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2006年4月28日 (金)

「広汎性発達障害の子どもたち」 辻井正次著

どうにかこうにかようやく読み終わりました。。。かなりの日数を要しました。。。

「広汎性発達障害の子どもたち-高機能自閉症・アスペルガー症候群を知るために 

辻井正次著 ブレーン出版

評価 ★★★☆

この本を読んで、著者の辻井先生は恐らくとてもとても愛に溢れた、また、偏見や先入観を持たずに障害がある子でもない子でもその子そのまんまを見詰め、その子にとって望ましいことは何かを考えておられる、そんな先生なのだろうなということはひしひしと伝わってきました。

最近気づいたのですが、私の本の読み方というか、読んでいて評価を大きく左右しているのは「子どもへの愛があるかどうか」ということのように思い、そういう意味ではこの本は星5つでもいいとは思うのです。

ただ、この本はご自身が理事長を務めておられるNPO法人「アスペ・エルデの会」の親御さんたちを対象に話したことをもとに書かれているそうで、文章の途中途中に唐突に(と私には感じられました)質問のようなものが書かれ、それに対する答えという感じで説明が進められてはいくものの、会話というのはその場の雰囲気や流れ、前後の会話全てがないとわかりにくいところがあるように、読んでいてもどうもすんなり理解し切れないところが多かったのです。

アマゾンなどの評価では分かりやすいとかよい本だとか書かれていますので、単に私に読解力がないだけなのかもしれません。おまけに、言葉自体は話し言葉ですから、決して難しい言葉を使っている訳でもないのです。それでもどうもよくわからないという感覚が残りました。

ただ、これまで発達障害についてまともに学んだことがなく、自閉症などについてかなり断片的な偏った知識しかなかった私には、もっと正しく知りたいと思えるきっかけをもらえたようには思います。

100人にひとりぐらいの割合でこの障害をもつ子がいるそうです。ということは、これまでにこの障害を持つ何人もの方に出会ってきていたのかもしれません。

そして、周囲の理解がないばかりに、障害の度合いがきつくなってしまった子も少なからずいるのだろうということもわかりました。

更に、辻井先生が何度も書いておられ、それが一番心に残ったのですが、我が子が障害を持っているかもしれない、我が孫が障害を持っているかもしれない。。。そう思ったときに、それを打ち消し、対応が遅れ、その結果二次障害などを引き起こすことがあるということ。そして、早い段階からきちんと支援が受けられれば、将来社会に出て働くことも可能であるということ。
普通に考えて、親は子どもより長生きすることはないのだから、障害を見ないふりしたり、家庭内だけで隠したりするのではなく、その子のできることをひとつひとつ積み重ね、大人になったときにお給料を得て働けるということを目指すべきだと。
そういうことを読みながら、障害のある子はもちろんですが、この考え方は障害のない子に対しても言えることなんだろうなと思いました。

いい学校に入るとか、テストでいい点を取るとか、今目の前にあることだけを見るのではなく、将来社会に出てそれがどう生かせるか、将来幸せになるためにはもっと優先すべきことがあるのではないか、そんなことを意識することも大切なのではないか。著者が直接それを言いたかったかどうかはわかりませんが、そんなことも考えました。

更に、私にだって得意なことと苦手なことがあり、できないことの範囲が広かったり、程度が激しかったりする場合、障害という診断を下されることがあるけれど、その診断を下されない人が必ずしもみんな「障害がない」とは言えないのかもしれないなとも思いました。

知らなかったことだらけでしたが、この本を読んだことで、発達障害についてもっときちんと知りたいと思うようになりました。
なかなか時間が足りませんが、少しずつでも学んでいきたいと思います。

また、私のように発達障害についてよくわかっていない方にも、是非もっともっと知って頂きたいなと思います。社会が障害に対する意識を変えることが一番大切なのではないかと思っています。

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