準"があったということです。
 つまり、相談する前から、あなたは答えを知っていたということです。

行間いっぱい、多分1時間もあれば全部読んでしまえるのではと思います。
著者には失礼かもしれませんが、さらっと読んで参考になりそうなところは参考にするという感じの本かなという印象を受けました。(もちろん、大いに参考になる方もおられると思いますし、だからこそ「カリスマ・セラピスト」でおられるのだと思いますが。)

ただ、個人的に納得いく部分も結構あり、ダメだダメだと思って努力しても結果がダメだったり、周囲が絶対無理だと言っても本人が強い意志を持って努力し、夢をかなえたりということは身近でも出会ってきたことですので、興味のある方は一度読んでみられてはいかがでしょうか。

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2008年2月14日 (木)

「考える力を育てる強育ドリル・分数」 宮本哲也著

「強育論」やパズルで有名な宮本先生のドリルです。

「強育ドリル 完全攻略 分数」  宮本哲也著 ディスカヴァー

今のところ、これともう1冊が出ているようですが、ネット書店での紹介でこんなことが書かれていたのでとりあえず注文してみました。

強育ドリル7つの特徴

①宮本算数教室で実際に使われている教材です。
②無理なく中学入試レベルの力がつきます。
③算数の面白さがわかり、算数が好きになります。
④とても分かりやすい解説がついています。
⑤1つの問題で複数の解き方が身につきます。
⑥自分の答えに確信がもてるようになります。
⑦「生きる力」が身につきます。

噂の「宮本算数教室」の実際の教材ということで、さて、どんなものなんだろうと楽しみにしていたのですが、対象年齢が3年生以上となっているので、3年生でこれを全部解けるようなレベルにするということならさすがということかと。

ただ、実際問題を見て、あれ?これってすごく簡単では?と思い、ただ、私の感覚と実際の子どもは違うのかな?と、うちの5年女子2人(中学受験とかはせず、週1回うちで算数のレッスンをしているだけの子達)に解いてみてもらったところ、予想通り「何これ、めっちゃ簡単やん?(なんでこんなものをわざわざ解かせるのか?という意味)」と言ったかと思うと、当然解説も何も見ず、ひとりは30分ちょっとで1冊全部解いてしまいました。(もうひとりも同じ時間で7割がた解いていました。)
因みに問題数は全部で28問、うち8問は中学入試問題(もしくは改題)です。

というわけで、正直ちょっと判断がつかないのですが、購入前に問題をお子さんに見せてみて(あまりに簡単なようでしたらさすがに30分ちょっとで1冊終わってしまうのにそれを購入するのはもったいないような気もしますし)多少手ごたえがあるなら・・・という方がいいかもしれません。というわけで、今回は評価は控えます。

もう1冊「速さ」も購入済みですが、そちらもとりあえずまた機会を見て彼女らに解いてもらってからご紹介する予定です。

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2008年2月11日 (月)

「親の品格」 坂東眞理子著

私は読んでいないのですが、「女性の品格」という著書を書かれた坂東氏が「親の品格」という著書を出版されたという紹介を見て、どういう内容なのかちょっと読んでみることにしたのですが・・・。

「親の品格」 坂東眞理子著 PHP研究所

評価 ★★★☆

著者の坂東氏は東大卒、総理府入省、その後数々の素晴らしい経歴を経て、現在、昭和女子大学の学長をされているようです。

表紙をめくるとこんな内容紹介が書かれています。

二〇〇七年最大のベストセラー『女性の品格』の待望の続編。少子化、核家族化、共働きでむずかしくなった親子関係のあり方を、六六の例をあげて具体的に語る。「子どもの機嫌を取らない」「みんなで食事をする」「手伝いをさせる」「悪口は言わない」「正しい日本語を使う」「お金の経験を積ませる」「挫折を忍耐強く見守る」「親の介護」――働きながら子育てをしている母親をはじめ、父親にもぜひ読んでもらいたい一冊。著者の体験をもとに、いまの時代にふさわしい新しい考え方、振る舞い方を提案する。

そして、内容は7章からなり、それぞれの章は以下のようなタイトルになっています。

第一章 生命を育む
第二章 マナーを育む
第三章 人間性を育む
第四章 学校とのつきあい
第五章 ティーンエイジャーの子どもと
第六章 情報といかに接するか
第七章 成熟した親子関係をつくる

読みながら、著者が頭のいい方で、常識やマナーをしっかり身につけておられる素晴らしい方なのだろうなということはよくわかりました。
また、内容も読みやすく、もっともなことが書かれています。

ただ、これまで色々な育児書、教育書などを読んできたせいか、改めて何か目新しいことがあったかと言われればそういう印象もなく、この内容はあの本で読んだことと同じだなとか、これはあの方の書いておられたことに似ているなとか、そういう印象を受けることが私にとっては多かったです。

ですが、内容自体はとても常識的で納得のいくものですし、「品格」といえば、「品格のある本」なのかなとも思います。
あくまでも個人的好みでいうと、「面白い本」ではなかったということであって、親はどうあるべきか、どういう親子関係が望ましいかなどの常識的な意見を求めている方などには十分参考になるのかなとも思います。(そもそも、私は親ではないのでそういう意味でもあまり参考にならないという点は否めませんし・・・。)

個人的には、「親」がどうあるべきかということが書かれている本にも関わらず、最後の章の最後に「親への感謝」ということが書かれており、その部分に一番感じるところがありました。

「女性の品格」がそこまでのベストセラーだったとは知りませんでした。どんどん「男性化」する一方の私としては読んでみるべきでしょうか?(苦笑)

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2008年2月 7日 (木)

「算数脳がグングン育つ「手づくりパズル」のすすめ!!」 高濱正伸著

高濱先生が昨年後半、続々とパズル関係の本を出しておられたようです。
「なぞぺー」もシリーズになっているようですが、こちらはパズル自体を親子で作ろうというものです。

算数脳がグングン育つ「手づくりパズル」のすすめ!!」 

高濱正伸著 草思社

評価 ★★★★☆

内容の紹介は本の帯に書かれていることに尽きるような気もするのですが、帯にはこう書かれています。

自分で「つくる」、
だから伸びる。

親子で算数パズルをつくって出しあうという、まったく新しい家庭学習法!すごく簡単に実践できるパズル例を多数紹介。自分で「なぞぺー」がつくれる!

表紙をめくるとこんなことが書かれています。読んで、「うんうん、納得」という感じですね。

 本書は、だれでもすぐ算数パズルがつくれるようになる本です。
 問題を自分でつくるようになると、子どもは、どうすれば難しくなるか、解答者を困らせるしかけはどこかと、考えるようになります。このことが、問題を解くだけでは得られない、問題を別角度から見る目を養い、算数脳を伸ばします
。(後略)

内容は、具体的に実際に解くことができるパズル問題が17種類、難易度を変えて3問ずつ紹介され、その後、その問題の作り方やコツなどが書かれています。
これを見ながら、私も作ってみたいなと思うものも少なからずありました。教室で子ども達にパズル問題や思考力問題などをしてもらっていますが、問題はどれだけあってもいいですし、時間を見つけて、今年は少しずつ作りためられたらいいなとも思います。(その前に教材をどうにかしなければですが・・・(汗))

昨年来流行している学習パズルですが、本を買って書き込んでしまうとそれはおしまいになってしまうかと思います。
しかし、この本があれば、ご家庭で、親子でどんどん問題を作ることも可能なのではと思います。ご興味のある方は一度ご覧ください。

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2008年2月 4日 (月)

「自閉症の僕が跳びはねる理由」 東田直樹著

かなり驚きの連続でした。これまで発達障害についての本も多少は読んできたのですが、自閉症について知りたいなら、まずこれを読むべきでは?と、そう感じた1冊です。

「自閉症の僕が跳びはねる理由」 東田直樹著 エスコアール

評価 ★★★★★(←自閉症について知りたい方に)

この本のタイトルは以前に何かで目にしたことがありました。この本ではありませんが、自閉症の方同士の対談のような本があるようなことも何かで読んだ気がするのですが、結局そのままになっていました。

今回、ネット書店をめぐっていたところ、たまたまこの本に行き着き、サブタイトルを見てかなり興味を惹かれました。
サブタイトルには「会話のできない中学生がつづる内なる心」と書かれており、この本が自閉症の中学生の男の子本人が書いたものであるようだと。そこで早速注文してみました。

著者の東田直樹さんは1992年生まれ。1998年3月に「自閉傾向」と診断され、その後公立小学校に入学、2004年4月に養護学校に編入し、そのまま中学部に進学と紹介されています。
また「、第4回・第5回「グリム童話賞」中学生以下の部大賞受賞をはじめ、受賞歴多数。」とも書かれており、実際に彼の書いた童話は何冊も絵本として出版されているようです。

これだけを見ると、自閉と言っても軽度なのでは?と思ってしまうのですが、実際のところ彼は「はじめに」でこう書いておられます。

僕たちの障害

 自分が障害を持っていることを、僕は小さい頃は分かりませんでした。
 どうして、自分が障害者だと気づいたのでしょう。
 それは、、僕たちは普通と違う所があってそれが困る、とみんなが言ったからです。
 しかし、普通の人になることは、僕にはとても難しいことでした。

 僕は、今でも、人と会話ができません。声を出して本を読んだり、歌ったりはできるのですが、人と話をしようとすると言葉が消えてしまうのです。必死の思いで、1~2単語は口に出せることもありますが、その言葉さえも、自分の思いとは逆の意味の場合も多いのです。(中略)
 自閉症を個性だと思ってもらえたら、僕たちは、今よりずっと気持ちが楽になるでしょう。
 みんなに迷惑をかけることもあるけれど、僕らも未来に向かって楽しく生きていきたいのです。

 僕は、会話はできませんが、幸いにも、はぐくみ塾の鈴木さんとお母さんとの訓練で、筆談というコミュニケーション方法を手に入れました。そして、今では、パソコンで原稿も書けるようになりました。
 でも、自閉症の子供の多くは、自分の気持ちを表現する手段を持たないのです。ですから、ご両親でさえも、自分のお子さんが、何を考えているのか全く分からないことも多いと聞いています。
 自閉症の人の心の中を僕なりに説明することで、少しでもみんなの助けになることができたら僕は幸せです。

 この本を読んで下されば、今よりきっと自閉症の人のことを、あなたの身近な友達のひとりだと思っていただけると思います。(後略)

内容は5章から成っていて、それぞれ、自閉症の人の私たちには不可解な行動などについて彼なりにわかりやすく答えてくれています。
章のタイトルは以下の通り。

第一章 言葉について 口から出てくる不思議な音
第二章 対人関係について 
コミュニケーションとりたいけれど・・・・・・
第三章 感覚の違いについて 
ちょっと不思議な感じ方。なにが違うの?
第四章 興味・関心について 
好き嫌いってあるのかな?
第五章 活動について 
どうしてそんなことするの?

これを読むと、これまで読んだ色々な自閉に関する本は何だったのだろう?とさえ思ってしまうほど、全く知らなかったこと、思いもよらなかったことが綴られています。

本の内容はもちろん多少は「子どもが書いた文」という印象はあるものの、とてもしっかりと理路整然と書かれており、だからこそ尚更、彼の苦悩がひしひしと伝わってくる気がしました。

何もわかっていないのではなく、自分がしたい通りにできない、言おうと思っていることと違うことを口にしてしまう、じっとしていたいのにしていられない・・・そんなジレンマと闘い続けているのだと(もちろん、全ての自閉症の方がそうなのかはわかりませんが・・・)いうことを知り、心が痛くなりました。

更にそれだけれなく、彼は(他の自閉症の方もなのかもしれません。)とても純粋で自然を愛し、自然の中に安らぎを感じるのだと書いており、特に印象に残ったのはここでした。

 僕らは帰りたいのです。ずっとずっと昔に。人がまだ存在しなかった大昔に。
 自閉症の人たちは、僕と同じようにそう考えていると思います。
 生物が生まれて進化して、なぜ陸に上がって来たのか、人になって時間に追われる生活をどうして選んだのか、僕には分かりません。
 水の中にいれば、静かで自由で幸せです。
 誰からも干渉されず、そこには自分が望むだけの時間があるのです。
 じっとしていても、動いていても、水の中なら時間が一定の間隔で流れているのがよくわかります。
 僕たちはいつも目や耳からの刺激が多すぎて、1秒がどれだけで、1時間がどれだけなのか見当もつきません。
 自閉症の人には自由がないのです。
 なぜなら、僕たちは原始の感覚を残したまま生まれた人間だからです。
 僕たちは時間の流れにのれず、言葉も通じず、ただひたすらにこの体に振り回されているのです。
 ずっとずっと昔に帰れたなら、きっと今のみんなのように生きられるでしょう。

これを読み終えてから、もう1冊の彼の著書を注文しました。
彼のように、自閉症の本人の言葉は、どんな著名な先生が書かれた本よりも心に響くものがあり、新しい発見がありました。

是非皆さんにも読んでみて頂きたい1冊です。

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