2025年6月14日 (土)

折り紙

思考力系のワークブックをがんばって先に進めてくれる子は、まだ習っていないことを使って考える問題を考えるという場面が出てきます。
もちろん、その問題を保留にして、できるものを先にしてもらうこともあるのですが、まだ習っていなくても、少し説明すればわかるようなことであれば、そのまま考えてみてもらうこともあります。

今回、まだ面積の学習をしていない子に対して、面積が128㎠の正方形を、それぞれの角を中心に折り込んで、半分の面積の正方形にし、更にその作業を何度か繰り返したときに、真ん中にできる正方形の面積を考えるという問題が出てきました。
この問題は、128「㎠」という単位を知らないだけなので、1センチ角の方眼を見せて、これ1個の広さを「1㎠」というんだけど、この問題では、128㎠というのは、この(方眼の)正方形128個分ということだと説明すれば、問題を考えることはできるようになります。

ということで、考えてみてもらうことにしたのですが、私からすれば、正方形の角を全部中心に集めてくる折り方は、折り紙の色々な場面で出てくるので、大きさがちょうど半分になるというのは、わざわざ教わらなくても、小さい頃から感覚的に理解していたことのように思います。
しかし、最近の子は小さい頃に折り紙を折って遊ぶ機会のない子もいるのではないかと思います。現に、今回のレッスンの子は、その折り方をしたことがないようでした。(過去にも中心を決めずに折ろうとしてうまく折れずに苦戦する子がちらほらいました。)

今の時代、子ども達にとって、昔ながらの遊びをする機会はどんどん減っていて、かつては自然と身に付いた感覚が身につかぬまま通り過ぎてきていることもちらほらあるように思います。
時代と共に算数、数学の問題が変わっていけば話は別ですが、今のところ私が子どもの頃と今とを比べて、大きく変わった印象もないので、昔なら当たり前であったような経験を、意識的にする機会を作るということっも必要なのかもしれませんね。

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2025年6月13日 (金)

分かるまでにかかる時間

私自身、子どもの頃は恐らく平均よりは理解の早い子どもだったのだろうと思うので、少なくとも小中学校の頃に勉強がわからなくて困ったということはあまり記憶になく、教室をするようになってからも、自分の子どもの頃より遥かに理解が早い子に驚かされることもありますが、自分の想定より何倍も理解に時間がかかる子がいるということも知りました。

むしろ、小さいうちは、想定より理解するのに時間がかかる子のほうが圧倒的に多く、教えずに気づいてもらうには、それまで自分が思っていた3倍とか5倍とかの時間、黙って見守る必要があるということも学びました。

理解に時間がかかるというと、一般的にはあまりよくないことのように思うかもしれませんが、それもまた一概には言えず、理解が早い子の中には、感覚的にぱっと理解して問題を解くものの、抜けるのも早いという子もいますし、理解するまでに時間がかかる子の中には、一度理解したら結構しっかり定着するという子もいますので、やはりひとりひとりみんな違う個性ということだろうと思います。

ただ、どの子の場合も、その子自身が気づき、初めは時間がかかっていたり、表情が不安そうだったりしたのが、穏やかな表情になって、安定して解き始める段階まで見届ける、そこまで取り組んでもらうということが大事ということは感じます。

子どもが、難しい、分からないと感じてしまったような場合、とりあえず最低限でやり過ごすと、苦手意識が残り、次に同じような問題が出てきたときにマイナスの感情が先に立ってしまうことがあります。
嫌がるときには一旦保留にしてもいいとは思いますが、難しいと感じさせてしまった学習内容については、その子がすっきりした表情になるまで取り組んでもらうということを心掛けていきたいものです。

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2025年6月12日 (木)

予想外

今日のある低学年さんとのレッスンで、「〇時まであと何分」というのを考えてもらっていたのですが、おうちの宿題は全部できていたため、確認のつもりで出したプリントの1問目から、全く謎の答えが書かれました。

1問目は3時まであと10分だったのですが、しばらく考えた後、単位もなしの「24」と書かれました。
何??24??24時間?一体何を数えたんだろう??と初めは全く想像もつかず、ただ、答えが違うようだと感じたときのその子は黙り込んで、どう考えたか答えてくれないことが多いので、尋ねてみたものの、やはり答えてはくれず。

その後、一緒に時計の教具を使いながら、問題を解くことはできるようになりましたが、途中で気づきました!2時50分の時計は、短針と長針の間がほぼ24分離れているということに!!

もちろん、それは全く間違った考えではありますが、その子は何も考えていなかったわけでも、時間を考えていたわけでもなく、一応は分の目盛りを数えていたようだということがわかり、すっきりした反面、こんな答えはこれまでなかったなぁと、まだまだ子どもは予想外の考え方をしてくるんだなぁと思いました。

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2025年6月11日 (水)

興味深い

よその教室から移ってきた低学年さんは、既に習ったことでもところどころあやしいところ、強い苦手意識を持っているところなどがありそうなので、確認を兼ねて、できるかもしれないことも一緒にレッスンしています。
伺った限りでは、100までの引き算はとっくに習っており、筆算なども習ったときはできていたそうなのですが、繰り下がりの引き算に対して、なんだか強烈な苦手意識、やりたくないという気持ちを持ってしまっている様子。
嫌だと思ったら、こちらが何を言っても、聞いてさえくれないようなところもあって、私とのレッスンに慣れて、それなりの信頼関係ができるまでは慎重に進めるしかないかなと思っていました。

ところが、分からなかったら助けるからと言って考えてもらった、「5㎝3㎜-2㎝5㎜」のような繰り下がりのある引き算を、「2㎝引いたら3㎝で、あと2㎜引くから…」とぶつぶつ言いながら、特に嫌がるでもなく、きちんと正解していきました。
え?それはできるの?と言うと、ちょっと自慢気に笑いながら「う~ん、これはなんかできるねんな~」と。(笑)

「それができるんやったら、おんなじ考え方でできるよ?」と言って、前回嫌がった上に十の位は左から右を引き、一の位は右から左を引くというようなことをしていた2桁同士の繰り下がりの引き算を見せて、「62-28だったら、6㎝2㎜から2㎝8㎜取るのと同じ考え方よ?」というと、随分拒否反応が薄らぎ、問題に向き合って、楽しそうとはいかなくても、次々正解していきました。

先取りして、苦手意識を植え付けてしまうのは本当にもったいないことで、苦手だ、嫌だと思ってしまったら、一旦それをリセットしなくては先に進めませんし、子どもの性格などによってはリセットするのも容易ではなかったりもします。

もし先取りされるのであれば、本当に慎重に、お子さんの様子などを見ながらにして頂きたいと思います。

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2025年6月10日 (火)

ありがちではあるけど

学校の授業や一般的な塾などで、解き方を教わって、それを使って問題を解くことに慣れている子達にはありがちな、例えば、掛け算を習った時のまとめテストは、出てきた数字をとりあえず掛けておけばほぼ正解できるというように、その単元で習った解き方を覚えて使えれば、そのテストはいい点数が取れるという状態。
そういう子達に対して、掛け算のまとめテストであっても、これまで習った足し算や引き算で解くものや、それを組み合わせて解く必要があるものなどを混ぜると、一気に正解率が下がるということも少なからずあるように思います。

そんな風にならないよう、教室では、なんとなく式を書いて答えを出したように見える子などに対しては、その式は何を計算しているの?とか、何を表しているの?とか尋ねて、きちんと説明できるかどうかを確かめることがあります。

解き方を覚えて、深いところまで考えずに解く癖がなかなか抜けない高学年さんと、今回のレッスンで小数の掛け算や割り算で考える問題をしてもらっていたときのこと。
50L入る水槽に8.5L入るバケツで水を満水まで入れるには、バケツ何杯の水が必要かを問う問題に対し、「50÷8.5=5あまり7.5」と書いて、6杯という答えを書いた後、水槽に入れられずに残った水を問われて、「7.5L」と答えました。
その答えを書く前に、5あまり7.5で答えを6杯とした理由を説明してもらったところ、「5杯だと7.5Lあまるから」と言ったので、7.5L余るのなら、6杯必要ないのではないかと尋ねても、うまく説明できず。そこは日本語の使い方を間違っているのだろうと思い、5杯入れたら、水槽の上がまだ7.5L空いているんじゃないの?というと、そうだと答えたのですが、きっとそのときもきちんと考えず、イメージもできていなかったということなのでしょう。

そこで、この問題は小数の掛け算や割り算を知らなくても、足し算、引き算ができる子なら解くことができると言っても、「あまり7.5」に固執するあまり、水槽とバケツと水をイメージしているのではなく、無理矢理、7.5L余るという説明に持っていこうとします。
この問題、数量感覚のある子や、絵や図を描いて考えられる子、普段からイメージして考えている子であれば、例えば、50L入る水槽に1杯入れたら8.5L、2杯で17L、…と順に考えて、5杯で42.5L、気づく子はこの段階で、あと7.5Lだから1L残ると気づくかもしれませんし、仮に気づかなかったとしても、6杯で51Lになりますから、6杯全部はだと1L分オーバーしてしまう。だから1Lは入れられずに残ると気づけるはずなのです。

でも、解き方だけ覚えて、なんとなく計算している子達は、計算で出てきた答えを使おうとして、頓珍漢な説明をしたりすることがあります。
今回の子も、それなら33L入る水槽に10L入るバケツで、水を入れたら、バケツ4杯の水を用意して、3L余るの?と尋ねたところ、それもまた、ろくに考えないうちに「うん」と言うのです…。なんとも悲しい気持ちになりながら、「10Lのバケツ4杯で40Lなのに、入れられないで残るのが3Lなのね?」とまで言ってようやく自分の考えがおかしいと気づいてはくれましたが、これはもうほぼ私が解き方を言ったようなものです…。

イメージできておらず、自分が何をしているかもわからず、ただ計算して答えだけ出せるというのは、算数の能力としてはほとんど役に立たないだろうと思います。そのことに気づいてもらえるまで、向き合い続けたいと思います。

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2025年6月 9日 (月)

オフ

今日は更新お休みします。

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2025年6月 8日 (日)

オフ

今日は更新お休みします。

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2025年6月 7日 (土)

今週も無事終了

6月が始まって1週間。今週のカレンダーには何も書きこまれないまま終わりました。
誰もお休みしなかった1週間、予定変更もなかった1週間というのは、いつ以来なのか記憶にないぐらいのような気がします。(私の記憶力の衰えが著しいとかいうことは置いておくとして…。)
花粉症の時期もひと段落、色々な感染症もある程度落ち着いたということでしょうか。
この調子で、子ども達がみんな元気にレッスンに来てくれるといいなと思います。

今日のレッスンでは、授業参観だったという子がちょっとお疲れではありましたが、おおむねみんなよく考えられていて、見ていて安心しました。
まあ、単純な掛け算や割り算をミスするとか、長方形の周りの長さと縦横の比がわかっているときのそれぞれの長さを求める問題で、相変わらず縦横1本ずつ合わせたら周りの長さになるというミスをするとかいう子はいましたが。(苦笑)

来週もどうぞよろしくお願いいたします。

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2025年6月 6日 (金)

怒らないのに…。

教室では、ほとんどの子が学校より先のことを、解き方を教わるのではなく、自分で考え、理解して進んでいくので、ぱっと解けなくてももちろん何も問題ありませんし(むしろ、ぱっと解けるような簡単なものなら、しなくてもいいともいえるので)、じっくり考えていれば、時間がかかっても極力急かしたりしないようにしています。
難しい問題であれば、宿題で考えたけどわからなかったと言って持ってきたとしても、もちろん怒ったりしません。(その子であれば絶対解けそうな問題を、明らかに手を付けずに持ってきたと推測できるようなときは、目の前で解いてみてもらってから、必要であれば「嘘をつかれるのが一番嫌いだ」ということを伝えることはありますが。)

ですが、学校やほかの塾、教室などでは、できないと怒られるというようなことがあるのでしょうか。時々、難しい問題にも関わらず、間違った解き方をしているので、別に怒ったりせず「これ、違ってるよ?」などというと、お父さんやお母さんなど、おうちの方がそうやって解くと言ったと、私にとっては全く意味のない弁明をする子がいます。

おうちで解き方を教えてもらってということはありませんし、考えてわからなければ、むしろ解き方だけ教えてもらうのはやめてというぐらいですから、間違っていることの理由が「誰かに教えてもらったから」というのは最も聞きたくない理由なので、それを言われると、ちょっと機嫌が悪くなります…。
もちろん、ただ不機嫌になるのではなく、その弁明はしてほしくない理由もきちんと話すようにしていますが、それを繰り返し伝える必要がある子もたまにいるので、まだまだこの教室の理念が伝わっていないんだなぁと反省したりもします。

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2025年6月 5日 (木)

どう考えてるのか見てみたい

教室の子達には、おうちの方にもできるだけ、「どうすれば解けるか」というテクニック的なものは教えないでほしいということをお伝えすることもありますが、もともとここを選んできてくださっているご家庭だと、わざわざお伝えしなくても、しっかり考えて理解するということを意識してくださることが多いので、ありがたく思っています。

ただ、お子さんが困っていたり、宿題を終わらせずに行くわけにはいかないと思ったりすると、黙って見守っていても進まないということもあるのだと思いますし、お子さんにしても、親御さんには甘えもあるかもしれませんので、たまに、これはきっとやり方を教えてもらって答えを書けるようになっただけで、自分で理解はしていなさそうだなと思うことがあります。

今日のレッスンのある子も、先日から1000までの数の学習をしているのですが、1円玉、10円玉、100円玉などを実際に見せ、その後、絵に表してという感じで進めてきたものの、数量感覚はまだ身についていない様子。
でも、10が35個などの問題は、0をつければいいと覚えてしまった感じで、100が3個、10が24個、1が27個でいくつになるかというような問題だと、それぞれが300、240、27ということは分かるのに、まだあまりイメージできていないせいか、合わせるときに、違う位をまとめてしまったりして、あり得ない答えが出てきたりします。

一所懸命考えていそうなのに、どこかにはまり込むとどんどんおかしくなっていき、実際に100円玉や10円玉などを使っていいよと言っても、答えが出せなくなりました…。
今日はもう一旦保留にして、他のことをしましたが、いい加減にしている感じではないだけに、どんな風に考えているのか頭の中を見てみたいと思ってしまいます。

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«分かりやすいタイプだった(笑)