それぞれの個性
教室を始めるときにお世話になった先生は、本当の意味でできる子は、自分ができることをわざわざ自慢したりしないというような話をしてくださったことがあります。
自分でしっかり考えて理解したこと、解けたことは、自分にとって嬉しいことであったとしても、他者と比べて自分が上に立ったり、相手を下に見たりする必要がないので、自慢するという行為につながらないというようなことをおっしゃって、へぇ、そうなのかと、そのときは思いました。
ですが、実際教室を始めて以降、誰かと競わせるのではなく、自分自身がきちんと理解できるかどうかに重きを置くレッスンをしていると、よくできる子がいても、それをひけらかしたり、できない子を馬鹿にしたりということはほとんど目にすることがありません。
ただ、これも性格的なものなのか、こちらに来てもらうまでにご家庭やほかの塾や教室で勉強して、よくできると褒められる機会が多かったのだろうという子達の中には、できることを自慢したり、できないことを小馬鹿にした言動をとる子がたまにいるのも事実です。
しっかり考えて理解できれば、それ自体が精神的な安定だったり、安心だったりを感じることですので、それ自体がある種の快感になるため、わざわざひけらかす必要もないのでしょうし、また、しっかり考えて理解したことは特別なこととも捉えないので、やはり自慢にはつながらないということなのかもしれません。
じっくり考えてわかる気持ちよさを感じてもらえた子たちはいいのですが、働きかけても、私の力不足で、人と比較し、競争するような考えを持ち続けるタイプの子の場合、個別指導より集団授業のほうが力を発揮するというようなこともあるのかもしれません。
それぞれの子に個性があるので、ひとりひとりの子に合った学びの場が見つかるといいですね。
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