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2005年11月14日 (月)

「強育論」 宮本哲也著

この本を手に取ったきっかけは、ピグマリオンの伊藤先生のところで既に宮本先生のパズル教材を見せて頂いたことがあったからで、現在も伊藤先生は宮本先生らとご一緒に「パズル道場」を主催されています。

強育論宮本哲也著 ディスカヴァー・トゥエンティワン

評価 ★★★★★

本の帯にも書いてある通り、著者は小3時点での無試験先着順の生徒募集にも関わらず、最終的に首都圏トップ校(開成・麻布・栄光・桜蔭・フェリスなど)に85%の進学率をあげておられるそうです。

しかし、所謂詰込みの受験塾のやり方とは全く違い、3年の1年間は算数・論理系のパズルのみで算数・数学の考える基礎を作り、その後も著書に書かれている限り、手取り足取りの指導は一切せず、質問は受け付けない。一見すれば大変不親切・怠慢極まりない指導のようにも見えます。しかし、上述のような成果が上がっているのですから、その指導を間違っているということはできないでしょう。

正直なところ、この本を最初に読んだときは、そんな授業は本当に可能なの?それを受け入れる親や子はいるのか?と思いました。しかし、宮本先生ご自身がその指導法に至るまでに「流血先生→熱血先生→冷血先生」(著書より引用)と変わっていかれたとのこと。そしてよく読めば読むほど、この先生は本当に子供たちを大事に考えているのだということがわかります。

とても印象に残る言葉のひとつが、「問題が解けるかどうかが大事なのはなく、頭を使い続けることが大事なのだ」ということで、実際にそれはそんな気がしています。

最初のうちは一見、ピグマリオンの指導理念と対極にるようにも感じられたのですが、突き詰めていくと同じことを言っているようにも思えました。
「教えるのではなく、子供たち自らに学ばせる」
それは両方に共通する理念だと思いました。そして、それこそが子供たちに本物の力をつける教育なのだと思っています。

9歳でひとつの壁があるとは色々な先生が述べておられますが、要は9歳までは楽しく考えさせる、そこからはもっと厳しく考えさせるという変化だと捉えることもできそうです。

とにかくこの本は中学受験をお考えの保護者の方、高学年を指導しておられる教育関係者(特に塾の先生方)には色々考えさせられるものがあるのではないでしょうか。

私にとっても、伊藤先生の著書と並んでバイブル的な1冊です。

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