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2005年12月31日 (土)

うるう秒

読書感想とは全く違うのですが、ちょっとこんなものを見つけましたのでご紹介します。
個人的にはそのアナウンスの瞬間を聞きたいなぁと思いますが、聞き逃しそうな気も。。。

詳しくはこちらをどうぞ。
http://jjy.nict.go.jp/news/2006leap-info.html

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来年もどうぞよろしく

早いものでもう大晦日ですね。
29日まではレッスンがあり、その後教室の掃除などをして、昨日今日は普段サボりっぱなしの自宅の大掃除や新年を迎える準備でバタバタしています。

年末最後にご紹介できたらと思っていた本はまだ3分の2ほどしか読み終わっておらず、今日は教室にも行かないので、ご紹介はお休みです。

11月中旬からこのブログを始めましたが、素晴らしい出会い、ご縁を頂きました。本当にありがとうございました。

来年は、こちらのブログは毎日更新というのは難しくなってくるかと思います(これまで読んだ教育・育児関係の本のご紹介もかなり終わりましたし、読むペースが更新に追いつかなくなりそうです。)が、来年も何卒宜しくお願い致します。

皆様にとって素敵な新年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。

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2005年12月30日 (金)

学研まんが「電気のひみつ」

今回はまた子ども向け書籍のご紹介です。

と言いましても、個人的には中学生にもオススメできるのではと思っている1冊をまずはご紹介します。

学研まんが ひみつシリーズ 電気のひみつ 」 学研

評価 ★★★★

私達が子どもの頃からずっとあり、最近では他社でも「学習まんがシリーズ」は色々出ていますが、今回は多分ご本家の「学研」のシリーズからの1冊です。

もちろん、小学生のお子さんで科学に興味のあるお子さんなら楽しめるのだと思うのですが、個人的な感覚としては、まんがで描かれていたり、難しい漢字がほとんど使われていなかったりするというだけで、内容はかなり難しいことも書かれているように思います。

少なくとも、中学で電気を習って、それがよくわからないような子どもには参考書として通用するようなレベルではないかと思うのです。

電気が苦手な子は、オームの法則などの法則・公式がごちゃごちゃになってしまうというのがあると思うのですが、私が以前塾に勤めていたとき、理科の電気のところが苦手な子にどんな風に言ったらわかりやすいんだろうと(理科を担当していた訳ではありませんが)色々な問題集や参考書を見たとき、水の流れや水が落ちる高さなどで説明されているものがあり、これは理解しやすいのでは?と感じました。(私は中学時代は電気の単元は好きだったし、公式を覚えてテストを乗り切っていたので、わかりやすい説明を誰かからしてもらうという機会がありませんでした。)

電流や電圧のことなどはあまり詳しく説明していませんが、電磁石や磁界、発電の仕組み、電流・電圧・電力とは何か、直流・交流・変電とはなど、電気に関することはかなり広範囲に渡って取り上げられています。

科学が好きな子であれば小学生でも楽しく読めると思いますし、逆に苦手な子であれば、中学で電気などの学習をする前やした後に読んでみると、学校で習うことの理解がスムーズに進むのではと思ったりします。(実際に参考書として使うのであれば、もう少しつっこんだ説明がほしいところは多々ありますが、それをすると子どもの読み物としては難しくなってしまうので難しいところです。苦手意識を薄めるためであるとか、導入には十分使えそうです。)

子どもの頃苦手だったという大人の方が今読まれると、「あぁ、そういうことだったのか」と思われることもありそうな1冊です。

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2005年12月29日 (木)

「どの子も伸びる幼児の学力」岸本裕史著

現在手元にある中では一番最近読んだ岸本先生の著書のご紹介です。タイトルを見て、とにかく読んでみようと購入しました。

「どの子も伸びる幼児の学力」 岸本裕史著 小学館

評価 ★★★★☆

岸本先生の著書は既に何冊かご紹介しましたが、これは私がこれまで読んだ中では珍しく「幼児期」と題して書かれた本です。(内容も就学前のお子さんの指導についてをメインに書かれています。)

小学生の指導に関しては岸本先生のおっしゃっていることは大半は支持。一部不支持という感じですが、この本で書かれていることの多くは、世の大人がもう一度考えなくてはいけないこと、幼児に対して本当に大切なことが色々書かれているように思います。

個人的に、子どもを取り巻く環境は今より昔の方が恵まれていたところが多いように思っている私には、所謂「昔を知っている方」が語る言葉は重みがあるなと感じます。

第1章は「群れ遊びの功、テレビの罪」と題されていますが、タイトルだけでもわかるように、昔の子ども達は年齢の異なる集団で群れ遊びをしていた。そして、それは幼い子どもの脳を鍛えるのにはとても有効な経験だということが書かれ、近年では群れ遊びの機会が消え、それに代わるかのようにテレビなどの視聴時間が増えたことを指摘されています。

「テレビを捨ててしまいなさい」と言うと、「10万円以上もするのに、もったいない」とのことです。そうでしょうか。テレビ漬けにすることで、将来の収入がどれだけ違ってくることでしょうか。(以上引用)

そんな風にも書かれ、幼児のテレビ視聴の危険性を訴えておられます。

また、第2章では「学力獲得の3本柱」と題し、「幼児期に身につけさせたい『しつけ』」「幼児期に獲得したい『ことば』」「幼児期に体験させたい『あそび』」として、それぞれ具体的な対応の仕方や、あそびの紹介、それが与える効果などをまとめておられます。

そして、第3章では「入学までにこれだけは~入学前の5つの課題」と題して、小学校に入学するまでに身につけさせておきたいことを挙げておられます。

その5つとは(以下青字引用)

①うろつかず、正しい姿勢で、正しく鉛筆を持って字が書けること。
②上下左右がわかること。
③5までの数は瞬時にわかり、10までの数がいくつといくつでできているかを知っていること。
④大抵のひらがなは読め、絵物語も読めること。
⑤相手の目を見て話を聞き、困ったことがあれば、親や先生に言えること。

以上を挙げておられます。
また、実際の正しい姿勢の練習法や、正しい鉛筆の持ち方なども紹介しておられます。

最後の第4章では「少子化時代の幼児の子育て」と題し、少子化による育児への考えられる悪影響などを挙げ、近隣での共同子育てなどを提言しておられます。

私としてはかなりすんなりと受け入れることができ、大いに共感する面も多かった1冊です。
幼児をお持ちの方、幼児教育に関わっておられる方にはご一読の価値ありだと思います。

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2005年12月28日 (水)

「『学ぶ力』がグングン育つ学習法」木幡寛著

これは少し前に読んだのですが、またまた素晴らしい先生のご本です。世の中には素晴らしい先生が沢山おられるんですね。

「『学ぶ力』がグングン育つ学習法」 

木幡寛著 PHP研究所

評価 ★★★★☆

著者の木幡先生は、公立小、私立小中学校の教諭を経、中高一貫校の設立に参加、その後その高校の校長をされた後、99年にフリースクール・ジャパンフレネを設立されたという経歴をお持ちの方のようです。

著書では実際にジャパンフレネでなされている学習などが沢山紹介されていますが、こちらも過去ご紹介した素晴らしい先生方の実践同様、かなり感心させられます。

この本の初めに書かれていることで印象深いことをいくつか紹介すると(以下青字部分引用)

大人は、「これをやっておかないと将来困る」からと、子どもより先回りして一方的に学力を定義していきます。しかし、子どもにとってそれは無意味に等しいでしょう。子どもにとっていちばん重要なのは、「いまをいかに充実して(楽しく)生きているか」ということであり、その心の安定や充足感を基礎として未来の展望を思案するのです。
つまり、子どもにとって、大人の心配事「学力低下」はリアルではないのです。(中略)
子どもが学びをリアルに感じ、学習から何らかの意味を見いだす。その原点は、単純明快!「楽しい!」の一点に尽きます。しかし、学校が子どもにとってほんとうに楽しい場所かどうか疑問です。(中略)
子どもが学ぶ楽しさを実感し、意欲的に次の課題に取り組んでいくためには、何らかの動機づけが必要になってきます。それは、方法を問う「How to?」(=どのようにして?)や道具としての力(=計算や漢字)の練習ではなく、なぜそうなるのかを問う「Why?」(=なぜ?)によるところが大きいのです。

木幡先生のおっしゃっていることも、根本は他の素晴らしい先生方と同様に「子ども達自身が考える」そして、「楽しく学ぶ」ということを重視すべきだということなのだと思います。

先生のスクールでは、子ども達は「何を学ぶか、どのように学ぶか」とその時間割を自分で決め、スタッフはそのサポート、フォローをするという形で授業が進められるそうです。

そして、その授業の中でどのようなことがなされているかが具体的に写真や絵なども沢山交えながら紹介されています。

もし、このスクールが近くであれば、私自身が是非参加させて頂きたいと思うような、素晴らしい実践が盛りだくさんです。

ただ、先生は「家庭でも実践可能なものとして指し示しました」と書いておられ、確かに比較的簡単に実践できるものもあるとは思うのですが、私が見る限りかなり高度で難しいものも紹介されているように感じ、その辺りが☆がひとつ付いている理由です。

小中学生のお子さんがおられる方にももちろん参考になると思いますが、あくまでも私の印象としてはですが、どちらかといえば、子どもの指導をされている方によりお勧めなのではないかなと思います。

この本ももう一度じっくりと読み返してみたい。。。そんな気持ちに駆られています。時間がほしいです。。。

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2005年12月27日 (火)

「いい言葉は、いい人生をつくる」 斎藤茂太著

父に斎藤茂吉、弟に北杜夫を持つお医者様、斎藤茂太氏の心がホッとする1冊をご紹介します。

「いい言葉は、いい人生をつくる―いつも私は「言葉の力」を味方にしてきた 

斎藤茂太著 成美文庫

評価 ★★★★

今回ご紹介するこの本は、育児書でも教育書でもありませんが、心が疲れているときなどに読むとホッと和みそうな本ですので、ご紹介します。

国語の教員免許を持っておりながら、恥ずかしながら所謂「文学作品」というものをあまり読まずにきてしまったため、斎藤茂太氏のお名前は知っていたものの、この方が教科書などでも必ず登場する歌人「斎藤茂吉」の息子さんであるとか、作家の北杜夫氏のお兄さんであるとかは全く知りませんでした。

たまたま書店に立ち寄ったとき、文庫本の棚にずらっとこの本が並べられていて、なんとなく手に取りました。
帯には「心によく効く『言葉の処方箋』」と書かれていますが、確かになんだかホッと心が和む気がしました。

各章のタイトルだけでもなんとなく伝わるかと思いますが、

1章 私をささえた「楽天発想」の言葉
2章 私を変えた「人間関係」の言葉
3章 私を強くした「エラー逆転」の言葉
4章 私を明るくした「成功暗示」の言葉
5章 私をラクにした「お金と運」の言葉
6章 私を幸福にした「心身健康」の言葉
となっています。

また、それぞれの章の各項では、茂太氏の言葉と共に、国内外の著名人の名言なども紹介されています。
忙しくって心が疲れている方は目次を読まれるだけでもいいかもしれません。(以下青字部分、目次より引用)

人は感情を引きずりやすい。いい感情を引きずって生きよう。

幸福は、好奇心から生まれる。

後れをとってうつむいた時、足元に成功が見つかる。

笑うことは、最も簡単な成功法。

過去は安い本と同じ。読んだら捨てればいい。

精神力は貯金と逆だ。引き出し続けることで増してくる。

人のためにお金を使おう。人生の利回りは意外に高い。

「ありがとう」を多く言うと、ストレスが少なくなる。

60項目近くある中からいくつかだけを挙げましたが、これだけでも心がホッとする感じがありませんか?

文庫本で読みやすくまとめられている割には結構読むのに時間がかかりましたが、まとめて一気に読まなければという感じの本ではなく、疲れたときやホッとしたいときなどに取り出して読む。そんな風にされてもいいかもしれません。

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2005年12月26日 (月)

「図解 できる人の記憶力倍増ノート」

先日ご紹介した椋木先生の記憶術の本をもう1冊ご紹介します。

1分間で、「面白いようにモノが覚えられる」アタマを作る!図解 できる人の記憶力倍増ノート」 

椋木修三著 PHP研究所

評価 ★★★★

先日ご紹介した本は単行本でしたが、こちらはB5判で、タイトルにもあるように「ノート」といった感じの1冊です。

中身も赤黒2色刷りで、見開きごとに1項目、図表や例を交えながらまとめてあります。
非常に見やすく、さっと読めます。時間のない方、文字を読むのが苦手な方は図表だけを拾って読んでいってもある程度内容は理解できると思います。

記憶力を高めるために、記憶のパイプを太くする方法、想像力や発想力を高める練習、連想力をつける練習、連結力をつける練習など、色々な項目を挙げてそれぞれについて具体的な方法を紹介しておられます。

一度会っただけの人の名前を覚えるコツや数字を語呂合わせやイメージに置き換えて覚える方法なども紹介されており、読むこと自体にはそんなに時間をとられるものではありませんので、記憶力を高めたいと思っておられる方は一度読んでみられれば、きっと何か参考になることがあると思います。(立ち読みでも読めてしまいそうな内容です。)

無精者の私には数字をイメージに置き換えるという表を作る作業自体が無理っぽいので(現在必要性もあまり感じていませんし)、実践してはおりませんが、なかなか面白い発想も色々紹介されていると思います。

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2005年12月25日 (日)

「百人一首 くもんのまんがおもしろ大事典」小杉 彰著

季節的にもいいのではと思い、今回はお子さん向けの書籍をご紹介します。
(心情的に若干ご紹介を躊躇うところがあるものの、よいものはよいのですからご紹介することにします。)

「百人一首 くもんのまんがおもしろ大事典 

小杉 彰著 くもん出版

評価 ★★★★ (お子さんに百人一首を知ってもらうにはという評価です。)

私の教室には児童書も少しずつ増やしていっているのですが、この本に関しては既に何人かの子が「貸して!」と言って借りて帰りました。

学校によっては冬休みに百人一首を練習させるところもあるようですし、小学校ではなくても、中学でそれをするところは今でも結構あるように聞きます。

この本では百首それぞれ、絵札の写真と歌、作者名、作者についての簡単な紹介、歌の意味(所謂現代語訳のようなもの)の紹介と共に、その歌が詠まれたときの背景をまんがで紹介しています。

間あいだでは、百人一首かるたでの遊び方やかるたの歴史なども紹介されています。

大人が読んでも案外楽しめるかもしれませんし、中学生になって和歌や短歌を習うまでに読んでおくと役に立つこともありそうです。(時間を見つけて私も一度きちんと読んでみたいと思ってはいるのですが、なかなか。。。)

お正月などに百人一首をされるとき、お子さん達が歌の意味も全く知らないままやるよりは、なんとなくでも内容がわかった方が楽しめるのではないかとも思いますので、そんなときには役に立ちそうな1冊です。

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2005年12月24日 (土)

「子どもを幸福にする愛 辛くする愛」加藤諦三著

この本も教室を始めて間もない頃に読んだ1冊です。
子育て経験もなく、学生時代の専攻も幼児教育ではなかったので、育児書のようなものも何冊か読みました。(まだまだ全く足りませんが。。。)その中の1冊です。

因みに私は文庫見つけて購入しましたが、アマゾンでは文庫の方に画像がありませんでしたので、単行本の方でリンクしてあります。ご了承ください。

「子どもを幸福にする愛・辛くする愛―“こころ”を育てる心理学 

加藤諦三著 青春出版社

評価 ★★★★☆

随分以前に読んだきりになっていて、内容も随分忘れていましたが、今回本当にざっとですが、読み返したところ、時間を見つけてまたもう一度きちんと読もうと思いました。

加藤先生は心理学がご専門のようで、幼児の教育以外にも大人向けの心理学面から見た書籍をかなりの数お書きになられているようです。 

本の最初に「プロローグ」としてイソップ物語からの引用で書かれていることがあります。(以下本書からの引用)

イソップ物語に『女とニワトリ』という話がある。

ある女の飼っていたニワトリが、まいにち一つずつたまごを産んでいました。女は、ニワトリにもっと餌をやれば、一日たまごを二つずつ産むだろうとおもって、餌をたくさんやりました。ところが、ニワトリはふとってしまって、一日にいちども産まないこともあるようになりました。

この引用で著者は、子どもがテストで100点をとったとき、知らず知らずのうちに次ももっとと更なる努力を求めている人がいるのではないかと述べ、また、同じくイソップ物語から『手くせのわるい子どもと母親』という物語を引用し、親にほめられたいがために何かをとって持っていくことを繰り返し、最後は死刑になってしまう息子とその母親について、「子育ての原点」を述べているとしておられます。

幼児期の愛情のかけ方が人生を左右すると書かれていますが、これは単に褒めて育てなさいとかいうことではなく、もっと深いことが書かれているように思います。

本文では第1章で「言葉で伝えられない子どもの気持ちを知る」と題し、泣いたり、わがままを言ったり、困った行動をする子どもの本当の気持ちをくみ取ろうということを書いておられます。

第2章では子どもに対して大切な心の教育について、9項目にまとめて述べておられます。禁止表現や命令表現を使わないように心がけるということはよく目にすることですが、加藤先生もやはりそのことに触れておられます。また、ダメなことの理由をきちんと教えなければ、ただ単に(意味も考えずに)ルールだけを守る人間になるとも述べられています。

第3章では親の持っていき方で、子どものやる気を出させたり、失わせたりすることがあるということを述べ、意欲を持たせるのに有効なほめ方、叱り方、励まし方などを紹介しておられます。

第4章では子どもを幸福にするために、日常で心がけるべき躾などを紹介しておられますが、「『体に良くないからダメ』というマニュアル親」や「成績で評価された子は、他人の評価に執着する」「病んだ心と食事の相関関係」など、気になる項目がずらりと並びます。

終章である第5章では「"今日一日"のふれあいが"これから"の幸せをつくる」と題し、理想の家庭のあり方をまとめておられます。

小さいお子さんに関わる全ての大人に参考になるのではないかと思います。
子育てをされている方には是非一度読んでみて頂きたい1冊です。

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2005年12月23日 (金)

「読むチカラ」 齋藤孝著

昨日に引き続き、国語読解関連の著書のご紹介です。

「東大国語」入試問題で鍛える! 齋藤孝の 読むチカラ」 

齋藤孝著 宝島社

評価 ★★★☆

以前に齋藤先生の著書をご紹介したときにも書きましたが、先生のご本で紹介される内容はある程度以上の学力、読解力などがある方にオススメという印象はこの本でも同じです。
まあ、もちろん、この本に関してはタイトルからして、ある程度レベルが高いことは予想がつかれると思いますが。

内容は高校生以上社会人までを対象に書かれているように思います。
1章では、例を交えながら、実社会での「読むチカラ」の重要性について述べておられ、2章では東大の入試問題について、どのような観点から出題されているか、どんな人間をほしがっているかなどをまとめておられます。

そして、3章では問題を解くときのポイント、4章では実際の東大入試過去問の現代文を取り上げて、その考え方および解説がまとめられています。

東大を目指していて、読解力を更に伸ばしたいという方や社会人で読む力を高めたい方には参考になるかと思いますが、東大の問題に特化して書いておられるため、他の明らかに傾向の違う大学志望の方には参考にならないかもしれません。(もちろん、内容でためになることはありますが。)

私自身は、小中学生の子ども達の読解力を伸ばす方法を探していて読んだ中の1冊でしたので、そういう目的で読むにはあまりオススメは致しません。

大人の方が読み物として読んだり、高校生の指導などをされている方が読んだりするには、内容もしっかりしていますし、そんな視点があるのかなど発見もあるかとも思いますので、参考になる1冊だとは思います。

ちなみに、sachi先生が随分以前にこの本のご紹介文を書かれていました。
とても具体的で素晴らしい紹介です。この本にご興味のある方は是非ご参考になさってください。
sachi先生の「読むチカラ」の紹介文はこちら。
http://sachinet.livedoor.biz/archives/26584062.html

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2005年12月22日 (木)

「これ一冊で必ず国語読解力がつく本」後藤武士著

後藤先生の著書、2冊目のご紹介です。

「これ一冊で必ず国語読解力がつく本」 

後藤武士著 宝島社

評価 ★★★★

苦手な子どもはかなり存在するものの、効果的な指導法というものがはっきり確立していないもののひとつが国語の読解問題ではないかと思います。

実際私もこれまで、色々な子ども達と共に学んできましたが、本を読むのが好きだからといって、必ずしも読解ができるということではありませんでしたし、長文読解問題集のようなものをいくら数多くこなしたところで、苦手な子が苦手なままということも珍しくありませんでした。

ですので、国語力や読解力、作文力というものの指導に関する著書は色々意識して読むようにしていましたが、この本は結構参考になるのではないかと思います。

著者ご自身が最初に書いておられますが、対象は「中学受験から資格試験まで全ての試験」の受験者ということのようです。実際、小学校低学年までにはあまりお役には立たないかもしれません。

第1章では選択問題の解き方を具体的に細かく説明しておられますが、ここは、何に目をつけていいのかわからない、感覚でなんとなく選んで間違ってしまう、そういうお子さんにはかなり参考になると思います。

それに対して第2章は、具体的な読解の仕方について、やや難しいレベルまでつっこんで書いておられるため、国語が苦手な小学生や中学生に自分で読んで理解しなさいというのは少し難しいのではと思います。この章に関しては、親や先生など指導者側が読んで、指導の際の参考にされるといいのではないでしょうか。

第3章もやや高度な内容です。しかし、読解に関してかなり重要なことが書かれているとも思います。
例えば、「国語は裏を読む科目だ」と題して書かれている項で挙げられている例があります。(以下青字引用)

次の発言の裏を読んで考えられる可能性をあげなさい。
「私の在任中は増税はしません」

これで考えられる裏の正解は
「在任期間が終わったら増税する・・・×」
「在任期間が終わったら増税するかもしれない・・・○」

そして、「増税は」の「は」から「増税以外のことはするかも」ということも読めるとなっています。

具体的でわかりやすい説明だと思います。
ただ、この増税の例にしても、小学生にはピンと来ないかもしれませんし、全般に高校受験生以上に向けて書かれているかもという印象は受けます。

第4章では記述、第5章では指示語についてまとめておられ、内容は濃いと思いますが、全般に、もともとある程度できるお子さんが更に力を伸ばしたい場合や、読解が苦手なお子さんを指導している大人の方が読まれるといいかなという印象を受けます。

先ほども述べましたが、既に苦手意識のある中学生ぐらいのお子さんにこれを読んで参考にしなさいと言っても、ちょっとハードルが高いかもしれません。まずは大人の側が読んでみられることをお勧めします。
大人の方が読まれても十分参考になることの多い1冊ではないかと思います。

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2005年12月21日 (水)

「夜回り先生」 水谷修著

恐らくご存知ない方は殆どおられないであろう「夜回り先生」の1冊目の本のご紹介。

「夜回り先生」 水谷修著 サンクチュアリ出版

評価 ★★★★☆

著者の水谷先生についてはご説明の必要もないと思いますが、もともとは定時制高校の先生をされる傍ら、十数年間に渡って夜の街を回り、数え切れないほどの子ども達を救い出してきた方です。

先生の活動がメディアで取り上げられ、本が出版されていく中で、先生は公立高校の教員を続けていくことが難しくなり、現在は退職されて執筆や講演活動をしながら、夜の街の子ども達を救い続けておられるようです。

私は大好きな本です。いえ、好きという表現は少し違うかもしれません。共感できるというのとも違います。ただ、心にストレートに響きます。読みながら途中で涙がこみ上げてきて、最後まで泣きっぱなしでした。ただ、かなりインパクトのある内容でもあり、小学生のお子さんやまだ世間ずれしていない中学生のお子さん達には、安易に読ませてはいけないのかもしれないとも思うため、評価がこうなりました。

本の構成はモノクロ写真を交え、まるで短編小説を1冊にまとめたかのようなおしゃれな雰囲気です。内容も、ある意味で私にとってはフィクションの世界のことのように思える、これまで私が過ごしてきた世界とはちょっと違った世界の話です。

先生のなさっていることは本当に心から尊敬していますので、自分にできることがあれば何か。。。と思ったりもしましたが、先生が著書の中でもお書きになっていたように、現在のところ私は「昼の住人」であって、夜の街の子たちの気持ちに完全に共感することはできないように思います。

夜遅く、群れている子ども達を見ると、やはり正直言って恐怖を感じます。そんな私は仮に夜の街に足を踏み入れても、本当の意味で子どもを救うことはできないだろうと思うのです。

先生が書かれていたように、私は昼の世界の子ども達が夜の世界に足を踏み入れることがないよう、一人でも多くの子たちが幸せに過ごせるよう、それを心がけて今いる世界で頑張っていくのが本当にやるべきことなのだろうと思っています。

自分が経験したことでなければ、共感しようと思ってもできない。
極貧の生活や、親からの虐待、そんなものは実際に経験した人間でなければ本当の辛さなんてわからない。
だから多分、中途半端な気持ちで夜の街の子達と向き合うのは私のすべきことではないのだろうと思います。

ただ、恐らく世の中の、少なくともこのサイトを覗いて下さっている方の殆どは私と同じ「昼の世界」の方だと思います。
だからこそ、もし水谷先生の著書をお読みになられたことのない方には是非一度お読み頂きたいと思うのです。

知らないことは心から共感することはできないかもしれないけれど、これから夜の街でたむろしている子達に向ける目がほんの少し優しくなるかもしれない。
たったそれだけのことで、もしかしたら何か防げる事件や事故があるかもしれない。そう思うのです。

水谷先生ほどの強さを持った方はそうそうおられないと思います。本当の意味で「命を懸けて」おられる方だと思っています。

ご病気の治療に専念なさることなく、ただひたすらに身を削ってまで子ども達を助けようとする先生に私達ができることがあるとすれば、もっと子ども達に本当の愛を注いで、夜の街に足を踏み入れる淋しい子を作らないことの他ないのではないでしょうか。

内容が少しハードなので、お子さんに読ませるのはちょっと躊躇うところもあると思いますが、何かを悩んでいる中学生や高校生のお子さんには、機会があれば是非読んでもらいたいとも思います。

私の中では、水谷先生が言っておられることも江原啓之さんが言っておられることも、結局同じなのではないかと思っています。
「愛」でしか人は救えない。変えられない。

そんなことを改めて感じさせてくれる1冊です。

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全くの余談ですが。

すみません。。。本当に全くの余談ですが、これを読んでくださっている方で、「CanonBCI-21」(適合機種BJC-400、BJ F200、BJC-5500J、MultiPASS B-10/B-20/B-25)のインクをお使いの方おられますか?

何かと言いますと、多分3年前の今頃、使っていたプリンタのカラーが使えなくなり、年賀状印刷のため買い込んでいたカートリッジがそのまま残っていまして、現在プリンタはモノクロ専用として自宅で使用し、仕事場には別のプリンタを買ったため、かなり古い機械ですし、今更修理もすまいと思っています。

ですので、インクカートリッジがかれこれ3年、買ったままの状態で未開封のものが2つ、多分使用したんじゃないかというものが1つ、手元に残ったままでして。

さらなのに捨てるのもとついついそのままにしていましたが、自分では絶対使いそうにありませんし、もしももしもどなたかこのインクを使っておられる方がいらしたらもらって頂こうかなと。(ただ、買ってから3年以上経っていますので、使えなかったらお許しを。。。)

もしももしも、試しにもらって使ってみようという方がおられましたら、ご遠慮なくご連絡下さいませ。もちろん無料で差し上げますので。

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2005年12月20日 (火)

「子どもが育つ魔法の言葉」 ドロシー・ロー・ノルト著

教室を立ち上げて間もない頃に読んだ1冊をご紹介します。
既に出版されて6年以上になるようで、今では文庫本や、シリーズの続編のようなものも出ていますね。
私はまだこれしか読んでいませんが、時間があればいつか手にとってみようと思います。

「子どもが育つ魔法の言葉」 

ドロシー・ロー・ノルト  レイチャル・ハリス著 PHP研究所

評価 ★★★★

以前から書いていますが、私は外国人の方が書かれた本はあまり読みません。特に、教育や育児に関してはやはりお国柄のようなものがかなり影響しそうな気がしますし、いいなと思ってもそのまま実践はできないものなどもあるからです。

この本は、そういう意味では私が読んだ中で極限られた外国人の方が書かれた本の1冊です。

文庫本になり、シリーズで続編が出、ロングセラーになっているところを見ても、この本の内容が子育てに大いに参考になるということは間違いないと思います。(私は子育てに縁がありませんので予想でしかありませんが。)

章ごとのタイトルを見ても、小さい子に接するときに心がけるべきことが端的に表されています。
お読みになっていない方には、タイトルだけでも参考になると思いますので、いくつか列挙します。(以下青字引用)

「けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる」
「とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる」
「不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる」
「「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもは、みじめな気持ちになる」
「叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう」

「誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ」
「認めてあげれば、子どもは、自分を好きになる」
「見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる」
「親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る」
「和気あいあいとした家庭で育てば、子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる」

一部省略していますが、タイトルを並べるとお分かりの通り、前半は子育てでしてはいけないこと、後半は親が積極的にすべきことという感じの構成になっているようです。

私が読んだ限りでは、その通り、ごもっともですという感じでしたが、何か目新しい知らなかったことが紹介されているということ感じはありませんでした。

このタイトルや本書をお読みになられ、そんなの当然のことよねとお思いの保護者の方は、恐らく素晴らしい子育てをなさっているのだと思いますし、逆にこの本が多いに参考になった、目からウロコが落ちたような気分だわとお感じの保護者の方は、できることから少しずつ心がけて行かれてはいかがでしょう。

小さいお子さんをお持ちの方にはご一読をお勧め致します。

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2005年12月19日 (月)

「学力を伸ばす「親力」」ピーター・フランクル著

数学者で大道芸などもなさる、ピーター先生の著書をご紹介。

「学力を伸ばす「親力」 今すぐできる家庭教育34のヒント 

ピーター・フランクル著 実業之日本社

評価 ★★★☆

この本は、タイトルに「親力」とついていたので目を引きました。親野先生の「親力」と同じだなぁと思いながら手にとり、早速読んでみました。

リンクをはるために見たアマゾンではこの本の評価がかなりいいことを知りましたが、あくまでも個人的な好みで上記のような評価にさせて頂きました。宜しければ、アマゾンのレビューも参考になさってみてください。

副題にもある通り、ピーター先生が考える、家庭教育のヒントが34項目挙げらています。内容は読みやすく、参考になるところも多いと思います。

ピーター先生ご自身が子どもの頃お父様から受けた教育、お父様の接し方を高く評価しておられ、そのことについてもかなり紹介されているのですが、参考になるところと、やはり日本人の感覚には少し合わないかな?と思うところの両方があります。(私にとってはですが。)

全体に共感できるところも多く、外国人である先生が「正しい日本語が学力を伸ばす」とか「漢字は楽しく覚える」とかいうことを書いておられるのも興味深いものがあります。

ただ、私がどうしても共感しづらかったところがあり、その印象で評価が上記のようになっています。そこを紹介させて頂きます。(よいところはアマゾンのレビューでお分かり頂けそうですので。)

9項目目は「部活動はほどほどにさせる」と題して書かれているのですが、いきなり「運動部には入るべきではない」と書かれ、その理由を補強するために、バスケに夢中になって医学部受験を失敗した女性の例と、野球に夢中になって、やはり医学部を断念した男性の例を挙げておられます。

私は自分自身が小学校高学年以降大学までずっと体育会系の人間であった上、部活動を通して得たものは数え切れないと思っている人間ですので、どうしてもこれには共感できません。
実際、部活に熱中し、精一杯やった後、医者になっている人も数え切れないほどいるのではないかと思いますし、医学部進学ができなかったのが本当に部活のせいなのか、私には納得がいきません。

まあ、34項目のうち、どうしても共感できなかったのはこの項目ぐらいですし、医学部クラスの難関学部を目指す人たちはもしかすると私が思っているよりもっと運動部出身の方が少ないのかも知れませんので、あくまでも個人的な感覚なのですが。。。

その他に関しては十分参考になる1冊だと思います。

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2005年12月18日 (日)

「どんぐり倶楽部」

今回は糸山先生のサイトをご紹介します。
以前、先生の著書の紹介をしたときに少しだけ触れましたし、著書の中にも書かれていますが、ご存知ない方のためにご紹介させて頂きますね。

「どんぐり倶楽部」公式ホームページ
http://homepage.mac.com/donguriclub/index-pc.html (パソコン用サイト) 
http://homepage.mac.com/donguriclub/keitai.html  (携帯用サイト)   

本当は自分がきちんと読ませて頂いた上でご紹介をと思っていたのですが、とにかくこちらのサイトは先生の思いがあまりにも沢山詰まっていて、そうそう簡単に読破できそうにありません。。。

とにかく素晴らしい内容がぎっしり詰まっています。
ただ。。。(先生ゴメンナサイ。。。)パソコン画面上でかなりの量の文字を読むことが苦にならない方でないと、ちょっと気合が必要かもしれません。

初めのうち、私はプリントアウトして読んでいましたが、恐らく先生のサイトの項目全てをプリントアウトしたらちょっとすごいことになるのは間違いない。という訳で、ちょっとずつしか進まず、読破を待っていてはいつまでもご紹介できそうにないなと、先にご紹介させて頂くことにしました。

幼児・児童期にさせてはいけない学習法や望ましい学習法、先生が作られた教材など本当に充実の内容です。
これだけの内容が無料で読めるのはすごいことだと思います。
是非皆さんも少しずつ(いえ、もちろん一気にでも結構です)読んでみられてはいかがでしょう。

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2005年12月17日 (土)

「本当の学力」は作文で劇的に伸びる」芦永奈雄著

以前、メールマガジンを読ませて頂いていた先生が出版された作文の本をご紹介します。

「「本当の学力」は作文で劇的に伸びる」 

芦永奈雄著 大和出版

評価 ★★★☆

まだ塾に勤めていた頃から、国語の読解が苦手な子、作文が苦手な子にどんな指導が効果的なのだろうと色々な本を探しました。
著者である芦永先生は、文章指導などを中心とした「小平村塾」という塾をされているそうで、もともとはメールマガジンを読ませて頂いていました。

メールマガジンでも作文のコツのようなものを中心に書かれていましたが、この本ではそれを1冊にまとめ、作文指導のコツ、書き方のコツなどを具体的な例を挙げながら説明しておられます。

メールマガジンでもかなりの反響があったようですし、この著書に関してもかなり売れたようです。この先生の作文指導や英語文型の書籍が続いて出ていることを見ても、恐らくこれを実践すれば効果があるのだろうと思います。

ただ、本当に個人的な感覚でしかないのですが、メルマガを読んでいた頃から、私の感覚がどうしてもこの先生の文章を受け付けないのです。

もしかすると。。。(本当にもしかするとで、根拠がよくわからないのですが)関西人と関東人の感覚の違いとか、謙虚を美徳とする日本人的感覚と積極性を重視する外国人との感覚の違いとか、そういうものなのかもしれないと思います。(以前名古屋ご出身のお母さんがこれを読まれたのですが、私と似たような印象を持たれたようです。)

要するに、内容が悪いとか、実践しても効果があがらないとか、そういうことではなく、私にとっては読むのが辛い本だったというだけのことです。

また、私は子どもの頃から作文や日記、手紙を書くのが大好きで、原稿用紙や日記帳を前にして固まってしまった経験がないもので、尚更、この本の素晴らしさが感じ辛いのかもしれません。(好きだっただけで、上手いかどうかは別の話ですが。)

ですので、作文が苦手な子にとったら、もしかしたら「目からウロコ」的な内容なのかもしれませんし、実際、文を読むより文を書く方が明らかに高い能力を求められますから、著者の主張は納得できるところも多いです。

お子さんが「今日は○○に行った。△△を見て、××に乗って、楽しかったです。また行きたいと思います。」的な、「したこと作文」しか書けずに指導の仕方を悩んでおられるような保護者の方には参考になるところも多いのではないかと思います。

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2005年12月16日 (金)

「たのしんで算数力・国語力を伸ばす」岸本裕史著

今回はまだ塾に勤めていた頃に読んだ岸本先生の著書をご紹介します。

「たのしんで算数力・国語力を伸ばす―小学校1・2年
「たのしんで算数力・国語力を伸ばす―小学校3・4年
「たのしんで算数力・国語力を伸ばす―小学校5・6年 

全て 岸本裕史著 清風堂書店
評価 ★★★☆ (家庭学習の参考としては★★★★でしょうか。)

一斉指導(といってもひとクラス最大10名程度でしたが)の塾に勤めていたとき、学校での学習内容さえなかなか定着しない子達にもっと効果があがる指導はないのかと、色々本を探しました。(今の比ではありませんが。)

塾の子達は公立小中学校の子達ばかりでしたし、基本的にみんな公立高校への進学を目指している状態でしたので、学校レベルのことをしっかり身につけさせることが最優先事項だったため、その頃岸本先生の著書や教材は色々参考になりました。

岸本先生は公立小学校で長く先生をされていたご経験からだと思いますが、「落ちこぼれをなくす」ということを念頭に置かれ、色々な指導をされ、教材を考えてこられたようです。

こちらの本は2学年ずつの分冊になっており、各学年(低学年・中学年・高学年の3区分)で「○学年の算数力を伸ばす」「○学年の国語力を伸ばす」という章がそれぞれあった後、復習問題などがかなりの分量をとって載せられています。

1・2年の本では「日本の高学力を支えたもの」と題して、江戸時代の家庭教育について触れておられ、現代の家庭教育において参考にすべきところを紹介しておられます。

教材も含め、岸本先生の著書は素晴らしいところが沢山あると思いますし、学校で落ちこぼれないためであるとか、学校での指導内容が十分理解できればいいからということで言えば、かなり参考になるものだと思います。

実際の教材なども沢山紹介されていますので、そのまま家庭学習の参考にできるとも思います。

ただ、私としましては、先生の教材は本当に素晴らしいものも沢山あるものの、一部「親切すぎる」面があり(先生の教材に限らず、一般の教材はほぼ全てそうなのですが)、じっくり考えなくとも、そこに書かれている手順通りにやれば答えが出るというものがあるため、全てを手放しにお勧めできるものではないと思っています。(特に低学年には)

現在、既に学校の勉強に躓いている中学年以上のお子さんおられたり、塾などに行かせておらず、家で何をさせたらいいかしら?と思っておられるというような保護者の方には参考になることは多いのではないかと思います。

また、内容をセレクトすれば、それ以上の学力をつけられる教材もありますので、小学生のお子さんがおられる方は一度ざっと目を通してみられるのもいいかもしれません。

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2005年12月15日 (木)

「図解超高速勉強法」 椋木修三著

以前テレビで椋木先生ご自身が相当数の事柄の記憶に挑戦し、見事完全に正解されるお姿を拝見し、著書を読んでみました。これはその1冊です。

「図解超高速勉強法―「速さ」は「努力」にまさる! 

椋木修三著 経済界

評価 ★★★☆

実は、私はかなり無精者です。子どもの頃から所謂「暗記科目」と言われるものが好きではありませんでした。(中学時代好きだった教科は勉強しなくてもある程度点が取れる国語。殆ど暗記しなくていい数学、理科の1分野でした。。。)

これまで関わってきた子達の中にも、頭はいいのに暗記は嫌い・苦手という子もいました。

ですので、何か効果的な記憶法があるのであれば、是非参考にしたいと思い読んでみたのですが、恐らく人によってはとても参考になるのだと思うものの、どうも私には。。。という印象です。

内容が悪い訳ではありません。具体的に色々な方法を紹介しておられ、すぐに実践できるものが殆どです。それも、実践するために準備などに手間がかかるというものでもありません。

また、例えば、「『自信をつける』を指針とする」と題された項では自己のタイプによって、苦手分野から手をつけるほうがいいか、得意分野から手をつけるほうがいいかなどの見極め方なども紹介されていますし、順番に拘らず、わからなくてもまずやってみるという姿勢が大事だなどということも述べられています。
更に、イメージすることの大切さも述べておられ、それらに関しては大いに納得しています。

要するに、内容はためになることも沢山あると思うのです。ただ。。。実は私は思った以上に無精者のようだということに気づきました。。。
この本で紹介されている内容を覚えて実践すること自体に今必要性を感じていないため、今ひとつ頭に入ってこなかったのです。

こんな私に紹介されるこの本も可哀想な気がしますが、真面目な性格の方や、どうしても覚えなくてはいけないものが目の前にあるような方には大いに参考になる1冊ではないかと思います。

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2005年12月14日 (水)

「算数パズルトレーニング」宮本哲也著

宮本先生の大人向け書籍のご紹介です。
パズル好き、論理的思考好きの方にはなかなか楽しめる1冊です。

あなたの論理的思考に磨きをかける算数パズルトレーニング」

宮本哲也著 東洋経済新報社

評価 ★★★★★

私はかなり好きです。はまりました。
ただ、子どものための教育書というよりは、大人のためのパズル本でかなり手ごたえのあるものという感じです。

実際の目的も大人の算数センスを鍛えるというもののようで、表紙を開くとこのように書かれています。(以下青字引用)

算数センスがビジネススキルを鍛える7つの理由
①集中力・慎重さが身につく
②条件整理能力が向上する
③自主性が身につく
④物事の本質を見抜けるようになる
⑤試行錯誤をいとわなくなる
⑥柔軟性が身につく
⑦着眼力が身につく

出版社を見ても、教育書としてではなく、大人の、それもビジネスマン向けに出されたものなのだと思います。

ただ、さすが宮本先生の本。合格パズルや強育パズルで扱っているパズルの間々に有名難関私立中学入試問題が織り込まれており、小6にしてこんな問題に取り組む子達がいるのだなと改めて驚かされます。

私は基本的には中学受験は支持していませんが、ここに取り上げられている問題を見る限りは、子どものうちにこういう問題ができるようになることは後の人生にとっても有意義だろうなとも思えます。(もちろん、それはあくまでも詰め込み・反復・暗記という学習によって獲得した力ではなく、本物の「考える力」を身につければという場合に限ってですが。)

内容自体は9割強がパズル問題や入試問題とその解答解説ですが、著書の最初には上述の7つのポイントについて、先生の意見がまとめられています。(そこだけ読んでも何か参考になるように思います。)

また、算数センスを鍛えるための条件として、つぎの6つを挙げておられます。(以下青字引用)

条件1 解くことそのものを楽しむ
条件2 安易に答えに走らない
条件3 手を動かしながら考える
条件4 どうしても解けないときは、いったんあきらめる
条件5 がんばりすぎない
条件6 形式にとらわれない

先生は「本書の問題を全て1週間で制覇できる人は100人に1人もいないでしょう。」と書かれていますが、確かにそれぐらい手ごたえのある内容になっています。

市販のパズル本では飽き足りない方にも楽しめる1冊だと思います。

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2005年12月13日 (火)

「新 勉強の常識」ストロング宮迫・タイガー山中著

私はこの本を手にするまで知らなかったのですが、お二人は読者数1万人を誇るメルマガの発行人だそうです。「西日本最大手」の進学塾の同僚だったお二人がその後様々な経験をしてこられ、その経験を踏まえた上でまとめ上げたテクニックが紹介されています。

「新・勉強の常識―成績がイイ子の親だけが知っている! 

ストロング宮迫・タイガー山中著 PHP研究所

評価 ★★★

正直なところ、私は好きな本ではありませんでした。
「関西最大手進学塾」のご出身ということからもわかる通り、書かれている内容の殆どは小学・中学受験などを考えている親御さんに向けたものという印象です。

この本で紹介されているのはほぼ全て「成績を上げるために親ができるテクニック」であり、それ以外のことには触れていないと言っても過言ではないと思います。
また、著書の冒頭に書かれているのですが、「子供には、絶対読ませないでください!」とのこと。その理由は「親にとってのノウハウ本だから、子供に読まれると親の手の内をさらすことになるから」というものです。

正直なところ、この発想の段階で私にはちょっと受け付けないところがあります。もちろん、技が必要なこともありますし、使わないよりは使った方がいい技があることもわかっています。例えば、「お前こんな問題できないのか」という表現を「お前こんな問題できないのか」と助詞を変えてやるだけで、子供はずっとやる気になる。そんなことも書かれていましたが、それは確かにどうせ口にするのであれば、前者より後者の方がいいのはわかります。

「成績を上げて有名校に合格する」ということだけが目的であるなら、この本はご家庭での親のあり方に参考になるところは多いかと思います。
ただ、それは「家族」のあり方として自然なのかどうかが私にはわかりません。

「塾の先生に自分の子どもをひいきしてもらうためにこんな作戦を使いなさい」というような内容は本当に必要なものなのかがわからないのです。
もちろん、世の中にひいきや差別、偏見といったものが存在することはわかっています。きれい事だけではやっていけないのかもしれません。でも、どうしてもこの本からはテクニックだけに走った薄っぺらな印象を受けてしまうのです。

わざと、その部分に特化して書かれたのかもしれませんし、そういう意味では一本筋の通った本ではあると思います。「子供の成績を上げるために親ができるテクニックを知りたい」という方にはお勧めはできるでしょう。

ただ、その視点で見た場合にも少し物足りなさを感じるのは、1つ1つの内容がメルマガで扱えるような短いものだからしょうがないのか、表面的なこと、抽象的なことにとどまっているところがかなりあるようにも感じました。

穿った見方をすれば、この本で表面的なことを紹介し、興味を持たせておいて、著者達の提供する有料サービスへ目を向けてもらおうとしているようにも取れなくはありません。

もしこれまで私がご紹介している★5つなどの本に共感してくださる方には共感できない本ではないかと思います。

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2005年12月12日 (月)

「子どもが危ない!」 江原啓之著

実は、以下の紹介文は金曜の晩に下書きをし、ほぼ完成させてありました。
そして、土曜にとてもとても悲しい事件が起きてしまいました。
ご紹介しようとしているこの本の内容があまりにも今回の事件にリンクしてしまい、何だか一層心が痛みます。
本当に、おひとりでも多くの方に読んで考えてみて頂きたい。心からそう願っています。

****************************************************************

飯田先生の著書に続き、霊能者江原啓之氏の著書をご紹介します。
江原氏の著書は他にも結構色々読んでいますが、こちらは「教育書」「育児書」とも言える1冊ですので、ご紹介させて頂きます。

「子どもが危ない!―スピリチュアル・カウンセラーからの警鐘 

江原啓之著 集英社

評価 ★★★★☆

江原氏の著書をご紹介する前に飯田先生の著書をご紹介したのには理由があります。
飯田先生の著書にありました「生まれ変わり」や「ソウルメイト」などの存在や考え方を私は信じています。ただ、既に述べました通り、私は特定の宗教を信仰している訳でもありませんし、逆に宗教色の強いものは苦手でさえあります。
それでも、宗教という部分とは切り離して「生まれ変わり」や「見えない力」の存在はあると思っているのです。

ただ、こういう考え方は人によっては受け入れられない方もおられると思いますし、飯田先生が書いておられたように、無理に信じさせようというものでもありません。
ですが、少なくとも私が何かの宗教に傾倒してそういうことを言っているのではないということをお断りするために、まず飯田先生の著書をご紹介させて頂きました。

私は自分には全く見えないけれど、江原氏には人のオーラや霊が見えるということは信じられるのです。その江原氏が上述のようなタイトルの本を書かれたのを知り、早速手に取りました。

率直な感想は、ほぼ全編に渡って自分の中で言葉にならなかったことを代わって言葉にしてくださっているような感覚を覚えました。

もっとも共感できたことは、連日のように、これまででは考えられなかったような少年犯罪の報道がなされるけれども、それは生まれてくる子どもが変わったのではなく、私たち大人や社会がそんな子どもに育てたのだと言っておられることです。

そして、江原氏は、物質主義的社会になり、人間の感性がどんどんと無機質になっていることや、子育ての際にも無意識のうちに「無償の愛」ではなく「打算の愛」を子どもに与えてしまっている親が増えていることの危険を指摘しています。

スピリチュアルカウンセラーの視点から、日本の子育ての変化についても述べられ、また、現代の子ども達の個々の事象にも目を向け、どうしてそういう行動を取ってしまうかについても述べておられます。

とにかく全編に渡り、ご紹介したいところだらけなのですが、どのような子育てが望ましいかや、現代のメディアから子ども達が受ける影響についての考えなどについても詳しく触れ、「今こそ軌道修正を」とまとめておられます。

子ども達が発している精一杯のSOSを私達大人が一刻も早く真剣に受け止めなければならないという江原氏の言葉は強く胸に響きます。

子どもは大人を見て育ちます。子どもがおかしいとすれば、間違いなくそれは私たち大人の責任だと私は思います。

見えない力の存在や、「生まれ変わり」はあるのかもしれないと思える方には是非とも読んで頂きたい1冊ですが、精神論や霊の存在などを否定されている方にはなかなか受け入れられないところもあるかもしれません。その方には一度先にご紹介した飯田先生の著書をお読み頂いて、何か感じられましたらこちらも是非お読み頂けたらと思います。

この話題につきましては、また「日々の思い」の方で書かせて頂くつもりです。

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2005年12月11日 (日)

再びご紹介。

先日ご紹介させて頂いた、こだま先生の「道草学習のすすめ」の教育ブログですが、先生はシリーズで素晴らしいブログをお書きになっています。

今回のブログもとても素晴らしかったので、まだお読みでない方は是非読んでみてください。
こだま先生や糸山先生、伊藤先生、その他多くの先生方(もちろん私も)が幼児・低学年期の機械的なプリント反復学習を危険視する理由や、その代わりどんな教育をするのが望ましいのかなどが、こちらを読んで頂けるとかなり具体的に感じて頂けるのではないかと思っています。

素晴らしい内容満載ですが、今回はその中のひとつにリンクしてあります。http://app.blog.livedoor.jp/yoursong2005/tb.cgi/50236861

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「まんがで学習 日本の歴史」①~⑤

休日はいつものごとく、ちょっと違ったもののご紹介です。
今回は子供向け学習まんがをご紹介します。

「まんがで学習 日本の歴史①旧石器時代~飛鳥時代 」
「まんがで学習 日本の歴史②奈良時代~鎌倉時代」
「まんがで学習 日本の歴史③南北朝時代~安土桃山時代」
「まんがで学習 日本の歴史④江戸時代」
「まんがで学習 日本の歴史⑤明治時代~平成時代 」

成美堂出版

評価 ★★★★

子供向けの歴史もの学習まんがは色々な出版社から出されていますし、私達が子どもの頃から各時代それぞれ1冊というかなり充実のシリーズものもありますね。

実際のところ、私は内容をきちんと読んだ訳ではないのですが、こちらをお勧めする理由は現代までが5冊でまとめられているからです。

歴史にとても興味を持っておられるお子さんでしたら、各時代別の15巻や20巻近くあるシリーズを順に読んでいかれる方が面白いかとも思いますが、ご家庭でそれだけ揃えるご負担は結構大きいと思いますし、また、場所も取ります。

でしたら、5冊で全時代を網羅しているこちらをまず読んで、興味のある時代だけは更に詳しいものを読むというのもよいでしょうし、歴史にあまり興味のないお子さんであれば、この5冊で十分それぞれの時代の重要な点は押さえられているように思いますから、あまり負担にならず読めるのではとも思います。

また、中学生(私もその一人でしたが。。。)で歴史が苦手なお子さんなどはざっとこれを読んで、時代の流れや重要な人物、出来事などを把握するには十分使えるのではないかとも思います。

子供向けですので結構しっかりした厚さがあるにも関わらず1冊1,000円を切る価格設定ですから、5冊揃えても5,000円かかりません。こういうものが小さい頃から普通にお家にあれば、自然と手に取る機会も出てくるのではないかとも思いますし、小学生の保護者の方は一度ご覧になってみられてはいかがでしょう。

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2005年12月10日 (土)

「生きがいの創造」 飯田史彦著

今日はまだ会社員を辞めて間もない頃に読んだ古い本のご紹介です。
ベストセラーになった上、その後「生きがい」シリーズは継続して出されているようですので、ご存知の方も多いかと思いますが、いずれご紹介したいと思っている本の前にまずこちらをご紹介しておく方がいいように思い、改めて取り上げさせて頂きます。

「生きがいの創造―“生まれ変わりの科学”が人生を変える 

飯田史彦著 PHP研究所

評価 ★★★★★

私がこの本と出会ったのはもう10年近く前のことだと思います。(最近過去の記憶があやふやなのですが。)震災後、色々考えた末会社を辞め、次の道を模索していた頃、友人が読んでみてと紹介してくれたのがきっかけでした。

この本は友人達の間で回し読まれ、みんなで語り合ったりもしましたが、念のため事前にお断りすると、みんな所謂「典型的日本人」で特定の宗教を信仰している訳でもなく、また、仕事に関しては私を除いて皆バリバリ活躍しているような人たち。そんなみんなが共感した1冊でした。

タイトルの副題にあるように「生まれ変わり」をテーマにした本です。
ただ、本の初めに著者である飯田先生が書かれていますが、先生はもともと経営学を研究されている大学の助教授で、主に「会社や社員を元気にする方法」をご研究されているようです。

また、先生ご自身も特定の宗教信仰はなく、「正月には神社に、盆には寺に、クリスマスにはツリーを飾る」生活をされているとも書かれています。

その方が書かれた「生まれ変わり」に関する著書でしたので、宗教色もなく、大変読み易い内容で、しかも、とても興味深いものでした。

もともと先生はどうしたら社員の仕事に対するやりがい意識を高められるかというようなことを研究されておられたようですが、それについて調べていく中で、どうしても「生まれ変わり」ということを認めざるを得なくなったと書いておられます。

医師などが何かに対する恐怖心やトラウマを治療するために行う催眠治療の中に「退行催眠」というものがあるそうです。この本では、アメリカの医師の例を取り上げていましたが、例えば、なぜかわからないけど水に対して強い恐怖感を覚えるという人に催眠をかけ、その恐怖心を抱くきっかけとなった段階まで戻らせると、患者が今とは全く別の時代、別の国、別の人間として洪水で溺れ死んだことを語り出したり、というようなことが次々と起こり、アメリカ人医師は「生まれ変わり」を認めざるを得なくなったということが書かれています。

また、著者はこうも述べておられますが、「生まれ変わり」や「霊の存在」などというものは、科学的に立証できるものではないし、認めたくないと思えばどれだけ実際の現象を見せられたところで否定することはできるのだから、著書でそれを立証したり、認めさせたりするつもりはないと。

しかし、今世(現世)を生き抜くに際し、「生まれ変わり」を信じることのデメリットはないし、信じることで仕事へのモチベーションが高まるのであれば、信じればいいと述べておられ、その主張はもっともだと思っています。

かなりボリュームがありますので、全てをご紹介する訳にもいきませんが、ごく簡単に「生まれ変わり」について書かれていることをまとめると、人間は皆何十回と生まれ変わってこの世に降りてくるのですが、事前に今世での自分がクリアすべき課題などを設定した上で、どの親の元に生まれるのかも選んで生まれてくるのだそうです。

そして、自らが事前に課した課題に真剣に向き合いクリアしていくことで魂が成長し、次はより素晴らしい人生を送れるようになるのだけれど、課題から逃げてばかりで真剣に解決しなければ、何度も何度も同じような問題が起き、それをきちんと解決するまで次の人生でもまた同じような困難に出会うのだということ。

また、今世で誰かを傷つけたり苦しませたりしたことは、自分が今回の人生を終える際、全て自らへの痛みとして返ってくるということ。ただ、その傷つけ方、苦しめ方も、そうしてしまった動機が止むに止まれずというようなものであれば、痛みはあまり感じないのに対し、意味もなく誰かを傷つけたりした場合には相当の苦しみを味わうとのこと。

そして、自分に先立った大切な人たちは、ずっと自分を見ていてくれるし、縁の深い魂同士であれば、生まれ変わってもまた必ず巡り合うのだということ。(赤い糸ということだけにとどまらず、親子、兄弟などの肉親関係であったり、逆にとことん憎しみあったような場合でも、それは縁が深いということにもなるようです。)

本当に大雑把にまとめるとこのようなことが実例と共に紹介されており、信じるか信じないかは読者にお任せしますというスタイルを貫いておられます。

このことに関しては書きたいことが色々ありますが、こちらは書籍紹介ですので、このあたりにさせて頂きます。

宗教がかった「輪廻転生」や「前世」のお話に抵抗がある方でも(私自身がかなりそうですので)、この本は読み物としても十分面白く読めると思いますし、私としては世の中の人がひとりでも多くこういう考え方を受け入れて生きてくだされば、もっともっと世界は平和になるのだろうにと思っています。

お読みになったことがない方には是非一度読んでみて頂きたい1冊です。

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2005年12月 9日 (金)

「知らないと恥ずかしい日本語の常識350」

今回はちょっと手軽な1冊をご紹介。

「知らないと恥ずかしい日本語の常識350」

日本語の常識研究会編纂 彩図社

評価 ★★★

最近、書店などで、読めないと恥ずかしい。。。であるとか、知っているようで知らない。。。であるとか、こういった類の本を見かけます。

私もたまに買ってみるのですが、一番最近買った1冊がこれでした。
内容は初級・中級・上級に分かれており、仮名遣いや送り仮名、慣用句の意味、敬語の使い方など、テスト形式(殆どが記号選択)で出題されています。

実際やってみたのですが、「常識」と銘打っている割に結構難易度の高いところまで入っているような印象です。(単に私の常識レベルが低すぎるのかもしれませんが。。。)

ものによっては、今の世の中では、正しく使うとかえって相手が理解してくれないのではないかというものもかなりありました。

因みに、初級の1ページ目の問題は「曲のさわり」「憮然とした顔」などの正しい意味を選ぶものですが、1ページ目でこれですから、大体のレベルがお分かり頂けるかと思います。
(多分、現代の若者の多くは殆どお手上げ状態なのではと。。。)

ただ、テストで覚えなくてはいけないとかいうことでもないので、頭の運動がてら楽しんでみようという方には、「へぇ~、そうだったのか」と思うこともあったりで、楽しめるのではないかと思います。

あ、国語に非常に長けた方は当然のことばかりでちっとも楽しくないかもしれませんが。(笑)

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2005年12月 8日 (木)

「読書へのアニマシオン入門」 有元秀文著

子どもの国語的能力を高めるのに効果的なものは何か、あれこれ本を読んでみているのですが、今日はそのうちの1冊をご紹介します。

子どもの「読む力」を引き出す読書へのアニマシオン入門」

有元秀文著 学研

評価 ★★★ (内容は素晴らしいと思います)

幼児・低学年の国語指導に何かいいものはないかとあれこれ見ている中で、この本に出会いました。

これを実践したらきっと子ども達に素晴らしい効果があるに違いないと思えるものでしたが、では果たして、いきなり私がこれを教室でできるか、一般の保護者の方がいきなり実践できるかといえば、正直なところ難しいように思い、上記の評価となっています。

ただ、内容は興味深く、勉強になることは結構ありましたので、お勧めできないという訳でもないのです。

「アニマシオン」という言葉を見たとき、「アニメーション」のフランス語読みとかそんなものなのかなという印象を抱きました。ですが、それはどうやら全くの勘違い。

「読書へのアニマシオン」というのはスペインで開発された子どもの読む力を引き出すメソッドのことだそうです。(私は詳しくわからないのですが、グリムスクールがそれと同じようなことをしているのかもしれません。違っていたらお許しを。)

「読書へのアニマシオン」の目的として挙げられているのは次の4つ。

①子どもの読む力を伸ばす
②まったく本を読まないか、ほとんど本を読まない子どもに本の楽しさと奥深さを発見させる
③消極的な読み方をしていた子どもに手助けをして、積極的に読めるよう、前進させる
④本にはいろいろなジャンルがあることを、子どもが発見するように教え導く

そして、その具体的実施方法が詳しく、わかりやすく紹介されています。

アニマシオンには「アニマドール」と呼ばれる、子どもの読む力を引き出す支援役が不可欠で、子どもも複数人必要です。また、事前に同じ本を読んでくることが参加の条件です。

誰でもすぐにアニマドールが務まるわけではなく、また、アニマドールの支援が十分でないと子どもの力も引き出すことができません。

このメソッドはきちんと取り組めば確かに間違いなく効果があるだろうと思えるのですが、「アニマドール」のハードルは私が読んだ限り、決して低いものではありません。

ですので、一般のご家庭でこれをというのは規模的にも準備的にも難しいと思います。
ただ、例えば読書嫌いのお子さんに対してどんな働きかけをしたらよいかという参考になる部分はあると思いますので、そういう意味では読んでみられてもいいと思います。

読みやすい本ですので、書店にあればぱらぱら見てみられるのがオススメです。
もし、本格的にお子さん達を集めて国語の読み聞かせや読解の指導をしてみたいとお思いの方には大いに参考になる1冊ではないかと思います。

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2005年12月 7日 (水)

「齋藤孝の勉強のチカラ!」 齋藤孝著

先日に続き、齋藤先生の本のご紹介です。

「齋藤孝の勉強のチカラ!」 齋藤孝著 宝島社

評価 ★★★☆


齋藤先生の著書は次々と書店に並ぶので、当然全てを読んでいる訳ではありませんし、対象とするお子さんも幼児・低学年よりは少し上のお子さん達のように思いますので、多くの著書の中から気になるものだけを読んでいます。

この本は、中高生であれば自分で読むことができるよう意識して書かれているようですので、1つの見出しに対して5ページ程度で内容がまとめられており、文字も大きめで読みやすいとは思います。

ただ、わかりやすくは書いてありますし、著書の中で先生ご自身も「中学生、高校生はもちろん、大人になっても・・・(以下略)」読んでほしいと書いておられるのですが、本を読み慣れていないお子さんだと中学生には少し難しいかもしれません。

また、本の前半は「なぜ勉強するのか」「勉強するとどんないいことがあるのか」そういうテーマが中心で、ここに関しては、勉強しようと思えばできるけど、する意味がわからない。したくない。そんな風に思っているお子さんには参考になるかと思いますが、何から、どうやって勉強したらいいかわからないというようなお子さんの答えにはならないようにも思います。

後半では「教科」の楽しみと学び方と題し、教科ごとにポイントをまとめておられるのですが、あくまでも私の個人的な印象では、頭のいい人の感覚がかなり入っているような気がします。
高校生で平均以上の学力のあるお子さんが今以上に力をつけたいというのであれば参考になる。そんな印象です。

その後の章では勉強の技とコツと題して先生との付き合い方や参考書などの選び方などが紹介され、終章では「教養」について先生のお考えをまとめておられます。

全般に、中学生というよりは高校生で大学受験を意識しているような方には参考になる1冊ではないかと思います。

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2005年12月 6日 (火)

「石井式で漢字力・国語力が驚くほど伸びる」 石井勲著

幼児への漢字教育で以前ご紹介した石井先生の著書をもう1冊ご紹介します。

「石井式で漢字力・国語力が驚くほど伸びる」 

石井勲著 コスモトゥーワン

評価 ★★★☆

この本は、以前ご紹介した本に比べると、絵などが沢山使われており、具体的でわかりやすい内容になっています。

ただ、それに伴って、読む部分は少ないので、本を読む時間がないほど忙しい方でも短時間で読み切ることができると思います。

本当のタイトルはとても長くて、この上に更に
「幼児、小学校低学年でも小学漢字1006字全てマスター」
と書かれているのですが、本書ではどのように指導すれば幼児で無理なく漢字学習ができるかについてが書かれています。

具体的には、漢字の成り立ちを絵で表し、親子で楽しみながら学習する方法や、部首についても絵で成り立ちを学び、それぞれの部首が持つ意味を知る方法(具体的な漢字や部首を沢山挙げて図解してあります。)などが書かれています。

幼児からでもできると書いておられますし、実際、成果を上げてこられている訳ですが、この本自体は小学生で漢字嫌いのお子さんなどの指導にも十分役に立つのではないかと思います。

ひとつ挙げておくとしましたら、「幼児には読みから教えるのが最善」と書かれており、読みと書きとでは脳の処理経路が違うため、幼児・低学年期には、読みを優先した学習をすることを勧めています。

それに関しては私も賛成で、読める漢字が増えると、学年などを気にせず色々な本を早くから読むことができるようになりますから、結果的に学力も高まりやすいに違いありません。
書くことに関しては学校で学習するときに書けるようになれば、何も問題はないわけですし、石井式うんぬんというより、幼児・低学年に漢字の読みを無理のない範囲で教えるのはいいことではないかと思っています。

内容的には書店でぱらぱらと。。。という読み方でもある程度つかめると思いますので、機会があれば読んでみられてはいかがでしょうか。

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2005年12月 5日 (月)

「幼稚園では遅すぎる」に関する補足

先ほど、井深氏の著書をご紹介しましたところ、尊敬する糸山先生からある資料をご紹介頂きました。

また、ここでは敢えて触れなかったのですが、ピグマリオンの伊藤先生の著書の中でも、井深氏のしておられた幼児教育の問題点が指摘されています。

私としましては、「勉強」という面以外で参考になることがあるように思えたので、そちらをメインにご紹介させて頂いたつもりだったのですが、もしこのブログを見て本を手にして下さった方が、マイナス面を知らずにそのまま実践されたとしたら、やはりそれは私にも責任のあることです。

いいところをご紹介というだけでは済まないことがあるのだということを反省致しました。
ただ、紹介文はそのまま触らずに残させて頂こうと思います。もし、記事自体を訂正した方がよいのではと思われましたら、ご遠慮なくご意見頂けましたらありがたく思います。

以下、糸山先生がご紹介くださった資料の抜粋です。(青字部分引用。幼児期からの心の教育に関する小委員会(第11回)議事録より抜粋。太字強調は私個人によるもの。)

この点で、早期教育の提唱者の一人で、最も大きな影響力を与えてきました井深大氏がある反省を書かれているのが大変参考になります。6ページ目を御覧になっていただきたいと思います。これは大変なベストセラーになりました『幼稚園では遅すぎる』という本からコピーさせていただきました。この本は、その後、早期教育の業者がほとんど基本としている本でありまして、相当な数が出たと思います。その中に書かれていることの中で、私は9割ぐらい現在でも通用する非常にいいことを書いてあると思うのですが、1割ぐらいは少し気になるわけです。
  例えば、上の段の最初、12項目目に「三歳までの子どもの頭脳は、どんなにたくさんのものを詰め込んでも平気である。」というテーゼがございます。
  後ろから4行目、「したがって、『与えすぎ』などということは、すこしも心配する必要はないのです。」、どんどん与えろということがここで書かれています。
  下の段に移りますが、93項目目、「二歳までは『教育ママ』おおいにけっこうである。」と書いてあります。
  後ろから4行目を御覧いただきたいんですが、「二歳まではきびしい『教育ママ』に、それ以後はやさしい母親に、これが幼児教育にとって理想的な母親像といえましょう。」という言い方をされているわけです。
  これが意外と入っておりまして、「2歳までは厳しくっていいんでしょう、先生」という御質問が非常に多いです。「言うことを聞かないから、パチッと体罰をやっても、それは記憶に残らないから、2歳ぐらいまではいいんでしょう。いつになったら体罰はだめなんですか」という質問が時々ございまして、「どこでそういうことを聞いたんですか」と言わざるを得ない現状があります。
  その井深さんが、幼児開発協会というものをつくられて、実験的な教室をつくられたわけです。そこでゼロ歳児を育てるお母さん方に来ていただいて、子どもにこういうカードを覚えさせてくれとか、いろいろ実験的にやってこられたわけです。
それから20年たちまして、1990年4月29日の朝日新聞(1990.4/28夕刊)に、資料の7ページを御覧いただきたいと思いますが、「幼児開発協会20年の経験」ということで、ある文章をお書きになっています。それをそのまま私が打ってきたのですが、下線部分を御覧いただきたいのです。
  「いろいろやっているうちに、本当に必要なのは知的教育より、まず、『人間づくり』『心の教育』だと気付いた。学校では落ちこぼれ、暴力、いじめが頻発している。心を育てるには、学校教育だけではなく、母親の役割が何よりも大切であり、子どもの方も幼稚園どころか0歳児、いや胎児期から育てなければならないという考えに代わってきた。」「赤ちゃんの温かい心づくりと、生まれた時からの体づくりが、何よりも重要で、知的教育はことばがわかるようになってから、ゆっくりでよい、という結論になった。」。
  これはその前の本とかなりトーンが変わっていまして、最初は厳しいママになりなさいと言っていたのですが、最初はむしろ逆にやさしい母親になりなさい、それが大事だということがわかって、知的教育はゆっくりでよいということがわかったと。こういうふうに井深さんがおっしゃっているのは、実はあまりに早くやると、非常にまずいケースがかなりあったということがあるんだと思うんです。そのことははっきりお書きになっておりませんが。
  そういう意味で、井深さんは正直にお書きになっていただいてよかったと思うんですが、私は、やっぱり小さいころに子どもが本当にやりたがっていないことを無理にさせることの影響が非常に心配です。(以下略)

全文はこちら。http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/12/chuuou/gijiroku/004/980102.htm

この議事録は私自身ももっともっと勉強しなくてはと思わされるものでした。
そして、これをご紹介くださった糸山先生には心から感謝しています。

井深氏の著書には本当に素晴らしい内容も沢山書かれているのですが、上で引用しました文の強調しましたところに関しまして、私はこの議事録に書かれている内容を支持します。
お読みになられるときには、そのことを意識してお読み頂けると幸いです。

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「幼稚園では遅すぎる」 井深大著

ソニー創業者の井深大氏の代表的著書をご紹介します。

本の帯には「30年間にわたって120万人以上の人々に読み継がれてきた」と書かれており、最初の発刊は昭和46年だったようです。
この本は平成15年に新装版として出版されたものになります。

「幼稚園では遅すぎる―人生は三歳までにつくられる! 

井深大著 サンマーク出版

評価 ★★★★

この大胆なタイトルを今から30年余も前に目にした親御さんはどんな風に感じたのでしょう。

「幼稚園では遅すぎる」。
このタイトルに思わずこれを手に取ったのは、教室を立ち上げて間もない頃でした。それまで幼児教育に関して殆ど学んだことのなかった私は、この本の存在も、井深氏が幼児教育をされていることさえも全く知りませんでした。

そして、松下幸之助氏とPHP研究所、井深大氏と幼児教育。日本を代表する経営者の方と教育との繋がりに意外なような、嬉しいような思いを抱きました。

「幼児教育」というと、多くの大人がどこか誤解しているように思いますが、「お勉強」をさせるという狭い意味ではなく、正に「幼児を教え・育てる」全ての行為について言っている、そのお一人が井深氏ではないかと思います。

正直なところ、つい数年前までは私も幼児・低学年教育なんてまだ必要ない、早すぎると思っていた人間の一人です。ですから、「幼稚園では。。。」のタイトルを見たとき、幼稚園で遅いなんて大袈裟だ、そんなの嘘だと思いながら、この本を読み始めました。

しかし、私の誤解はすぐに解かれました。
本の表紙を開いたところに書かれている言葉があります。(以下青字部分引用。太字等、強調は私個人によるものです。)

子どもをよい学校へ入れることも、そのために塾へ通わせることも、私はけっして悪いこととは思わない。
しかし、そのまえによい人間に育つように、できるだけの努力をするのが親の務めであろう。生まれたときから親のしつけしだいで、どんなよい人間にも、悪い人間にもなるのが人間である。この世を理想的な世界に、と願うなら、まず、わが子のよいしつけを今日から始めよう。

素晴らしい言葉です。
これが、井深氏の言う「幼児教育」であり、だからこそ「幼稚園では遅すぎる」のでしょう。本来、幼児教育は子どもが生まれたとき、もしくは生まれる前から始まっているものなのですから。

井深氏は著書の中で、幼児の可能性は3歳までに決まってしまうと述べ、続けて、幼児の才能を最大限に伸ばす育て方・環境づくりについて紹介しておられます。

そして、終章では「ほんとうの幼児教育は母親にしかできない」と題し、育児の大切さを力強く述べておられます。

タイトルを見ると、お受験を考える親御さん向けの教育書なのかしら?と思わせるものですが、これは乳幼児をお持ちの方への育児書です。子どもを持たない私が読んでも、色々興味深いこと、参考になることがありました。

そして、これが今から30余年も前に書かれたものであることに驚きました。内容は決して古臭いものではなく、今でも十分納得のいくものです。
知らない人はいないほど有名な企業であるソニーの創業者が30年余も前にこんな素敵なことを言っておられるのに、全世界で120万人の人しか読んでいないのかということにも逆の意味で驚かざるを得ませんが。

もちろん、教育に関して絶対の正解はきっとありませんし、この内容も全てが正しいかどうかもわかりません。
それでも、乳幼児に関わる大人の方は一度読んでみられてはと思う1冊です。

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2005年12月 4日 (日)

パソコンソフト「特打式速読」

今日は日曜ということ(?)で、パソコンソフトのご紹介です。(ソフトのご紹介は滅多にないと思いますが。)因みにこれは中学生以上の方(どちらかというと大人の方)にはお勧めできますが、小さいお子さんにはお勧めしません。

「特打式 速読」 SOURCENEXT

評価 ★★★★

ソースネクストは1980円でさまざまなパソコンソフトを出していますが、先日別の用でパソコンショップに行ったときたまたま目に留まり、この値段なら試してみてもいいかなと軽い気持ちで購入しました。

正直言って、読みたい本、読まなければならない本は山ほどあり、もしせめて今の倍のスピードで読めれば、それだけでも十分ありがたいと思ったので購入したのですが、価格からすると十分お値打ちなのではないかと思います。

速読教材は他社は大抵もっと高いですし、本などを読んで訓練しようと思っても、それはなかなか思うようには行かないと思います。
ですが、このソフトでは、基本的な目の動かし方や姿勢・呼吸の仕方などの説明もあり、実際の練習に使う文章には芥川龍之介や宮沢賢治などの名作文学が26作品、その他に週刊ダイヤモンドの記事を25本、更にビジネス知識に関するものが12本収録されていますので、速読をしなくても(ただ読むだけでも)全く無駄ということにはならないように思います。

目の動かし方では、基本的に極力瞬きをしないようにしなければならないのですが、慣れない私は涙がぼろぼろ。。。
ですが、パソコンやテレビ画面などをずっと見ていると、どうしても視力低下にもなりがちですし、そういう意味では目の運動のための利用という方法もあるかもしれないと思っています。

価格を考えるとオススメのソフトです。

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2005年12月 3日 (土)

「ちょっとした勉強のコツ」 外山滋比古著

これはまだ塾に勤めていた頃、確か5年ほど前に読んだのではないかと思います。
殆どの内容は忘れてしまっていたのですが、ひとつだけずっと頭に残っていたことがあり、今回もう一度ざっと見返してみることにしました。

「ちょっとした勉強のコツ」 外山滋比古著 みくに出版

評価 ★★★☆

国語の読解問題などでも先生の文の引用をよく見かけますが、記憶にある限りでは先生の著書と意識して読んだ初めての本がこれです。

その頃、勤めていた塾では勉強が得意ではない子たちのクラスを見ていて、中3の受験生に何かいいものはないかといくつか読んだ本の中のひとつでした。

大半を忘れてしまっていたのに、ずっと私が覚えていた内容は「いざ立て」と題して書かれていた内容。
内容をごく端折って紹介すると「立って勉強(仕事)をすると能率が上がる。座るのであれば座り心地の悪い椅子を。」というものです。

先生も書いておられたのですが、立って居眠りするのは余程極限の状態であって、普通は座っているから眠くなるのだと。

その頃見ていたクラスの中に、とにかく授業中、本人の起きようとする意思とは裏腹に、常に睡魔と闘っている男の子がいました。
これを読んだ後だったので、試しに授業中立たせてみることにしました。もちろん、罰としてではなく、みんなにこういう本を読んだらこんな風に書いてあったと説明し、その上で彼に「今眠いんだったらちょっと立ってみて」と伝えたところ、もう今にもくっつきそうなまぶたで立ち上がった彼は「あ、なんか目ぇ覚めた。」と言って、立ったままどうにか問題を解き始めたのです。

それ以降、そのクラスでは眠い場合は申し出ればその場で立ってもいいことにしてしばらく授業をしていたことがありました。

余談ですが、その記憶があったため、自分で教室を始めるときもなるべく硬い椅子(さすがに座布団は用意しましたが)を選んだりもしました。

この本には他にも、精神を集中させたいときには空腹でなければならないであるとか、勉強するときには頭は冷やすべきであるとか、色々な「ちょっとした」情報が紹介されています。

もともと、雑誌に連載していたものに加筆されたものであるようで、ひとつひとつの話題は5~6ページでまとめられていて読みやすくなっています。

教育書というよりは、雑学の本という印象ですが、内容は面白かったように思います。

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「家庭楽習でわが子は変わる」 杉渕鐵良著

100マスではなく、「10マス」計算の生みの親でもあり、東京都の公立小学校の先生でおられる杉渕先生の著書をまずは1冊ご紹介します。

「家庭楽習でわが子は変わる―鉄人の学力向上法 

杉渕鐵良著 学研

評価 ★★★☆

最近では読む本の方向性がかなり定まってきているのですが、まだ勤めていた頃や教室を立ち上げてしばらくは、陰山先生、岸本先生、杉渕先生などの本を結構手にとっていたように思います。

学校というところは、先生方は真面目にやればやるほど仕事が増え、そのくせ制約も多く、やりたいように全てをやれる訳でもない。また、公立であれば成績も本当にバラバラの子達を指導する訳ですから、私などには到底勤まりません。

そんな中でも奮闘し、支持を得ておられる先生のお一人が杉渕先生ではないかと思います。

ですので、お子さんを公立小学校に通わせていて、中学受験も特に考えておられず、塾などにも通わせていないご家庭では家庭学習に十分参考になる1冊だと思います。

本書の初めには「10マス計算」の誕生秘話が紹介されています。
100マス計算は計算力をつけるには有効だが、力の弱い(算数が苦手・計算力があまりない)子どもには量が多すぎて計算アレルギーにしてしまう危険があると述べておられ、そんな子でも十分やれるように、要は100マスの1行分だけの「10マス計算」を作られたのだそうです。

確かに100マスは私が見ても「やりたくないよ~」と思うようなものですから、算数嫌いの子には拷問のようなものでしょう。そういう意味では10マスなら、苦手な子でも少しは気軽に取り組めるかもしれません。(だからといって、お勧めする訳ではありませんが。)

その他、文章題の指導や辞書引き、漢字の指導など、学校で必要とされるものの、学校の授業だけでは足りないというようなところを、家庭でどのように指導したらいいかを丁寧に説明しておられます。

また、終章では親の心がけるべきことなどもまとめておられ、全般に読みやすく書かれています。

読んでいて感じるのは、この先生も子ども達のことを本当に一所懸命考えて、大切にしておられるんだろうなということ。そういう意味で素晴らしい先生だと思います。

ただ、これまでご紹介してきた著書の評価などでもお分かり頂けるかと思いますが、私には共感・支持できないところもあるのは事実です。

例えば、著書の中に、「文章題を解くのに必要なのは国語+算数の力だ」という内容が出てくるのですが、ピグマリオンの伊藤先生(恐らく、糸山先生、高濱先生などの先生方も同じようなご意見なのではと思いますが)はそうはおっしゃっていませんし、実際のところ、国語の本読みなどがとても上手なのに算数や数学の文章題に手が出ないお子さんは山ほどいるのです。

以前は私も文章題が苦手な子には読解力をつけるよう指導することしかできませんでしたが、今ではそれではまず解決には繋がらないと思っています。
文章題を解く力は「イメージ力」(糸山先生の表現では「視考力」ともいうのでしょうか)であって、文章読解力ではないのです。(そもそも、小学校レベルの文章題の文は大して難しい文ではありませんし。)

ですので、先生ご自身は以前テレビでも拝見したことがあり、とても熱心で素晴らしい先生だと思うのですが、著書自体は手放しにお勧めすることはできません。

公立の学校に通っていて、塾などに通わせるおつもりもなく(もしくは適当な塾が見つからず)、学校の勉強についていければそれで十分だとおっしゃる保護者の方には参考になる1冊というところでしょうか。

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2005年12月 2日 (金)

「学力低下を克服する本」 陰山英男・小河勝共著

陰山先生の2冊目の著書のご紹介。1冊目から1年弱経って出版されたこの本は、中学校教諭の小河先生との共著になっています。

「学力低下を克服する本 ― 小学生でできること 中学生でできること

陰山英男・小河勝共著 文藝春秋

評価 ★★★☆

私としては、1冊目は「100マス」ぐらいでしか陰山先生をご存じない方には是非お読み頂きたいと思いますが、こちらはお時間のある方か、ご自分のお子さんに必要あるところをピックアップしながら読むということであればという感じの1冊です。

タイトルからもお分かりの通り、小中学生の低学力化についてどんなことができるかを具体的実践を紹介しながら書いておられ、小中学生のことをそれぞれの先生が章を分けながら書いておられることもあって、ボリュームがかなりあります。私は随分前に読みましたが、実は本を読むことが得意な訳でも早い訳でもない私は、休み休み、他の本と並行して読んだような記憶があります。

まず1章では陰山先生が小学校の現場でできることを、2章では小河先生が中学校の現場でできることをそれぞれ具体的に紹介され、3章は続けて小河先生が、勉強がわからないと子どもが荒れる、わかるようになれば将来への希望が持てるのだということを実践を交えながらまとめておられます。

そして、4・5章ではそれぞれの先生が子ども達に対して家庭でできることを、6・7章では同じく社会ができることを述べておられ、終章は陰山先生がまとめておられます。

また、巻末にはそれぞれの先生が作られた教材なども紹介されています。

書かれている内容は概ね納得できるものですし、実践すれば子どもにとってプラスになることも多いとは思います。ただ、共著で1冊にされたため、気軽に読めるものではないように思うのです。(私なら、1冊読破するのに多少覚悟が必要です。。。)

ですので、読書が苦にならない方や小中学生両方のお子さんがおられる方、内容がいいのであれば分厚くってもという方などにはいいかと思いますが、そうでない方には1冊目をまずお勧めしたいところです。

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2005年12月 1日 (木)

お知らせ

今日から12月。早いですね、本当に。

このブログを始めてから、書籍紹介とは全く関係なく自分の考えていることをどうしても書きたくなることがあります。

このままここに一緒に書かせて頂くことも考えたのですが、こちらのブログには「読書感想」と名づけたのですから、ここはこれまで通り、書籍紹介を中心にして、新たに不定期更新でもうひとつブログを始めることに致しました。

私の最も優先すべきは子ども達とのレッスンの時間ですので、ブログが更新できないこともあるかと思いますが、お時間のある方は宜しくお付き合いください。

新ブログはこちら http://willseeds.txt-nifty.com/omoi/

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「本当の学力をつける本」 陰山英男著

今ではもう殆ど知らない方はおられないのではないかと思われるほど有名になってしまった「100マス計算」の陰山先生が最初に出版された著書のご紹介です。

「本当の学力をつける本―学校でできること 家庭でできること 
陰山英男著
 文藝春秋

評価 ★★★★

まだ、今ほど100マスも、陰山先生ご自身もそんなに有名ではなかった頃のことで、この本を最初に手にしたのはなぜだったかは覚えていません。ただ、タイトルと本の帯に書かれていた言葉に興味を引かれたように思います。

陰山先生やその実践に関しての説明は省かせて頂きますが、先生ご自身はとても熱心で素晴らしい方だと思っています。

また、「陰山メソッド」と呼ばれる実践にも確かに素晴らしいと思うことが数多くあります。

ただ、ここまで「単純計算や音読の反復がいいのだ」という部分だけが一人歩きしてしまっている状況を見ると、本当に子どものことを考えるのであれば、先生ご自身にももっともっと声を大にして言って頂きたいと思うのです。

陰山先生とその同僚の先生方が兵庫県の山あいの小さな学校で実践されてきたことは「100マス」とか「音読」とかそんな断片的なお手軽なものではないのです。それはこの本を読んで頂ければお分かり頂けると思います。

学校だけでなく、家庭や地域まで一体となって、本当に手をかけた実践をしてこられたのです。だからこそ、結果が実を結んだのです。

例えば、朝食はきちんととる。朝の排便を習慣化させる。テレビ(テレビゲームを含む)は1日1時間。小学生の頃から親の仕事をきちんと話し、子どもの将来を話し合う。朝は6時に起き、深夜に勉強するぐらいなら眠った方がいい。読書の習慣をつけさせる。正しい姿勢や丁寧な文字を書くことを心がけさせる。。。そんなことが沢山挙げられているのです。

私はそれらの殆どは素晴らしいと思いますし、実際にこれを守って生活すれば、それは「賢い子」に育つだろうと思うのです。

先生の実践のひとつに、漢字の先取り学習というものがありますが、新学年になったとき、教科書に出てくる順に細切れでやるのではなく、1学期の早い段階でまとめて学習してしまうというものです。それは確かに効果的な学習法だと思いますし、他にも素晴らしい指導を数多くなさっているのです。

なのに、なぜここまで「100マス」ばかりが有名になってしまったのか。100マスだけやっていれば賢くなるというような思い込みさえ生まれているこの現状が本当に恐ろしいのです。

陰山先生の実践は「100マス」ではないのだということを、この本を読むことでもっともっと多くの方にきちんとわかって頂きたい。私は心からそう願っています。

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