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2007年9月20日 (木)

「おひとりさまの老後」 上野千鶴子著

この歳(っていくつかは内緒・・・)で独り身の私は、同じ独身仲間の友人たちと集まると、将来死んだらどうなるんだろう?なんて暗い話題になってしまうことも少なくなく(私の場合、私だけが独り身なのではなく、兄もな上、家族では一番歳も下というわけで・・・)、日頃から気になっているところに気になるタイトルが目に留まりました。

「おひとりさまの老後」 上野千鶴子著 法研

評価 ★★★☆

これを読んだら、将来の不安が軽減するだろうかと思い読んでみたのですが、正直なところ微妙です。
もちろん、人間は将来に何の不安も感じないなんて方はきっと殆どおられないのだと思いますし、何か不安なことがひとつ解決しても、また新たな不安がわいてきたりもするのでしょうし、そういう意味では考えてもわからないことを考えて不安になること自体が時間の無駄なのかも?とも思いますが、この本を読んだ限りでは、私の不安はあまり解決せずに終わってしまいました。

著者である上野千鶴子氏は著者紹介によると、京大大学院博士課程を出られた後、海外を含めたさまざまな大学や短大の助教授、客員教授を経て、東大の助教授、1995年には東大大学院の教授になられたようです。

本書は6章から成っており、それぞれのタイトルは以下のようになっています。

第1章 ようこそ、シングルライフへ
第2章 どこでどう暮らすか
第3章 だれとどうつきあうか
第4章 おカネはどうするか
第5章 どんな介護を受けるか
第6章 どんなふうに「終わる」か


第1章は「ようこそ」となっていることからもわかるように、寿命の長い女性が後に残る場合や、離婚してシングルに戻る場合などのことが中心で、はなからひとり、ずっとひとり・・・というような人間に関しての言及はないように思います。(要するに、結婚しようがしまいが、パートナーはいて当然的なものを感じます・・・・・・。)

その後の章も、基本的に経済的には特に不安はないということが前提で書かれていることが殆どのように感じられ、私のような不安定な仕事をし、社会的な保障もなく、パートナーもおらず、友だちも少ない(書けば書くほど悲しい気分になってきました・・・(苦笑))「おひとりさま」はどうしたらいいのかということはこの本からは読み取ることができませんでした。

老後も経済的な保障があれば、あまり不安に思うことなく色々な対策(?)が取れるんだなということはわかりましたが、今の私には参考にならず・・・。(苦笑)

まあ、あとがきにこう書いておられるので、そういう視点で書いたのだとしたら、ちゃんと目的どおりの内容になっているのだろうと思いますし、単に私向きに書かれていたのではなかったというだけのことですね。(苦笑)

以下、あとがきの引用です。

 長生きすればするほど、シングルが増えてくる。超高齢化社会で長生きしたひとは「みーんなシングル」の時代、がすぐそこまで来ている。ひとりで暮らす老後を怖がるかわりに、ひとりが基本、の暮らしに向き合おう。不安がなくなれば、なあーんだシングルの老後って、こんなに楽しめるのだから・・・・・・そう思って、わたし(たち)自身のためにこの『おひとりさまの老後』を書いた。

まあ、そうは言っても、ふむふむと思うところもなかったわけではありませんし、今よりもう少し歳を重ねてから読むと、また受け止め方も変わるのかもしれないなとも思います。

そうですね・・・「老後」ってタイトルですもんね・・・。(苦笑)

とりあえず、老後の不安をなくすには、経済的な不安をなくすか友だちを増やすことだということは学びました。(笑)
こちらの本は、どんな方にオススメかはちょっと難しいところです・・・。(苦笑)

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コメント

いえいえ。
スリランカタッチでちょちょいのちょいでしたから。(をい)

先生の老後ですね。まかせてください!
と言いたいところですが、私の方が年寄りですから・・・。(苦笑)

投稿: tanA | 2007年10月25日 (木) 23時28分

お忙しいのに超長編のコメント、ありがとうございます。
そして・・・またまたオススメの本・・・ありがとうございます。(泣)
(もしかして実はいじめておられますか?(をい))

私の老後はtanA先生がお世話してくださるんですよね?(をい)

投稿: TOH | 2007年10月25日 (木) 20時39分

婦人公論の今月号からの引用です。
(いいのでしょうか?まずかったら、お手数をおかけしますが削除してください。)


今年7月に出した「おひとりさまの老後」は、30代から「老い」の研究を続けてきた副産物として、ポロリと生まれた本です。もともと私は虚弱体質で老成していたし、人はみな老いるのだから、フェミニズムの当然のテーマとして取り組んできました。自分がいわゆる「負け犬」であることは確信犯だけれど、10歳くらい年下の香山リカちゃんが『老後がこわい』という本を書いたのが火をつけちゃいましたね(笑)。あの年代にそう思われちゃ困るな、って。上野が書いているなら「自分の人生に覚悟と責任をお持ちなさい!」という厳しい叱咤激励と思われがちですが、その反対に脱力系です(笑)。困ったときの助けを調達できればいい、おひとりさまの老後は怖くないのよ、と。

中略

人間ってずるずる生きるものです。人生は自分の力だけで選べるものじゃないし、選択を超える偶然もある。ただね、自分がどんな人生を送ってきたかを、他人や周囲の環境に責任転嫁しちゃいけない。それって他人に褒めてもらいたい気持ちの裏返しでしょう。自分の人生を第三者評価に委ね、いいことは人に褒めてもらいたがり、悪いことは人のせいにする。反対に自己評価の基準を持っていれば、安心です。セルフ・サティスファクション(自己満足)がいちばん大事。自己満足ってつまらない言葉と思われているようだけど、長期にわたって自分自身をごまかすのがいちばん難しいと思う。

中略

かつての社会的地位から撤退した人は、いくら過去の栄光にしがみついてもむなしい。老いたら、「いま」がいちばん大切になります。私が取材で見聞きした中で学んだのは、病気や半身不随で寝たきりになった人の評価基準って「今日も一日生きていてよかった」ということ。この境地、素晴らしいじゃない?今日の我慢が明日の実りになる、といった功利的な時間じゃない。「いま」が手段ではなく目的になるんです。「いま」の価値が最高になるなんて、超高齢化社会ウェルカム!と思いますよ。

もっとも、私が75歳以上の要介護高齢者になった時「あんな本に書いたこと、まったく嘘ばかりでした」と反省するかもしれませんね(笑)。まあ、そうなったらそうなったで、その時はまた新しい本を書きます。人間は生きている限り変化する生き物ですから。


追伸

上野さんの本で、「サヨナラ、学校化社会」(太郎次郎社)はおススメです。(笑)

投稿: tanA | 2007年10月24日 (水) 14時58分

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昨夜10時50分からの、NHK教育「視点・論点」は、 上野千鶴子さんの「おひとりさまの老後」。 忘れるといけないので、10時頃からNHK教育にして、 「ゲンジボタル 謎の光を追う」をつけていた。 いよいよ「おひとりさまの老後」のはじまりはじまりー。。 (この映像は最後のタイトルバックです) デジカメを持って待っていたのですが、 映像は最初からさいごまで「上野千鶴子 おひとりさまの老後」のまま、 上野さんが一人で話してるだけ。よく考えたら当然でした(笑)。 それでも、上野さんを撮って内容をメ... [続きを読む]

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