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2006年8月21日 (月)

「やさしい国語読解力」 後藤武士著

最強最後の学習法」などでおなじみの後藤先生が中学生向けに書かれた読解に関する本のご紹介です。

「やさしい国語読解力」 後藤武士著 宝島社

評価 ★★★★ (大人は別として、国語が苦手な中学生には十分オススメです。)

既に2冊の著書をご紹介した後藤氏の多分最新の著書がこちら。
タイトルにもある通り「国語の読解」について苦手な子でも読める、そして、多分理解できる内容の「やさしい」文章で書かれています。

文字も大きめ、行間もゆったり、使っている言葉も非常にわかりやすく、大人や本を読むのが苦にならない子であればあっという間に読み終わるのではないかと思います。

ここに書かれている内容は、もともとは2005年夏から2006年春にかけて「毎日中学生新聞」に連載されていたものに加筆修正したものだそうです。新聞連載の内容に17回分の加筆をされたようですので、もともと新聞を読んだことのあるお子さんでも続きを読んでみる価値はあるのではと思います。

本書の構成は第0回(まえがき)から第50回まで50の項目でまとめられていますが、少し珍しいのは目次が普通の一覧のもののほかに項目別索引がついており、例えば「接続詞」について触れているのは第3、4、8・・・・の回であるというように、目的に応じて読むことも可能になっているということです。(読むのが苦手な子向けという前提があるので、そういう配慮もされているのだと思います。)

読んでいてとにかく感心するのは、普通、本を書く場合、特に知識を沢山持っている方であればあるほど、つい難しい表現を使ってみたり、自分の知っている難しい知識や言葉をちらちらと登場させがちな気がするのですが、後藤氏はこの本で一貫して「やさしい表現」、「わかりやすい表現」を心がけておられるなと感じたことです。

国語の読解が苦手な子は決して少なくないと思いますが、そういう子がどういうところがわかっていないのかを国語が得意な大人はなかなか理解できません。また、何しろ「国語」ですから、大人にとっては当たり前すぎて、みんなわかっていて当然と思っているようなことも、子ども、特に国語が苦手な子どもにとっては全く当たり前ではなかったりもするのだろうと思います。

そもそも国語が苦手な子は本を読むのもキライである場合が少なくないとは思いますが、この本なら休み休みでも何とか読めるのではないかと思いますし、子どもなりに「あぁ、そういうことなのか」とか「へぇ~、そうだったのか」という気づきや発見があるのではないかと思います。

実際に国語が苦手な子に読んでみてもらったわけではありませんので、もしかするとこれでも難しくて理解し切れないような子もいるかもしれませんが、そういう場合でも指導者側がこの本に書かれていることを子どもに説明してあげるという形での活用もできるかと思います。

これを読みながら、何度も「そんなの当たり前なのでは?」とか、「国語の参考書なんかに書かれているよね?」と思うことがありましたが、よく考えると、子どもにとっては当たり前ではなかったり、難しそうな参考書に書かれていることでは表現の仕方が違って、結局子どもは理解し切れないなんてこともあるのかもなと思いました。

読解が苦手な小学校高学年から中学生ぐらいのお子さんには結構有効なのではないかと思います。この本の内容が全部わかっているとか、こんなの簡単だと感じるお子さんであれば、きっと読解はそんなに苦手ではないと思いますから、その場合は「これ一冊で必ず国語読解力がつく本」などを読まれるといいのではと思います。

子ども自身が読む本としてオススメです。

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