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2006年8月10日 (木)

「なぞぺ~」 高濱正伸著

以前、「小3までに算数脳育てたい算数脳」でご紹介した、花まる学習会代表 高濱正伸先生がパズル冊子を出されたようです。
早速注文してみました。

考える力がつく算数脳パズル なぞペ~①」 

高濱正伸著 草思社

評価 ★★★★☆

対象年齢は5歳から小学3年までとなっていますが、それは高濱先生の著書にも書かれており、先生がご経験上感じておられる、「算数脳」の育ち終わりが小学3年ぐらいまでだからということのようです。

しかし、実際に問題を見ますと、算数が苦手な子であれば高学年や中学生であっても考え込んでしまうものも沢山ありますし、おうちの方もお子さんと一緒に考えることができそうなものもあります。

問題の構成としては前半にA問題として5歳から小1対象の問題が40問とその類題、後半にはB問題として小2から小3対象の問題が同じく40問とその類題。ラストに難問が4問という風になっています。

普段私が教室で主に使っている教材とよく似た問題、小学校入試などで出されるものに似た問題なども多いのですが、これまで書店などで一般売りしているパズル本など色々見た中では、問題構成がバラエティーに富んでいますし、問題数的に見ても、この価格はお手頃なのではないかと思います。

前書きに書かれていることを紹介しますと(以下青字部分引用)

 このドリルは、「百マスでは伸びない思考力」を扱っています。(中略)数の概念をしっかり身につけて、計算ができることは、基礎としてなくてはならないものですから、百マスなどのドリルも、もちろん意義があります。
 しかし、将来を考えたときに、厳しい入試や社会に出てからの場で、もっとも大事なことは、計算の作業力ではなく、算数を通じて培った思考力です。このことは、トップ校の入試の真っただ中の方や、社会でバリバリ働いている方ならば、同意していただけると思います。
 受験生ならば、「計算なんてできて当たり前、差がつくのは『補助線が浮かぶか浮かばないか』に象徴される考え方である」と。
 社会人ならば、「言われたことを繰り返し正しくやるだけでは使い物にならない。何が問題かを感じて課題設定し、論理的に考えて、失敗を教訓として活かしていける力である」と。(後略)

そのほかにも前書きに書かれていることは、読んでいて納得のいくものですし、もともと「小3までに・・・」をご紹介したときにも共感できることが多いものでしたので、このパズル本も上手に利用すれば、楽しく能力を伸ばすことができるのではと思います。

ただ、バラエティーに富んでいるというのはいいことである反面、1問解いて、類題も解いたら、それ以上には同類の問題がないため、特に小さい子であれば、何かを掴み取る、感じ取るというところまではいけないかもしれないと思ったりもします。

また、天秤などのつりあい、傾きなどから重いものを考えるような問題、積み木やサイコロの問題などもあるのですが、具体物の操作をせず、ペーパーだけで理解・判断させるのは、子どもによっては無理な場合もあると思います。(苦手な子にそれを強いるとパズル本来の楽しささえなくなってしまい、算数嫌いに留まらず、パズル嫌いにまでなってしまうかもしれません。)

私自身、パズルを解くのはかなり好きですが、この本の問題は私が見てもちょっと考えるとか、結構しっかり考えるとかいうものが少なからずありますので、小さいお子さんだと中にはハードルが高すぎるというお子さんもおられるように思うのです。

この問題を参考にしながら、更なる類題をおうちの方が作ってあげるとか、問題をやる前に具体物で実際に実感させるとかいうことをすれば、非常に活用価値のある1冊なのではないかと思います。

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