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2007年1月18日 (木)

「学力がケタ違いにのびる算数脳の育て方 」 高濱正伸著

以前「小3までに育てたい算数脳」「 なぞペ~」などでご紹介した高濱先生の新しい本のご紹介です。
実は少し以前から書店で目にはしていたのですが、タイトルが以前ご紹介したものと似ていたので、長らく手にとっていませんでした。

学力がケタ違いにのびる算数脳の育て方 」 

高濱正伸著 幻冬舎

評価 ★★★★☆

A5版になるのでしょうか、小さいサイズの問題集などと同じサイズで、内容も図や絵が多く、とても読みやすいものです。
速い方であれば、ものの1時間という感じでしょうか。

ただ、中になぞぺ~などで紹介している問題や、パズル問題の作り方の例として色々な問題が出ていますので、それを解いていたりすると、私のように多少時間がかかるかもしれません。(笑)

内容としては以前ご紹介したものと同様のことが書かれているかと思いますが、こちらは具体的に例を挙げながら、よりわかりやすく、実践しやすくまとめられているという印象です。

ページ数は130ページあまりですが、7章構成になっており、それぞれ以下のようになっています。

Part1 算数脳を育てる学習法
Part2 算数脳とはどういうものか
Part3 算数脳を伸ばす―パズル&ゲーム
Part4 算数脳が育つ外遊びのすすめ
Part5 子育てのテクニック
Part6 算数脳を育てる親の役割
Part7 後伸びする子を育てる

毎度毎度不思議な気分になるのですが、私が尊敬している先生方は皆さん同様のことを述べておられるように感じます。
実際、この著書で高濱先生が述べられていることは、伊藤先生も糸山先生もそれぞれの著書の中でほぼ同様のことを書いておられたりしますし、その先生方は恐らく直接のお知り合いやお仲間ではないであろうと思われるだけに、本当に子どもにとって効果がある指導というのは突き詰めれば同じということなのでは?と思えてきます。
(高濱先生のことは残念ながら直接存じ上げませんが、あとの先生方は素晴らしい方々ですが、それぞれに確固たる信念をお持ちのように感じられますので、どなたかの主張を真似てということをされるタイプの方には思えません。その皆さんが同じようなことをおっしゃっているというのが、結局そこに真理があるということなのでは?と思えます。)

見出しだけいくつか並べてみても、もし伊藤先生のことをご存知だったり、糸山先生のことをご存知だったりする方は、あれ?同じこと??とお感じになられたりするのではないでしょうか。

算数脳は思考力

計算力と思考力は、全く別のもの

算数脳は人生を切り拓く力

算数脳は10歳までに育てる

また、「算数脳」と呼ぶのは以下のようなことだとも書いておられます。

算数脳は2つの力   「見える力」「詰める力」

「見える力」・・・図形センス 空間認識力 試行錯誤力 発見力
「詰める力」・・・論理性 要約力 精読力 意志力

Part4では「外遊び」の重要性を述べておられますが、外遊びによってどういう能力が高まるかということを、「木登り」、「川遊び」、「異学年との遊び」など具体的な例を挙げつつ説明しておられます。

そして、都会では外遊びができないという考え方に対して、こんな風に述べておられます。

 これ(注:都会での外遊びは困難だという考え)については、いくつか言いたいことがあります。
 まず第一に、「子どもに外遊びをさせられない」ことに手を打てない大人たち・社会というのは、大事な次世代へ「生きる力」というたすきを渡すことを放棄している状態だということです。それは、何としてでも解決すべきですし、できることはたくさんあると思います。(中略)
 第二に、保護するだけでは人は育たないということです。小学2年生くらいからは、「車」も「危ない人」も、自分で判断して遠ざけるように育てたいものです。「危ない人に追われたりしたときに、駆け込める家」や自転車の前カゴについている「パトロール中」という表示など、地域力の再構築と呼ぶべき試みが徐々に増えてきているのは、喜ばしいことでしょう。大人たちがこまやかな連携の網を張り、その中で子どもが自由に遊べるようにしていくことは、とても大事だと思います。

Part5の子育てのテクニックに書かれていることは、私はこれまで色々な先生の色々な著書で読んできたことと共通するところが殆どでした。(内容は共感・納得できることが書かれています。)

Part6で興味深かったのは「子どもと遊べない親が増えている」と題された項目で、自分の子どもとどんな風に遊んだらいいのかわからないという親向けに、外遊びや室内遊びの例を具体的に紹介しておられます。(子育て経験のない私は、そういう親御さんもおられるのだなぁと思いつつ読みました。)

すぐに読めてわかりやすいですので、高濱先生の「小3までに育てたい・・・」をまだお読みになっていない方などはまずこちらを読んでみられてはと思います。
とても素敵な1冊だと思います。

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