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2005年12月 5日 (月)

「幼稚園では遅すぎる」 井深大著

ソニー創業者の井深大氏の代表的著書をご紹介します。

本の帯には「30年間にわたって120万人以上の人々に読み継がれてきた」と書かれており、最初の発刊は昭和46年だったようです。
この本は平成15年に新装版として出版されたものになります。

「幼稚園では遅すぎる―人生は三歳までにつくられる! 

井深大著 サンマーク出版

評価 ★★★★

この大胆なタイトルを今から30年余も前に目にした親御さんはどんな風に感じたのでしょう。

「幼稚園では遅すぎる」。
このタイトルに思わずこれを手に取ったのは、教室を立ち上げて間もない頃でした。それまで幼児教育に関して殆ど学んだことのなかった私は、この本の存在も、井深氏が幼児教育をされていることさえも全く知りませんでした。

そして、松下幸之助氏とPHP研究所、井深大氏と幼児教育。日本を代表する経営者の方と教育との繋がりに意外なような、嬉しいような思いを抱きました。

「幼児教育」というと、多くの大人がどこか誤解しているように思いますが、「お勉強」をさせるという狭い意味ではなく、正に「幼児を教え・育てる」全ての行為について言っている、そのお一人が井深氏ではないかと思います。

正直なところ、つい数年前までは私も幼児・低学年教育なんてまだ必要ない、早すぎると思っていた人間の一人です。ですから、「幼稚園では。。。」のタイトルを見たとき、幼稚園で遅いなんて大袈裟だ、そんなの嘘だと思いながら、この本を読み始めました。

しかし、私の誤解はすぐに解かれました。
本の表紙を開いたところに書かれている言葉があります。(以下青字部分引用。太字等、強調は私個人によるものです。)

子どもをよい学校へ入れることも、そのために塾へ通わせることも、私はけっして悪いこととは思わない。
しかし、そのまえによい人間に育つように、できるだけの努力をするのが親の務めであろう。生まれたときから親のしつけしだいで、どんなよい人間にも、悪い人間にもなるのが人間である。この世を理想的な世界に、と願うなら、まず、わが子のよいしつけを今日から始めよう。

素晴らしい言葉です。
これが、井深氏の言う「幼児教育」であり、だからこそ「幼稚園では遅すぎる」のでしょう。本来、幼児教育は子どもが生まれたとき、もしくは生まれる前から始まっているものなのですから。

井深氏は著書の中で、幼児の可能性は3歳までに決まってしまうと述べ、続けて、幼児の才能を最大限に伸ばす育て方・環境づくりについて紹介しておられます。

そして、終章では「ほんとうの幼児教育は母親にしかできない」と題し、育児の大切さを力強く述べておられます。

タイトルを見ると、お受験を考える親御さん向けの教育書なのかしら?と思わせるものですが、これは乳幼児をお持ちの方への育児書です。子どもを持たない私が読んでも、色々興味深いこと、参考になることがありました。

そして、これが今から30余年も前に書かれたものであることに驚きました。内容は決して古臭いものではなく、今でも十分納得のいくものです。
知らない人はいないほど有名な企業であるソニーの創業者が30年余も前にこんな素敵なことを言っておられるのに、全世界で120万人の人しか読んでいないのかということにも逆の意味で驚かざるを得ませんが。

もちろん、教育に関して絶対の正解はきっとありませんし、この内容も全てが正しいかどうかもわかりません。
それでも、乳幼児に関わる大人の方は一度読んでみられてはと思う1冊です。

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