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2005年12月13日 (火)

「新 勉強の常識」ストロング宮迫・タイガー山中著

私はこの本を手にするまで知らなかったのですが、お二人は読者数1万人を誇るメルマガの発行人だそうです。「西日本最大手」の進学塾の同僚だったお二人がその後様々な経験をしてこられ、その経験を踏まえた上でまとめ上げたテクニックが紹介されています。

「新・勉強の常識―成績がイイ子の親だけが知っている! 

ストロング宮迫・タイガー山中著 PHP研究所

評価 ★★★

正直なところ、私は好きな本ではありませんでした。
「関西最大手進学塾」のご出身ということからもわかる通り、書かれている内容の殆どは小学・中学受験などを考えている親御さんに向けたものという印象です。

この本で紹介されているのはほぼ全て「成績を上げるために親ができるテクニック」であり、それ以外のことには触れていないと言っても過言ではないと思います。
また、著書の冒頭に書かれているのですが、「子供には、絶対読ませないでください!」とのこと。その理由は「親にとってのノウハウ本だから、子供に読まれると親の手の内をさらすことになるから」というものです。

正直なところ、この発想の段階で私にはちょっと受け付けないところがあります。もちろん、技が必要なこともありますし、使わないよりは使った方がいい技があることもわかっています。例えば、「お前こんな問題できないのか」という表現を「お前こんな問題できないのか」と助詞を変えてやるだけで、子供はずっとやる気になる。そんなことも書かれていましたが、それは確かにどうせ口にするのであれば、前者より後者の方がいいのはわかります。

「成績を上げて有名校に合格する」ということだけが目的であるなら、この本はご家庭での親のあり方に参考になるところは多いかと思います。
ただ、それは「家族」のあり方として自然なのかどうかが私にはわかりません。

「塾の先生に自分の子どもをひいきしてもらうためにこんな作戦を使いなさい」というような内容は本当に必要なものなのかがわからないのです。
もちろん、世の中にひいきや差別、偏見といったものが存在することはわかっています。きれい事だけではやっていけないのかもしれません。でも、どうしてもこの本からはテクニックだけに走った薄っぺらな印象を受けてしまうのです。

わざと、その部分に特化して書かれたのかもしれませんし、そういう意味では一本筋の通った本ではあると思います。「子供の成績を上げるために親ができるテクニックを知りたい」という方にはお勧めはできるでしょう。

ただ、その視点で見た場合にも少し物足りなさを感じるのは、1つ1つの内容がメルマガで扱えるような短いものだからしょうがないのか、表面的なこと、抽象的なことにとどまっているところがかなりあるようにも感じました。

穿った見方をすれば、この本で表面的なことを紹介し、興味を持たせておいて、著者達の提供する有料サービスへ目を向けてもらおうとしているようにも取れなくはありません。

もしこれまで私がご紹介している★5つなどの本に共感してくださる方には共感できない本ではないかと思います。

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